残念ながら映画(鈴木清順監督)を見に行けなかったので、脚本を書いた浦沢義雄によるノベライズ(河出文庫)を読む。あー、ほんとにバカ映画だった。観るべきだった。巻末の鈴木清順インタビューによると、狸御殿の企画は「陽炎座」直後に立ち上がったそうだ。知らなかった。「陽炎座」が公開された頃は、個人的には時代劇ミュージカルブームだったので、多分よろこんで観に行ったはずだ。
インタビューで語られていた、「いまの若い人たちは身の周りしか描かないでしょ。ちぢこまったかんじがするんです。ヨーロッパ的なんです。ヨーロッパ的というのは灰色で、じくじくして、理屈っぽいってことです。でも理屈もへったくれもないんじゃないかというのが、この映画なんです。」というくだりに笑う。実に大雑把な見解だが、当たっている。まあでも、ヨーロッパ映画の場合はそこに独特のカッコのつけ方が入るから、その辺りが面白いんだけど。
2005年07月02日
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