2006年02月21日

薄暗い花園

岩井志麻子。双葉文庫(初出は2003年9月双葉社より単行本)。日常生活にふと潜む居心地の悪さや違和感を、様々な方法で表現しようと試みた作品集といってよいかな。「果てしない密室」「憧れの地獄」「身近な異境」といった8つのテーマで24編の掌編小説が編まれている。

全編、10ページ程度の長さで、各々の作品の短い紙幅の中に、たとえば別れた夫と新しい妻が作成したホームページを発見してしまう「たとえばこんな日々」の「後妻の方はガーデニング自慢だ。人の男を盗った手でラベンダーなどを育てているらしい」のような、悪意の香るはっとする表現を愉しむことができる。ちょっと時間の空いたときに、刺激的な飴玉の舌触りを愉しむように味わえる作品集と思った。
posted by aokiosamublog at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍/読書
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