土曜日、夕方、神田みますやで丸煮を軽くやっつけてから、ぶらぶら歩いて大手町コットンクラブへ。 ヘンリー・バトラーというニューオーリーンズ出身の盲目のピアニストのライブ。ニューオーリーンズスタイルのピアノには目がないし*、昨日ブルーノートからDMが来てて開いたらこのライブに2,000円ほど安く入れてくれるというので、名前も知らなかったアーティストながら、取り敢えず行ってみた。
で、細かいことは省くが、行ってよかった。オーソドックスなニューオーリンズスタイルの中にとんでもない高度なオブリガードを挟み込んで、それが破綻が微塵もなく、ピアノだけで自然に身体が動いてくるグルーブを生んでいる。最後の曲が終わったとき、思わずスタンディング・オベーションした(立ったの私だけだったが)。
アンコールのブルージーな深みのある「You are my sunshine」では、かつて岡惚れした女のことを思い出して、とつぜん涙が溢れ出た。この曲で泣くのは初めてだ。帰りに聴いていたiPodで、偶然サラ・ギャザレックの歌う「You are my sunshine」が流れて、こちらもウキウキした気分にはしてくれるものの、涙が流れるというパフォーマンスではない。なんだったんだろう、あの「You are my sunshine」。
*ヘンリー・バトラーに触れて「ニューオーリーンズスタイルのピアノには目がない」と書いて、ゆくりなくも、亡き友人に学生時分に初めて会ったとき、そいつが「僕はソウルミュージックが大好きなんですよ」といってそうかソウル好きか俺もだよと思った瞬間に、続けて「特にスティーヴィー・ワンダーには目がないんですよ」といったのを思い出した。なんというか、お主できるな、と強く思ったものだ。
2006年07月15日
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