2008年08月14日

林家たい平 大独演会 ~たい平一門かい?

8月14日。東京芸術劇場中ホールにて。開演15分前くらいに会場に入ると、高座の真ん中にカホーン奏者がいて、カホーンで一番太鼓を演っていた。ふーんと思ったが、なんの意味がある趣向かは不明。特に面白いというものでもなかったし、謎だ。

それから、一階の客席入口下手側から突如柳貴家小雪が鞠の傘回しをしながら登場し、そのまま前説(あと前座仕事を講談の神田きらりがやってたりして、なんとはなしのゴージャス感?)。

で、前座登場となるわけだが、この日の前座はたい平の息子である林家こたい平で「豆味噌」。これが小憎らしい感じに達者。小僧の出て来る話だからというのもあるが、子供が演ったら面白いだろう、というツボをちゃんと意識しているような演じ振りで、かつ旦那の演じ方も堂に入っている。間の取り方も、笑いを誘う塩梅をきちんと計算しているかのようだった。林家正蔵も(なぜか)「豆味噌」をよくかけるが、「豆味噌」に関しては正蔵よりよほど面白いぞ。将来、たい平を継ぐのか、他の名跡を継ぐのかはしらないが、そのときになって「こたい平の子供時分の高座を観てんだよ」といったら自慢になるかもしれない。ならないか。

続いて林家台北。要するに林家ペーである(最初の芸名である林家ペー平は、やはり名乗らないのか)。ネタは「子ほめ」。落語は初高座だというし、噺本編は確かに落語としては「なってない」形だが(ピンクにラメの紋の着物、ピンク色のハンドバッグを持って出て現れてわざわざその中から扇子を取り出すとか、「子ほめ」で子供の姿を拝むところで本物のカメラを取り出してフラッシュを焚くなどは、まあネタとしても)、お約束の誕生日ネタのマクラから、「子ほめ」本編にも誕生日ネタの入れ事を入れつつという流れは、林家ペー本人の可笑し味も含めてかなり面白い。なんでとつぜん落語を演り出したのかはしらないが、このスタイルは続けて欲しいと思う。

次は林家テリ平。すなわちテリー伊藤である。高座は三回目とのことで、「元犬」。これは感想なし。以前の高座では「湯屋番」なども演っていたそうだが、今日聴いた限りでは、落語で何をどうしたいのかよくわからなかったなー。TVで見せる、文化人的な立ち位置からとつぜん「どうせTV屋ですから」と開き直る類いの可笑しさとか、そういう感じはなく、割ときちんとネタを演っていたという印象。

で、林家たい平「干物箱」で仲入りだが、これはあとでまとめて書く事にして、仲入り後は高田文夫参加の「ニュー東京ボーイズ」。「中之島ブルース」などの定番ネタを高田文夫がきっちりとサポート(「謎掛け小唄」は演らなかった)。「中之島ブルース」と同じパターンだが、高田文夫になかなか「有楽町で逢いましょう」を歌わせないネタも可笑しい。東京ボーイズファンとしては、これは高田文夫が馴染むまで何度か続けて欲しいと思うが(今のところ、見た感じはどうしても高田文夫が浮いた格好になる)、やんないよねえ。東京ボーイズは「リーダー募集中」ということらしいのだが。

さてたい平は仲入り前の「干物箱」と、〆の「船徳」。「干物箱」は、林家ペーとテリー伊藤のあとということもあり、ちょうどいい感じに楽しめる古典。声色がネタの噺だから、林家ぺーやテリー伊藤の物真似を挟みつつで、その辺のくだらない入れ事と噺本編のバランスが個人的に好きな事もあって、満足。

「船徳」はちょっと長過ぎかな。一時間近く演ってたと思うが、800人の大会場での独演会で大ネタをたっぷり演りたい、それをしたいがための有名人弟子ふたり、といった構図なのかとつい勘ぐりたくなるような長さだった。とはいっても、仕舞いまで集中力を持続させてもらえる話しっぷりだったし、充分面白かったけど。

以下、この日の演目。

林家こたい平・・・・・豆味噌
林家台北・・・・・・・子ほめ
林家テリ平・・・・・・元犬
林家たい平・・・・・・干物箱
(仲入り)
ニュー東京ボーイズ・・歌謡漫談
林家たい平・・・・・・船徳
posted by aokiosamublog at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 落語/演芸
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