2010年03月27日

addected poets

渋谷7th Floorにて。

木村華子/coet cocoeh/矢野絢子/イーヨ with 石橋英子、山本達久。-木村華子
ドラム(内田武瑠)とのデュオ。ドラムは、最初ちょっと走ったのが残念だったが、後半はいいグルーヴ。小物使いも面白い(泡立て器で叩くなど)。バスタムをスネアの向こうに置いたセッティングは真似したい。

木村華子は、最初ただただ水のようにきれいな声という印象だが、だんだん声を張って来るとそれなりのクセが感じられる。そのクセが、なかなか気持ちよい。印象としては、荒井由美の現代版、みたいな感じか(それだけではないが)。あとでCDを聴いて、そうかSAKANAとの共通性も感じたなとステージを思い出した。

お話の音楽、という、おとぎ話などをモチーフに作った連作が面白く、またそこからもうひとりのゲスト、エビ子・ヌーベルバーグ(西田夏奈子)が登場。異様な演技やダンスと美しいバイオリンおよびコーラスで、一気に異世界を作り上げる。面白かった。全7曲

http://hanatico2.exblog.jp/
http://ebiko.sblo.jp/
http://www.gooddoghappymen.com/blog/2009/09/

あ、会場で買った、エビ子参加の「ボサツノバ」のCDがやけに可笑しかった。「Bim Bom」の替え歌の「びんぼう」とか、「三月の水」の替え歌の「きりんさんのうた」とか、なんなんだ。可笑しいぞ。

http://navabodhisattva.hp.infoseek.co.jp/


-coet cocoeh
基本ピアノ弾き語りだが、6曲中3曲で、Micro Korgの打ち込みを使用。特に一曲目の、打ち込みドラム/ベースの音色をリアルタイムにいじりながらピアノを乗せた、可愛い靴のことをひたすら歌う曲(「かかとのデザイン」かな?)が面白かった。その手のマテリアル・ソングのような歌はこれだけだったが、反対にこれを中心にして、ときおり深い思索の跡を感じさせる歌をはさんだほうが効果的に思えたが、どうだろう。

http://www.girlfriendrecord.com/coetcocoeh/

-矢野絢子
高知から来訪。全6曲。独特の訛りのある歌メロの「なごり雪」が面白い(ヘンリー・バトラーの「You Are My Sunshine」のアプローチをちょっと思い出した)。5曲目の間奏で「Little Wing」を想起させるようなプレイもあったが、全体には日本的な世界観と思った。映画「陽暉楼」に影響されて書いたという八つ金=高知の女を歌った歌や、全編高知弁で歌った歌が面白かった。どちらかというと、その手の歌を中心に聴きたい。

http://www.yanojunko.net/

-イーヨ with 石橋英子、山本達久
石橋英子ががっしりと楽曲を支える一方、イーヨはいつも通りの揺るがないイーヨ節で、そこに山本達久がものすごく勝手におしゃべりするようにドラムを重ねるのだが、不思議に会話が成り立っているのが面白い。しかもものすごい次元で。かなり心震えさせられる演奏。アンコールの、打ち合わせなしでの石橋英子のシシリィ・ボウの組み立て具合もすごかった。

03は浅川マキのカバー。04、05、08は最近の新曲(曲名は間違っているかも)。

01 Chapou
02 ポム
03 少年
04 ホントコーリ
05 アラル
06 ラーク
07 アウビイ
08 クロードラパン
enc
09 シシリイボウ

http://homepage2.nifty.com/dragonfruits/
posted by aokiosamublog at 23:00| 音楽(ライブ)