2010年05月04日

江藤直子(pf&vo) ゲスト:青木タイセイ(tb)

渋谷dressにて。Giulietta Machineの江藤直子のソロ・ライブに青木タイセイが(この日はトロンボーンのみで)ゲスト、という格好のライブだが、聴いているほうとしてはデュオという印象が強かった。

それだけピアノ/歌とトロンボーンの溶け具合が心地よかった次第で、Giulietta Machineの曲も、オリジナルのアンサンブルや音響の気持ちよさの奥にある楽曲自体の美しさを十分に堪能できた。このコンビネーションでのライブは、ぜひまた聴きたい。

ピアノソロ部分でいうと、まずは第一部冒頭の江藤オリジナルの「Piano Sketch」。7曲の掌編だが、たとえば絵画の展覧会などで大作だけでなくスケッチ、習作の類いにはっとさせられることがあるが、まさにそんな印象。音楽的なバックグランドが生のまま垣間見える部分もあるが、それがどのようにGiulietta Machineの音楽に溶け込んでいるのかを想像しながら聴くのが楽しかった。

ピアノソロのもうひとつのハイライトは、第二部冒頭。ミヨー「Saudades Do Brasil」から、Soracaba、Botafogo、Ipanema、Gáveaの4曲。まさか「ブラジルの郷愁」を生演奏で、それも酒場で葡萄酒を傾けながら聴く機会に巡り会うとは思わなかったが、そういう偶然の嬉しさを取り除いても、歯切れよく進むピアノが絶品。「Piano Sketch」と併せて、ぜひ録音を希望したい(家でも折に触れてプレイバックしたい、という意味)。

あと、第二部は12「Eu Sei Que Vou Te Amar」までが江藤ソロで、08、10、12が弾き語り(だったかな?)。

それにしても、一言で言って美しい演奏、美しいアンサンブルだった。それも酒が美味くなりどんどん進む類いの美しさで、そのお陰で細かいところの記憶が薄れてしまっているので(メモもかなり判読不能)、繰り返しになるが、ぜひまた再演を希望したい。

以下、この日のセットリスト。

01 PIano Sketch
02 Mingo
03 Wave
04 どこにもない木
05 Darkness
06 Garota De Ipanema
(休憩)
07 Saudades Do Brasil(Soracaba、Botafogo、Ipanema、Gávea)
08 ときどき
09 Africo
10 Song
11 It's a Little Thing
12 Eu Sei Que Vou Te Amar
13 Cloudy
14 Cold hearted warmth
15 new(題名なし)
enc
16
posted by aokiosamublog at 23:00| 音楽(ライブ)