渋谷dressにて。4月の一回目のデュオのときと比べると、江藤直子のピアノにより一層の切れの良さと深み(そこから立ち上る美しさ)を感じ、青木タイセイのトロンボーンの音色の暖かみを感じた。
ピアノソロでは、江藤のオリジナル「Piano Sketch」(全7曲)の中の2〜3曲目のドビュッシー的な和声からの広がりや、5曲目の含み笑いを含んだようないたずらっぽい曲そして演奏が印象的。
後半一曲目のストラヴィンスキーの「Tango」とミヨーの「Tango des Fratellini」という割と演奏されるのが珍しい曲を、“酒場のピアノ”的な味わいもある生演奏で聴けたのがうれしい。また「Saudades Do Brasil」も、今回は前半の全6曲にまで拡張。
「March」と「Waltz」は、青木タイセイのトロンボーンのために今回書き下ろされた曲。青木タイセイのトロンボーンの心地よさを、じっくり味わうことができた。
アンコールは、前回も演った曲(その際は無題)に「dress」というタイトルが付けられたもの。「毎日の閉店の音楽」というイメージとのこと。録音されて、店内に流れるのも楽しみだ。
それも含め、前回も書いたが、ライブももちろんまた聴きたいけれども、録音物としても日常の中で聴き続けたい、そう思わせる美しさと感触を感じたライブだった。
01 Piano Sketch
02 Caprica
03 Darkness
04 Song
05 どこにもない木
06 Cold hearted warmth
(休憩)
07 Tango (Stravinsky)
08 Tango des Fratellini (Milhaud)
09 Saudades Do Brasil(Milhaud. Soracaba、Botafogo、Leme、Copacabana、Ipanema、Gávea)
10 Africo
11 Arios
12 March
13 Waltz
14 Flower
15 Eu Sei Que Vou Te Amar
16 ときどき
17 Duet
enc
18 dress
2010年09月23日
江藤直子(pf&vo)青木タイセイ(tb)
posted by aokiosamublog at 23:00| 音楽(ライブ)