1月1日(木) 朝9時半起床→風呂→雑煮食べてから予定より一時間遅れで老父宅(吉祥寺からタクシー乗った)。一年ぶりに会う姉が五貫目くらい痩せていてびっくり。運動で落としたという→楽しく呑んで夕方おいとま→帰宅後ちょっと仮眠してから風呂→大晦日の年忘れにっぽんの歌からバカな箇所抜粋編集し(ほとんどは消去)、紅白など年末年始の番組を一応録画したものも消去→歌う時代劇特集で録画した『飛び出した女大名』(安田公義、1961)見る。やっとお正月気分になった→夜11時過ぎ就寝。
1月2日(金) 朝9時半起床。初夢は“取引先に印刷物の企画を持って行ったらしかられながらも仕事になった”と“長い棒を持った狼藉者と一升瓶で闘い、相手の棒を捉まえて押し返して撃退”の二本立て→ステッパー10分→『濡れ髪剣法』(加戸敏、1958年)や演芸番組の録画見ながら、終日お節とお雑煮の始末→夕方、ようやく灯油買いに出る。あと酒も→寝込んでるO形にお粥など作ってから風呂→テレビ東京の『新春! お笑い名人寄席』見ながら晩。女子プロレスの余興や大林素子(これはギリギリ)も含めてとても面白く見たが、林家三平と春風亭小朝のつまらなさは一体なんだろう。東京の演芸界はあれをよしとしているのだろうか→夜1時頃就寝。
1月3日(土) 目が覚めてしまったので、朝までB電子の原稿書く。正月一発目は取り敢えず完了→朝7時頃再び就寝→朝11時起床→やや遅れて吉祥寺-武蔵小金井経由で滝山団地。まずはO形の元大家のおばあちゃんにお年賀→それからO形実家にお年賀。Gんちゃんのお嫁さんにもようやくご挨拶できた。あとは飲酒と楽しいお喋り。やや呑み過ぎた割りにはあまり食べなかったかもしれない→夕方おいとま。武蔵小金井までお姉さんご夫婦にクルマで送っていただき、平和に電車で帰宅→帰宅後即就寝。夜中に起きて珈琲と白湯飲んだらちょっと戻す。やはり食べなさ過ぎだったかもしれぬ→再び就寝。
1月4日(日) 朝11時頃まで寝ていた。夜中に目が覚めた時間も勘定に入れたら、12時間以上だ→『歌う弥次喜多 黄金道中』(大曾根辰保、1957)見る。高田浩吉に伴淳三郎に高峰三枝子、花菱アチャコや中村メイコやトニー谷も出れば、広沢虎造に小坂一也に島倉千代子、さらに堺駿二にミヤコ蝶々南都雄二、当時の人気力士の東富士まで出てるという豪華キャスト(準主役に子役のシリア・ポールも出演)ながら、間延びした演出がなんとものんびりとした一作だった。これまたお正月っぽい→O形が黒豆を圧力鍋で煮直したら、なかなかよい出来→テレビ東京『新春! お笑い名人寄席』を再見。O形に三平と小朝の惨状を味わってもらう→演芸番組の録画をいくつか見てから、O形サイト更新→風呂→『唄祭ロマンス道中』(佐伯幸三、1960)見ながら晩。旅籠・鳴戸屋でいろんな人が入れ違いになる場面など、ただ歌う時代劇というだけでなく、なかなかよくできていたと思う。役者もほんとうにいいなあ→夜1時頃就寝。
1月5日(月) 昼過ぎ起床。ステッパー10分→『蘇州夜曲(“支那の夜”より)』(伏水修。長谷川一夫、李香蘭。1940)見る。大陸三部作の中の『支那の夜』を、戦後30分ほどカットして『蘇州夜曲』として公開された版。日中関係も念頭に置くといろいろ考えさせられる映画だが、挿入歌の『支那の夜』と『蘇州夜曲』がすべてを優しく妖しく包み込んでしまう、という印象。政治的にだけ語るべき映画ではないと思った→B電子原稿修正→接待バンドで次にスティーヴィーの『Superstition』をやるというので、イントロをギター二本で検討して録音してみたりする→あっ整形外科初日をさぼってしまった。さすがに治療が年末年始で十日空いたので、右膝の違和感は12月初旬くらいの状況(急に寒くなって悪化)に戻っている。明日は治療行かなきゃ→風呂→晩の肴に『熱砂の誓ひ』(渡辺邦男。長谷川一夫、李香蘭。1940)見る。これもラブロマンスとされているようだが、『蘇州夜曲』(支那の夜)よりもずっと政治的というか国策映画的であった。まあ全部嘘ではないと思うが、視点は日本側からに偏っているのだろう→餅はまだ山のようにあるものの、雑煮の出汁をばはや枯れ果てつ、お節の残りで口開けしたがこれも乏しく、海苔やらチーズやらで適当に肴をでっち上げたのち、〆は冷蔵庫の中身の都合でスパゲティナポリタン。なんだか中途半端に正月が終わろうとしている→夜2時頃就寝。
1月6日(火) 朝8時起床。ステッパー10分→整形外科経由浅草→まずは浅草神社にて初詣、それから水口食堂で一杯→演芸ホールで二年ぶりの初席見物(二年前は末廣亭に行き、去年は一月は寄席に行かなかった)。やっぱり寄席の初席はいいな。お馴染みのネタの刈りに刈り込んだのを聞かせてもらえるのもいいし、歌、踊り、ものまね、南京玉簾などの伝統芸、着物自慢、その他よくわからないネタなど、こんなときしかやらないだろう寄席芸に遭遇できるのもよい。二部の仲入り後から四部までたっぷり堪能。さすがに正月六日ともなると、四部のお客はとても少なくなり寂しい→とてもひさびさにあづまで純レバ炒めと餃子で一杯。〆にラーメン。ここの親爺さんは人柄がいいな。よい浅草人→平和に電車で帰宅。帰宅後即就寝。
1月7日(水) 朝9時半起床→クルマで老父宅へ。買物付き添いと昼。門松秀樹『明治維新と幕臣−「ノンキャリア」の底力』(中公新書)という本を教えてもらう→帰途、クルマをランドローバー三鷹に預ける。12ヶ月点検→帰り歩き始めて気付いたが、ランドローバー三鷹の移転はより西への移動だった。東に移動し深大寺に近くなったと勘違いしていた→人見街道を歩いているうちにバス停があったのでバスで吉祥寺→いせやで一杯はやらず、電車で経堂に戻り、整形外科→教えてもらった本買って帰宅→風呂→晩のお供に『でんきくらげ』(増村保造。渥美マリ、川津祐介、西村晃、根岸明美、中原早苗、玉川良一。1970)、『でんきくらげ・可愛い悪魔』(臼坂礼次郎。渥美マリ、平泉征、草野大吾。1970)、『しびれくらげ』(増村保造。渥美マリ、田村亮、玉川良一、川津祐介、根岸明美。1970)見る。軟体動物シリーズで見ると、『いそぎんちゃく』『続・いそぎんちゃく』『でんきくらげ』『夜のいそぎんちゃく』までと、そのあとの『でんきくらげ・可愛い悪魔』『しびれくらげ』は傾向が違うのかな。すべて撮ったのは二年の間だし、監督は増村保造と臼坂礼次郎は後半二作も撮ってるのだが。いろいろ考えたくなるシリーズ→夜0時就寝。
1月8日(木) 昼1時起床→起きたらTVで『初春狸御殿』(木村恵吾。市川雷蔵、若尾文子、勝新太郎。1959)やってたので途中からだが見る。DVD持ってるので見なくてもよいのだが、お正月っぽくて楽しいのでついつい最後まで見てしまった→NHK『全力離婚相談』の第一回めも見る。江藤直子が音楽。場面場面の感情を実に的確に表現しているなあと思ったし、また『あまちゃん』の音楽にいかに深く尽力していたかが改めてわかった。冒頭と最後のキモの部分で中村まり&ロンサム・ストリングスの『The Cuckoo Bird』がかかったのでびっくり。あとクレジットはなかったが『Viola Lee Blues』も一部使われてたな→B電子原稿→夕方久々に明月館で焼肉。イカ焼きを初めて頼んだが、これもまたうまかった。これだけで結構おなかにたまってしまうが→小田キューOXで買物して帰宅→お食後にアイスクリーム食べてしばし横になる→つもりだったが、そのまま寝ることにする。よる11時過ぎ就寝。
1月9日(金) 朝11時半起床→午後風呂→夕方整形外科経由で、まずは恵比寿トラウマリスにて片山真理展《you're mine》見物。自分の中に感想やその他何かが生まれるには、もう何回か見る必要があるな。この日はギャラリー主や作家ご本人がいらして話し始めて飲酒に移ってしまったので、またゆっくり見に来ようと思う。話は、西桐画伯のことや真理ちゃんの風呂話などで笑う。たいそう楽しい時間を過ごせた→歩いて渋谷。恵比寿から山手線の西側の通りを歩いて渋谷に向かう途中、並木橋の手前のゴミ焼却場の辺りの人気のないところは、前を歩いていたり前から歩いてきたりする目つきの悪い男がとつぜん立ち止まってこちらを見たりするので、なんだか不気味だ→久々にMary Janeに寄りアンチョビピザで一杯。ここももう近々なくなってしまうのだ→続いてドレスに寄る。S石君いてびっくり。役員になったそうでめでたい。部下の人と呑みに来てたが、部下の人がネオナチ好きで、学生のころ国家社会主義を研究していたというので最初は国家社会主義全般を研究していたのかと思ったら、どうもナチス・ドイツのT4作戦を賛美する内容の論文を書いたという。あまり無邪気にそういうことを言われても困るので、“社会的弱者も含めて自分の周囲にもっと優しい目を向けるべきだ”、“研究するなら対象をいろいろな距離、角度から眺めなければダメだ”と意見した。初対面だし時間もないし、いきなり議論に持ち込むわけにも行かないので、どんな考え方に興味を持ったりするのかはある程度自由だけれど、あまり視野を狭くしてひとつの考え方に拘泥してはいけない、と伝えるに留めた次第だが、正しく伝わっただろうか。また私の対応は正しかっただろうか→ドレスで赤葡萄酒二本呑んだのちスタジオ・ペンタへ。接待セッション。スティーヴィー・ワンダーの『Superstition』を演ったが、最後にはまあまあな感じになって楽しかった。でも最初からずっと泥酔の趣きあり→再びドレスに寄り、ハイボール二杯呑んでおみやにプリン買って平和に電車で帰宅→帰宅後即就寝。
1月10日(土) 宿酔いではないが疲れたので昼過ぎまで惰眠。整形外科さぼった→『夢は夜ひらく』(野口晴康。園まり、高橋英樹、渡哲也、山本陽子、ザ・ドリフターズ。1967)見る。まあどうということのない映画だが、見ていて楽しくはあった→せっかくなのでいろんな人の歌唱の『夢は夜ひらく』を掘ってみた。藤竜也のが異様にカッコよい→呑まないつもりが結局呑むことにして、『江分利満氏の優雅な生活』(岡本喜八。小林桂樹、新珠三千代、東野英治郎。1963)見る。戦争など社会の状況に翻弄される人生という重たいテーマを、アニメーションや合成、その他特殊な編集手法でもって軽やかに描いているところがよかった→続いて『清作の妻』(増村保造。若尾文子、田村高廣、小沢昭一、殿山泰司。1965)見る。自分たちのなにかを安定させるために、集団の中の一番弱いところを容赦なくしかし悪気なく攻撃する人間の特性を、改めて考えさせられる。今現在の状況だって同じようなものだし、この映画で描かれてるくらいに深刻になる可能性だって十分高い。後味は悪いが、清作の「お前が目を突いてくれたお陰で、バカな模範青年であることから抜け出せたんだ」という台詞には救いがあると思う→風呂→湯上がりのビール呑みながら、ようこそ芸賓館の落語教育委員会今年の第一回め見る。コント『文七元結』と楽屋のお喋り、三遊亭歌武蔵の『甲府ぃ』→続いて『日本の話芸』の三遊亭遊三『寝床』も見る。旦那の人のよさがしみじみと感じられる『寝床』だった→朝方5時就寝。
2015年01月10日
1月まとめ(1〜10日)
posted by aokiosamublog at 23:00| 小ネタ/思考/日記