3月1日(日) 昼頃起床→『寝ずの番』を途中から→続いて『ウディ・アレンの夢と犯罪』(原題:Cassandra's Dream。監督:ウディ・アレン。ユアン・マクレガー、コリン・ファレル、ヘイレイ・アトウェル、サリー・ホーキンス、トム・ウィルキンソン、フィル・デイヴィス、ジョン・ベンフィールド、クレア・ヒギンズ。2007年、米The Weinstein Company、英Optimum Releasing)見る。労働者階級の貧困層の兄弟のささやかな夢があっけなく壊れてしまう様子を描いた苦みのある映画。その一方で小さな人たちが今までの人生になかった初めての経験に右往左往する様子に人間の可笑しさや可愛らしさが含まれていて、地味ながら多彩な味わいを味わわせてくれたと思う→午睡→風呂。福田利子『吉原はこんなところでございました』読了。往時の吉原の姿を当事者が描いているという点だけでなく、売春という職業に関して改めて考えるよいきっかけにもなる本だと思った→地上波で『小さなおうち』(原作:中島京子。監督:山田洋次。松たか子、黒木華、片岡孝太郎、吉岡秀隆、妻夫木聡、倍賞千恵子。2013、松竹)見る。いい話だし松たか子と黒木華の魅力ったらなかったが、深く掘り下げてみようと思わせられはしない作品だった。表面的なところしかつかめなかった所為かもしれない→あとは『仁義なき戦い』(原作:飯干晃一。監督:深作欣二。菅原文太、金子信雄、松方弘樹、梅宮辰夫、1973、東映)と『博士の異常な愛情』(スタンリー・キューブリック。ピーター・セラーズ、スリム・ピケンズ、ジョージ・C・スコット、スターリング・ヘイドン。1963、米Columbia Pictures)見て寝る。『仁義なき戦い』は、菅原文太=広能以外が落ち着きなく抗争に明け暮れる中、広能だけが超然としている様子が面白い。『博士〜』はもう新しい感想は浮かばないが、キング・コング少佐もピーター・セラーズが演ったのをやはり見たかったなとか、日本の第二東映の『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』のほうが『博士〜』より先なのには驚いたりとか→朝方4時過ぎ就寝。
3月2日(月) 朝10時半起床→日弁連交通事故相談センターに電話。木曜日に面談決定→午後ビーバートザンで3.5ΦステレオケーブルとBD-R買い、銀行寄ったのち整形外科。怪我の内容を記した診断書を所望したらなんだか大騒ぎになった。結局最後にああ診断書を出せばいいのねという話になったが、最初からそう言ってるのにね→くたびれたので太郎で一杯(行ったら開店ぎりぎり前だったので、開店待ちの間オダキューOXで買物)。昼まだだったので焼きそば食べてお暇→帰宅後3.5Φステレオケーブルで某スピーカーの音を試してみようとするが鳴らず。いろいろ試したり確認したりした結果、ケーブルが抵抗入りであることが判明し憮然。それしか売ってなかったのでうっかり買ってしまった→その旨B電子に連絡し、ブツの手配と〆切考慮していただく→風呂→晩。お供は『デート』→食後は『仁義なき戦い 広島死闘篇』(原作:飯干晃一。監督:深作欣二。菅原文太、前田吟、金子信雄、北大路欣也、成田三樹夫、千葉真一、梶芽衣子。1973、東映)。そんなに出てないけど、梶芽衣子は印象に残るな。菅原文太も重要な役所ではないが、でも主役の存在感はとても強い→続いて『アイズ ワイド シャット』(原作:アルトゥル・シュニッツラー『Traumnovelle(夢小説)』。原題:Eyes Wide Shut。監督:スタンリー・キューブリック。トム・クルーズ、ニコール・キッドマン、シドニー・ポラック。1999、米Warner Bros.)見始めたが、途中で眠くなってしまったので寝る。
3月3日(火) 昼頃起床→『アイズ ワイド シャット』続き見る。そんなに謎の多い映画とは思わなかった。見落としかもしれないが、娼婦ドミノのHIV陽性が物語にどう影響しているのかとか、アリスの妄想浮気はほんとうに妄想だったのかとか、なんで仮面が自宅にあったのかとか、その辺くらいか。夫婦間の嫉妬に関しては、それほど深くこじれているようには思えなかったな。もう一度見て考えたい→事故関連の資料まとめ→晩は仕度途中も含めて『柳家喬太郎のようこそ芸賓館』の録画やTVのバラエティをだらだら見て、食後に『仁義なき戦い 代理戦争』(原作:飯干晃一。監督:深作欣二。菅原文太、渡瀬恒彦、小林旭、成田三樹夫、田中邦衛、金子信雄、丹波哲郎。1973、東映)、『地獄の底をぶち破れ』(佐々木康。片岡千恵蔵、淡島千景、江原真二郎、里見浩太朗、三田佳子、久保菜穂子。1961、東映)、『十七才の逆襲 暴力をぶっ潰せ』(原作・脚色:寺田信義。監督:日高繁明。松方弘樹、梶すみ子、松本克平、波島進、北原しげみ、小林重四郎、佐々木孝丸、菅井一郎。1960、第二東映)見る。『仁義なき〜』は、だんだん山守義雄(金子信雄)など弱い男が泣き落としや恫喝をうまく塩梅するように神経や頭を使って生き延びる様を面白く感じるようになった。『地獄の底をぶち破れ』はやはり千恵蔵の芝居が面白いが、『俺が地獄の手品師だ』のバカバカしさと比べてしまうと印象には欠けるかな。『十七才〜』は松方弘樹のデビュー作。尺の短いプログラムピクチャーだが意外にいろいろな話や感触がぎゅっと詰まっていて、見応えがあった→朝方4時頃就寝。
3月4日(水) 朝9時半起床→老父宅。買物、昼食ののち、プリンタ共有の設定。なんだかよくわからないが、プリントサーバーとなるほうのPCに新たにユーザーを作成し、クライアントのほうからそのユーザーでログインするようにしたらプリンタを認識するようになった。あとからサーバーのほうの通常のログインアカウント(admin)のパスワードを思い出したので、まあ無駄な作業ではあったが、一般ユーザーでのログインのほうが多少は安全だろうから、まあよかったか→帰りがけにビーバートザンにより、誤って買った抵抗入りケーブルを返品。するっと返金されてよかった→帰宅したらB電子よりちゃんとしたケーブル到着。ようやくEZISON鳴らせた。これがまた意外に音量出るし、気持ちのよい音→O形サイト更新→B電子修正原稿完了、送付→午睡→太田尻家で晩。お銚子三本だったが、けっこう酔った→明日提出資料のコピー取ってから帰宅→即就寝。夜中に起きてTVドラマの録画見てから提出資料整理し、朝方いったん就寝。
3月5日(木) 朝10時半頃起床→昨夜太田尻家で持ち帰りにした塩パン+ハム+チーズと、自家製ポタージュで朝→ひと風呂浴びてから新宿へ。交通事故示談の無料相談を受けるが、こちらの希望を実現するのは割と難しいようだ。あと四回無料相談を受けられるので、あと何人か弁護士の意見を聞いてみよう→ちょうどいい時間に新宿で身体が空いたので、PIT INNの昼の部へ。織原良次という若いベーシストのバンドmiDが出演していた。メンバーは滝野聡(g)、市野元彦(g)、本田珠也(ds)。うーん、全体的にはフュージョンみたいな感じで、曲によっては面白く感じたが、私には総じて本田珠也リサイタルという趣きだった。アマチュアバンドならともかく、プロのライブでそういうバランスの悪さを感じたことはほとんどなかったので、ちょっと驚いた。あと織原良次のベース(フレットレス)はたまに微妙に音程を外すような気がしたが、私の耳の所為かな?→新宿六丁目付近を散策したのち、久々に山根商店。酎ハイは予定より一杯多く三杯→副都心線で渋谷。K藤Y子久々。ドラムちょっとは練習しないとな。まあ楽しく演奏できた→スタジオ近くの焼き鳥屋で一杯。諸事情いろいろ話を聞く→みなと別れてドレスで一杯やって土産買ってタクシーで帰宅。
3月6日(金) 終日宿酔いで横臥→夕方TV録画をタビング→『百面童子』(原作:北村寿夫。監督:小沢茂弘。東千代之介、伏見扇太郎、美多川光子、星美智子、吉田義夫、岸井明、堺駿二。1955、東映)見る。「イスラム王国の妖術使い、バテレン坊」だとか、イスラム王国の人に限って日本人の中でものっぺりした顔の役者を使うとか、いろいろ可笑しい。隠れた名作→続いて『仁義なき戦い 完結篇』(深作欣二 、 皆川隆之。菅原文太、伊吹吾郎、松方弘樹、小林旭、北大路欣也、宍戸錠、山城新伍、田中邦衛、野川由美子、金子信雄。1974、東映)。結局このシリーズは、若い人や中堅所が無駄に死ぬ、その中で菅原文太が超然としている、そして金子信雄がむかつく、というのが三大印象だな。組同士の関係ややくざ同士の関係は、何度か見ないと私の頭では把握できない。あと本作では野川由美子が、大したことやってないのに印象強かったな→さらに『地獄の裁きは俺がする』(小沢茂弘。片岡千恵蔵、鶴田浩二、江原真二郎、松方弘樹、進藤英太郎。1962、東映)。これは鶴田浩二と江原真二郎のものすごく緊迫した場面から松方弘樹が陽気に歌い歩く場面への転換がすべてを(は大げさか)支配していた。すごいバカ映画だなあ。最後は泣ける。
3月7日(土) 昼過ぎ起床→クルマでパワーラークスに買物→焼き鳥で一杯やりながら『トロール・ハンター』(原題:Trolljegeren。監督:アンドレ・オブレダル。オットー・イェスペルセン、グレン・エルランド・トスタード、ヨハンナ・モールク。2010、ノルウェーSF Norge A/S)見る。『パラノーマル・アクティビティ』を見て以来の失笑疑似ドキュメンタリーだった。まあこっちのほうが可愛げがあって好きではある→午睡→風呂→『白線秘密地帯』(石井輝男。宇津井健、天知茂、菅原文太。1958、新東宝)。フィルムが18分ほど欠損しており、終盤少し話のつながりがわからないところが残念だったが、川島雄三『洲崎パラダイス 赤信号』(1956)と対をなすような趣きもあり。遊郭建築と若い天地茂、菅原文太は見物だった(宇津井健は太っちょ)→続いて『てなもんや東海道』(松林宗惠。藤田まこと、白木みのる、植木等除くクレージーキャッツ、伴淳三郎、なべおさみ、漫画トリオ、阿部九洲男、梓みちよ、浜美枝、野川由美子。1966、東宝)。平和な映画。浜美枝と、少ししか出てこないがやはり野川由美子は体温が感じられてよい。東映時代の前作(続てなもんや三度笠)を見てないのでよくわからないが、藤田まことのあんかけ時次郎はちょっとキャラクター設定が変わっていた(大雑把になっていた)ように思った。あと五里厳寺というのが出てくるが、これは同じ年の5ヶ月前に同じ東宝で公開されたクレージーキャッツ映画『日本一のゴリガン男』から採ったものか。まあそうか→朝方4時過ぎ就寝。
3月8日(日) 朝9時起床→お江戸日本橋亭での落語秘密倶楽部・おとなの艶芸会(快楽亭ブラックと若林美保の二人会)の前にいったん銀座に出て、WINSで中山9R(潮来特別)買う→ニューキャッスルがWINS近くに移転しているのを知り、辛来飯の大森で昼というか遅い朝(カレールー無料追加サービス中だった)。本日一番の客だったので、私に出すカレーが写真に撮られていた(Facebookページに毎日載せてるとの由)→ぶらぶら歩いて日本橋。開場15分前にお江戸日本橋亭に着いたら、もう列ができていた。若林美保効果か。仕方がないので並ぶ→すんなり希望の最後列端に座る→開口一番はブラ坊で『山号寺号』。上野界隈のぼったくりスナックやぼったくり風俗を折り込んだ展開が可笑しい。続いてブラックで『よかちょろ』。これは記憶を辿らないと感想出てこない。仲入り前の終わりはブラック×若林美保のエロ・変態対談だったが、若林美保が経験してきたことはともかく変態性の片鱗を見せない人だったので(実際はどうか知らないが、実は変態とうまくつき合いつつ自分なりの距離を常に置いている冷徹な人、という印象があった)、ひとつひとつの内容の面白さはあったものの、全体としては不発の印象あり→仲入り後はまず若林美保のストリップを20分ほど(演目は『雨月物語』という題のようだ)。髪の毛の使い方と襦袢の透け具合が昼下がりにはいい塩梅にエロくてよかったが、ブラ坊の『山号寺号』やトリのブラックの『放送禁止百川』のとんがり具合と比べてしまうと、いささか刺激には欠けた。とはいえ大変美しく、いい具合に興奮させてもらえた。この踊りだけ取り出してみたら、いいもの見せてもらったと思う→さてブラック『放送禁止百川』は、“差別”を中心にした実際の体験に基づく“危ないネタ”満載の30分のマクラで始まる、都合一時間の熱演。この人もやはり、エロ、変態、差別、政治などなどの様々な“不謹慎で危険なネタ”との距離を常に腐心しつつ、そうしたネタが持つ不穏さを笑いによって無化する、というか無化することで笑いを生む、という方法で落語と格闘、苦闘していると改めて思った。死ぬまで報われることのない戦いではあるかもしれないが、私は支持する→日本橋焼餃子総本店でおやつ食べながら競馬の結果を確認したら、信じられない負け方だった。いつも通り名前指向で買ったとはいえ、かなり固めの買い方だったのに→そのままぶらぶら、途中で天亀蕎麦で小腹満たしつつ秋葉原まで歩く。ヨドバシでブルーレイディスク向きの収納ケース購入→電車で平和に帰宅→ブルーレイディスクの整理。ひと通り終わったが、まだまだ課題は多い→晩のあと、『激突!殺人拳』(小沢茂弘。千葉真一、山田吾一、中島ゆたか、石橋雅史、志穂美悦子、遠藤太津朗、渡辺文雄、風間千代子。1974、東映)見る。物語に締まりがないように思ったが、千葉真一の格闘の際の表情だけ見てれば面白い、といった作品。終盤の死闘に臨む志穂美悦子の衣装とか遠藤太津朗と風間千代子(共に外国人という設定)の日本語のイントネーションとか、謎は多い→続いて『踊る!親分探偵』(小平裕。松平健、高島礼子、麿赤兒、小倉久寛、大倉孝二、佐々木すみ江。2005、フジテレビ)見る。歌が流行ったから撮ったのはわかるがそれにしても安易な内容だし、安易な内容なのに原作(牛次郎『親分探偵ポパイ』)があるというのにも驚いたが、高島礼子と麿赤兒と佐々木すみ江がなんだかよくて不思議に見てしまうTVドラマだった。ラストシーンの『マツケンサンバ』は、来るのはわかってたがそれでも意表を突かれて爆笑→朝方4時就寝。
3月9日(月) 昼過ぎ起床→『舞妓Haaaan!!!』(脚本:宮藤官九郎、監督:水田伸生。阿部サダヲ、堤真一、柴咲コウ、早織、京野ことみ、生瀬勝久、Mr.オクレ、真矢みき、吉行和子、伊東四朗、植木等。2007年、東宝)、植木等の最後の映画出演だというから頑張ってみてみたが、結局腹を立てた。中盤からの筋がデタラメにも程があったのとその割にはあまり突き抜けた感じが感じられず、唐突に重たい人間関係が提示され、阿部サダヲの芝居もうるさいだけで(これはご本人の芸風、演出意図、それらがこの作品に合ってるや否やという問題か。見る人によってはものすごく面白いのかもしれない)、笑ったところがないわけではないが、気分としてはひとつも笑えない喜劇映画を見たという後味が残った。エンドロールに流れるテーマ曲は面白かったかな→風呂→晩のお供は『デート』→0時前に寝て、また深夜に起きる→『夜の勲章』(原作:藤原審爾『灼熱の椅子』。監督:松尾昭典。小林旭、星ナオミ、松本典子、二木佑子、椎名勝己、内田良平、小沢昭一、大坂志郎。1963、日活)見る。美術が突出してよかった。この時代の日活アクションとしてはそれほど目立つ作品ではないが、まあ安心して楽しめたし、小林旭がふと見せる謎のアクションとか、子供が意味なく悪戯するところとか、なんだこれという可笑しさもあり→朝方就寝。
3月10日(火) 昼過ぎ起床→なんだかむなしい気分になったが、決めたことだからと下北沢まで歩く。往路は城山通りから世田谷八幡参拝、淡島通りで環七渡ってから適当なところで北上し、代沢交差点から裏道に入って北澤八幡参拝。この辺りで雨だか雪だかがぱらついてきたが、まずは駅前に出て志村商店で買物、それからa亭で遅い昼の一杯、晴れたので帰りも歩くことにして、まず世田谷代田の北側に出てから羽根木公園をぶらつき、山を下りて松原駅を抜けて西福寺通りを超えてから南下、すずらん通りに入って一力とミートコンパニオンとあま坊で買物して帰宅。都合17687歩/13.619km/667.3kcal消費。くたびれた→おやつ食べてから午睡→夜9時過ぎ起床→風呂→賄い当番を買って出たのに作り始めたのが11時過ぎだった→食後、『続・てなもんや三度笠』(内出好吉。藤田まこと、白木みのる、香山武彦、吉田義夫、清川虹子、E・H・エリック、トニー谷。1963、東映)。まあ特に感想はないが、嫌いではない。作り込んでなかったりものすごく笑えるものでなくても、気持ちよく眺めてられるならいいではないかと思う。ただ白木みのるの可愛さは、第一作のほうが断然上。そういえば用心棒役が『百面童子』のバテレン坊の人(吉田義夫)であった→続いて『青い性』(小平裕。三東ルシア、鹿間ケイ、風間千代子、梅田智子、星正人、山本紀彦、佐藤允。1975、東映)。これは三東ルシア、鹿間ケイ、風間千代子、梅田智子の四人が見られればよいという映画で、実際話はどうでもいい(宝石強盗での逮捕を逃れてヨットでガラパゴスに逃げるという設定は非現実的する過ぎるし)。小平裕の監督デビュー作だそうだが、そういえば監督作品はほかにひとつも見てないな→朝方就寝。
2015年03月10日
3月まとめ(1〜10日)
posted by aokiosamublog at 23:00| 小ネタ/思考/日記