2015年05月20日

5月まとめ(11〜20日)

5月11日(月) 朝9時起床。昨夜呑まなかった所為か、起床時血圧低め(といっても156/106)→風呂。体重も1kgくらい減っていた→『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』(原題『The Dictator』、監督:ラリー・チャールズ。サシャ・バロン・コーエン、ベン・キングズレー、アンナ・ファリス、ジェイソン・マンツォーカス。2012、米Paramount Pictures)。これはひどい。が、スコーンと抜けていて、全方位をバカにしているのにとても気持ちがよい。肛門期的笑いの筋もよかった→『人間椅子』(原作:江戸川乱歩、監督:水谷俊之。清水美砂、國村隼、山路和弘、光浦靖子、温水洋一、澄淳子、大駱駝艦。1977、ケイエスエス)。味わいとして、鈴木清順には叶わないが実相寺昭雄よりは好みかな、と思った(いい加減な感想)。話は『人間椅子』に『一人二役』付け足したという趣きか。澄淳子の音楽はなかなかよかったし、太田惠資と高橋竹予(二代目高橋竹山)の場面もハッとさせられた。エンドロールの『君恋し』の長調変奏も、この映画に合っていたと思う→『ディフェンドー 闇の仕事人』(原題『Defendor』、監督:ピーター・ステッビングス。ウディ・ハレルソン、サンドラ・オー、カット・デニングス、イライアス・コティーズ、シャーロット・サリヴァン、マイケル・ケリー、リサ・レイ。2009、加Alliance Films)。アクションコメディという触れ込みだったが、哀しくも可笑しさと希望が湧いてくるという趣きだった。日本未公開ながら(パッケージソフトは発売されている)、隠れた名作かもしれない→『アップサイドダウン 重力の恋人』(原題『Upside Down』、監督:フアン・ソラナス。ジム・スタージェス、キルスティン・ダンスト。2012、仏Warner Bros.)。舞台設定はハードSFの範疇に入るかなと思うが、主役二人の可愛らしさが勝っているので、私は青春映画的な楽しみ方をした。絵造りはCGを多用しているが(背景はほとんどCGだろう)、ハリウッドとはひと味違う、一枚絵としての各場面も味わい深かった。双子の惑星それぞれは自転してないのか? という点は大きな疑問として残った→『アルゴ探検隊の大冒険』(原題『Jason and the Argonauts』、監督:ドン・チャフィ。トッド・アームストロング、ナンシー・コバック、ローレンス・ナイスミス、ナイアル・マクギニス、マイケル・グウィン、ダグラス・ウィルマー、ゲイリー・レイモンド。1963、米Columbia Pictures)。ハリーハウゼンの特撮を笑って楽しめる一本→合間に昼飯や晩飯作りつつ、本日も映画五本。一日五本くらいがやはり限界か。夜1時頃就寝。断酒二日め。
5月12日(火) 朝9時起床→『おかあさんのばか』(水川淳三。下條正巳、乙羽信子、深堀義一、加納美栄子、高野真二、加代キミ子、長門勇、中村雅子、三上真一郎。1964、松竹)。音羽信子の遺影(水泳大会で優勝したときの、水着姿で満面の笑みの写真)に泣く→『嵐』(原作:島崎藤村、監督:稲垣浩。笠智衆、山本廉、大塚国夫、久保明、雪村いづみ、加東大介、田中絹代。1956、東宝)。小津映画のパラレル・ワールドのような作品だった。これまた泣く→『SF巨大生物の島』(原作:ジュール・ベルヌ『Mysterious Island』、監督:サイ・エンドフィールド。マイケル・クレイグ、マイケル・カラン、ゲイリー・メリル、パーシー・ハーバート、ダン・ジャクソン、ジョーン・グリーンウッド、ベス・ルーガン、ハーバート・ロム。1961、米Columbia Pictures)。巨大化した鳥(鶏?)の造形と、潜水具が巨大な貝殻という点に笑う。でも全体に巨大生物をもっと出してほしかった(蟹、鳥、蜂、蛸だけでは物足りない)→『母のおもかげ』(清水宏。根上淳、毛利充宏、淡島千景、安本幸代、見明凡太朗、村田知栄子、南左斗子、清川玉枝、南方伸夫。1959、大映)。少年・瀬川道夫が継母の連れ子の妹に折檻する場面に胸を痛める。この場面を撮った監督の残酷さは見事。これまたあまり知られざる名作ではないか(私が知らなかっただけか)→『緋牡丹博徒 一宿一飯』(鈴木則文。藤純子、水島道太郎、白木マリ、西村晃、遠藤辰雄、天津敏、菅原文太、若山富三郎、山城新伍、玉川良一、村井国夫、城野ゆき、鶴田浩二。1968、東映)。シリーズ一作め『緋牡丹博徒』を多分見ていないのでなんともいえないが、まあとにかく藤純子にはしびれた。映画の最初と最後に藤純子が叩く『八木節』の太鼓も(最後は太鼓ではなく樽を叩いているが)、物語の流れを象徴していてよい。なにより藤純子の太鼓を叩く姿がよい→朝方4時頃就寝。
5月13日(水) 朝9時半起床→『バーバー』(原題『The Man Who Wasn't There』、監督:ジョエル・コーエン。ビリー・ボブ・ソーントン、マイケル・バダルッコ、フランシス・マクドーマンド、ジェームズ・ガンドルフィーニ、キャサリン・ボロウィッツ、ジョン・ポリト、トニー・シャルーブ、スカーレット・ヨハンソン。2001、米USA Films)※カラー版。ふとした出来心での行動が思わぬ破滅を招くという点で、ブレッソン『ラルジャン』を思い出した。ちょっと玉を突いてみたら、思いもしなかった玉が思いもしなかったポケットに落ちたという感じか。それを淡々と受け入れる主人公は、メルヴィル『代書人バートルビー』も少し想起させる。事件は起こるものの映画的な起伏は少なく感じる作品で、ひと昔、ふた昔前のフィルム・ノワール風の味わいがあるが、ときおり鮮やかな印象の場面が差し挟まれる塩梅が見事→合間に夕方風呂→『タイタンの戦い』(原題『Clash of the Titans』、デズモンド・デイヴィス。ローレンス・オリヴィエ、クレア・ブルーム、マギー・スミス、ハリー・ハムリン、ジュディ・バウカー、バージェス・メレディス、シアン・フィリップス、ニール・マッカートニー。1981、米Metro-Goldwyn-Mayer)。監督や制作会社も違い、10年近く経ってからの作品なのに、『アルゴ探検隊の大冒険』と同じような感触と出来映えなのに驚いた。ハリハーウゼンは素敵だ→B電子製品の取説原稿作成→夜3時頃就寝。
5月14日(木) 朝8時起床→『バーニー みんなが愛した殺人者』(原題『Bernie』、監督:リチャード・リンクレイター。ジャック・ブラック、シャーリー・マクレーン、リック・ダイアル、マシュー・マコノヒー、ブランドン・スミス、ジョー・スティーヴンス。2011、米Millennium Entertainment)。タイトルが似ているからかとも思ったが(原題は全然違う)、どこか『バーバー』と似たような印象。ふとした出来心からの意外な展開と、淡々とした話の進み方がそう思わせたのかな。主人公のいい人ぶりが、ほんとうに他人のことを考えてなのか、自分がそうしたいまたはそうしかできなかからだったのか、というところを考え始めると意外な不気味さが立ち上ってくるように思った→『イングロリアス・バスターズ』(原題『INGLOURIOUS BASTERDS』、監督:クエンティン・タランティーノ。クリストフ・ヴァルツ、メラニー・ロラン、ブラッド・ピット、マルティン・ヴトケ、ティル・シュヴァイガー、イーライ・ロス、ダニエル・ブリュール、シルヴェスター・グロート、ジャッキー・イド、ミヒャエル・ファスベンダー、ダイアン・クルーガー。2009、米The Weinstein Company)。痛快過ぎて笑う。ブラッド・ピットの不敵さ、クリストフ・ヴァルツの喰えなさ、メラニー・ロランの肝の座りっぷりが印象に残る→『恋人たちの予感』(原題『When Harry Met Sally...』、監督:ロブ・ライナー。ビリー・クリスタル、メグ・ライアン、ブルーノ・カービー、キャリー・フィッシャー。1989、米Columbia Pictures)。今となっては、ではあった。特に感想なし→何時に寝たか失念
5月15日(金) 朝7時起床→開始ちょうどくらいに北千住着。初めての金継ぎ仕上を体験。仕上は急ぎ過ぎて(器の数が多過ぎた)、出来は不満足だが、ようやく時間配分も含めたひととおりの工程を理解した→なかだ楼経由朝日軒で一杯→再びなかだ楼に戻って時間潰したあと大黒湯→三たびなかだ楼で休憩させてもらってから天七。今日は取材なかった→夕方電車で平和に帰宅→帰宅後ただちに死んだように眠った。
5月16日(土) 朝9時起床。12時間以上寝たか→『弁天小僧』(伊藤大輔。市川雷蔵、青山京子、河津清三郎、小堀明男、伊沢一郎、阿井美千子、田崎潤、黒川弥太郎、舟木洋一、島田竜三、香川良介、近藤美恵子、勝新太郎。1958、大映)。雷蔵の笑いの部分がほとんどなかったので、好みとしてはやや退屈。中盤の歌舞伎仕立ての演出は面白かった→『サイコ』(原作:ロバート・ブロック、監督:アルフレッド・ヒッチコック。ジョン・ギャビン、ジャネット・リー、マーティン・バスサム、ヴェラ・マイルズ、ジョン・マッキンタイア、アンソニー・パーキンス。1960、米Paramount Pictures)。ほとんど忘れていたが、この映画のアンソニー・パーキンスはやはりすごい。あまりにすごいので、他のヒッチコック映画の持つ隅っこに置かれた笑いがほとんどないのが、やはり好みとしては残念→その他何してたか忘れたが、明け方ころ就寝。
5月17日(日) 朝9時起床→『綱渡り見世物侍』(原作:陣出達朗、監督:加戸敏。市川雷蔵、水原真知子、阿井美千子、坂本武、清川虹子、益田喜頓、杉山昌三九、大邦一公、高倉一郎、香川良介。1955、大映)。見世物小屋での乱闘とか、終盤の武家屋敷での若君の面通しという大事なところで見世物一座の公演を優先させるところ、その後の曲芸も交えた殺陣など、楽しさ満載であった。楽しく見てあとに何も残らない映画はよい→午睡。前夜の睡眠不足で江州音頭の講座に行けず→『ザ・プレイヤー』(原題『The Player』、監督:ロバート・アルトマン。ティム・ロビンス、ヴィンセント・フィリップ・ドノフリオ、グレタ・スカッキ、ウーピー・ゴールドバーグ。1992、米Fine Line Features)。呑みながら見てたので細かい演出上の工夫をたくさん見逃した気もするが、主人公が人を恐喝犯と勘違いして殺しておきながら、被害者の女と出来て結婚までし、最後に真の恐喝犯からの、まるでこの映画そのものの企画の電話を受けるというメタ展開は楽しかった。劇中映画が結局ハッピーエンドに作り替えられているくだりもおかしい→0時前就寝。
5月18日(月) 朝6時半起床→たまった日記書く→午前中映画二本。『娘の季節』(樋口弘美。和泉雅子、杉良太郎、芦川いづみ、日色ともゑ、草間靖子、水垣洋子、笹森みち子、川地民夫、中尾彬、藤竜也、大滝秀治、杉良太郎。1968、日活)。事故で片手を失った芦川いづみに和泉雅子が「あんたなんか片輪よ」と言うとか、今となってはひどい言い方がいくつか出てくるのだが、それがその時代の現実味だったのだろう。ただそういうエグ味の唐突さが、いささかこなれていないような気もした。あと話の要点がつかめないところがあるとか。そういう粗さを除けば、今では懐かしい若いバスの車掌たちを描いた青春群像として、面白く見た→『青い街の狼』(原作:山村正夫、監督:古川卓巳。二谷英明、芦川いづみ、チコ・ローランド、藤村有弘、高品格、二本柳寛。1962、日活)。二谷英明をなぜスターにしようとしたのかなあ。この映画に限った話ではないけれども→午睡→午後遅く日暮里に出て繊維街。夏のシャツ用の麻のよい布地を二枚購入→エベレストカレーで早めの晩。ネパール料理のみ注文したが、どれも満足。特にモモは、以前大久保で食べたものよりうまかった気がする→ぶらぶら歩いて千駄木。Bar Issheeにてシマジマサヒコ+大津真+纐纈雅代。全員初顔合わせとの由。シマジ+大津、シマジ+纐纈、休憩挟んで大津+纐纈、最後はトリオの順で演奏。全員初顔合わせ故の“会話のぎこちなさ”や、全体にやめ時がぴたっと来ない憾みはあったが(ひとりがやめようとしていても、別の誰かがそれに気付かないのか、ちょっと未練が残るような感じで演奏が続くようなところが見られた)、大津+纐纈の後半(纐纈が演奏しながら大津のほうに移動したあとくらい)から、全員お互いの遠慮がなくなりかなり溶け合って渦巻く演奏になったと思った。同じ組み合わせがまたあれば、また聴きたいと思う→終演後にホッピー中4外2、白葡萄酒など→平和に電車で帰宅。帰宅後即就寝。
5月19日(火) 宿酔いで半日横臥→『日本一の裏切り男』(須川栄三。クレージーキャッツ、浜美枝、熊倉一雄、ザ・ドリフターズ。1968、東宝)。浅草東宝以来見てない作品なので、楽しみに見た。脚本がこなれていないのか、やはり初期クレージー映画にはあった否応なしに巻き込まれる感じはないのだが(短いエピソードの積み重ねという作り方の所為もあるかもしれない)、浜美枝の魅力の全開ぶりはシリーズの中でも出色かもしれないなと思った→あとはYoutube漁ったり必殺シリーズ見たりなど。夜0
時頃就寝。
5月20日(水) 朝8時起床→シャワー→老父宅にて買物、蛍光灯取り替え、エアコンのフィルター取り外し/取付けなど→帰宅後『愛の施術 至極の教典TAO』(原題『No mires para abajo』、監督:エリセオ・スビエラ。リアンドロ・スティーヴルマン、アントネッラ・コスタ、ヒューゴ・アラナ、オクタヴィオ・ボロ、マリア・エレナ・ルアズ。2008、アルゼンチン=フランス)。父が死んでから夢遊病になった少年が、少し年上の女にセックスの手ほどきを受けることで成長して行く、と書けばまあありふれた話だが、そのセックスの手ほどきがタオ性科学に拠っているというところがミソか。その体位の名前や解説をいちいち喋りながらいたすところがちょっと可笑しかった→『マジック・マイク』(原題『Magic Mike』、監督:スティーヴン・ソダーバーグ。チャニング・テイタム、アレックス・ペティファー、コディ・ホーン、マシュー・マコノヒー、オリヴィア・マン、ライリー・キーオ。2012、米Warner Bros.)。話は面白かったが、なにかものすごくピンと来る、という感じではなかったかな。こちらの集中力が欠けていた所為もある→お隣のS野さんが、とつぜん引越されるということでびっくり。親御さんの介護のためとの由→夕方シャワー→晩は『第三の男』(原作:グレアム・グリーン、原題『The Third Man』、監督:キャロル・リード。ジョゼフ・コットン、アリダ・ヴァリ、トレヴァー・ハワード、バーナード・リー、エルンスト・ドイッチ、ジークフリート・ブロイアー、オーソン・ウェルズ。1949、英British Lion Films)。何度も見ているので話の謎はもう楽しめないが、後半のオーソン・ウエルズの現れ方、現れてからの展開(特に遊園地での邂逅と下水道での逃亡-追跡)、墓地でのアリダ・ヴァリの歩行といった見所は何度見てもいいな。名画たる所以→『笑点特大号』で初めて8.6秒バズーカを見たが、リズムは悪いしひとつひとつのネタになんのひねりや意外性もないしで、つまらなかった。アイデアだけオリエンタルラジオに売ってアレンジしてもらったほうが、ずっと面白いものができると思う。一方親娘コントめいどのみやげは、最初は素人演芸会かと思ったが(実際、ずっと芸人だけでやってきた人たちではないようだ)、「苦しくなったらいったん楽屋に引っ込んでから息を引き取りますから」など虚を突かれる笑いが多かった。こちらは生で見てみたい→夜1時頃就寝。
posted by aokiosamublog at 23:00| 小ネタ/思考/日記