2022年03月31日
3月まとめ(21〜31日)
腰痛から派生した右足の痛み、山田洋次、〈Con Ton Ton〉初訪問、追悼・川柳川柳、〈Second Line〉、砧公園にて四家卯大、『花形歌手 歌の明星』、エリック・ロメール、カオソイ、変拍子、〈大岩食堂〉で持ち帰り、『新婚さんいらっしゃい』桂文枝・山瀬まみの最終回、『ローズマリーの赤ちゃん』。
3月21日(月) 午前4時起床。腰痛から派生した右足の痛みで目が覚めた。温めれば少しは楽になるかと風呂→白湯、マヌカハニー、アサガラ→茄子と葱のおつけ、鶏とニンジンとレンコンのカレー(豆入り)、ジャポニカバスマティご飯、温泉卵、納豆→『喜劇 一発大必勝』(原作:藤原審爾『三文大将』より、監督:山田洋次。倍賞千恵子、武智豊子、谷啓、田武謙三、佐藤蛾次郎、桑山正一、佐山俊二、水木涼子、ハナ肇、芦屋小雁、犬塚弘、左卜全、志麻ゆき、野々浩介。1969、松竹)。藤原審爾の小説を原作としているそうだが、物語の下敷きは落語の『らくだ』。山田洋次は落語好きだから、当然『らくだ』を意識したものと思うが、『らくだ』という噺の面白さを理解しているのかな、と思ってしまうような、面白いところのほとんどない映画だった。ハナ肇はただの乱暴者で、暴れるところで喜劇的な音楽が流れるがなにが面白いのかさっぱりわからない。くすっとしたのは、谷啓がハナ肇に闘いを挑む際のおどおどした様子と、谷啓がメンデルスゾーンを聴いているとというとハナ肇が「今年は酉年だからメンデルってのが流行るのか」とぼそっというところくらいか。倍賞千恵子は、ハナ肇に啖呵を切るところもすっきりもせず泣けもせず、倍賞千恵子の父役の田武謙三を筆頭の四人組もハナ肇の暴力を恐れておどおどと卑屈に振舞うばかりで、小市民の悲哀を客観的に描いて可笑しさを成立させるという視点が感じられなかった。その「暴力を恐れておどおどと卑屈に振舞うばかり」という描き方や、喜劇的な(はずの)喧嘩の場面でハナ肇が額から血を流す点などに、却って不快感すら感じてしまった(血の描写は生々しいだけで、話を面白くするのに不要なのではなかろうか)→宮崎ケンミン焼きビーフン、ビール中瓶×1→『ハナ肇の一発大冒険』(監督:山田洋次。ハナ肇、野村昭子、久里千春、中村晃子、飯田蝶子、倍賞千恵子、石井均、なべおさみ、犬塚弘、桜井センリ、入川保則、山本幸栄、北見治一、田武謙三、倍賞美津子。1968、松竹)。どこにでもいるような町の商店主がふとした気まぐれがきっかけで若い美女の逃避行を助け、その結果いろいろな事件に巻き込まれる、というプロットは面白いと思うが、事件の輪郭が不明瞭だったり間延びしてたり、道中の起伏が鮮やかさに欠けていて、そしてやはり重く湿っぽい(深刻な状況が深刻なようにしか見えないのは、この映画で描きたいのが深刻さではないだろうだけに、観ていて辛い)。倍賞千恵子が倍賞美津子にアップグレード?する終幕は見方によっては面白いが、やはり買えないな→『吹けば飛ぶよな男だが』→(監督:山田洋次。小沢昭一、なべおさみ、佐藤蛾次郎、芦屋小雁、上方柳次、緑魔子、上方柳太、安田伸、石橋エータロー、有島一郎、ミヤコ蝶々、石井均、牧よし子、犬塚弘、石井富子、長門勇、佐山俊二。1968、松竹)。ああこういう映画が撮りたかったのね、という点ではわかりやすいし、好き嫌いは別にして文句はないし、終幕のなべおさみの慟哭には涙腺を刺激されはした。犬塚弘の人のよいヤクザっぷりもよかったし、傑作ではないが、小沢昭一が無駄遣いだった点を除けばマイナス点の少ない佳作といったところだろうか。しかしそれにしても、やはり血の描写は不要ではないか(あるいは血を見せずに血を見せるみたいな工夫が必要ではないか)と思うが、果たして→トマトとピーマンのカチュンバル(パパド)、鴨燻製紫蘇乗せ、茄子と葱のおつけ、鶏とニンジンとレンコンのカレー(豆入り)、ジャポニカバスマティご飯、うずらの卵の目玉焼き、ビール中瓶×1→風呂→『モード家の一夜』(原題『Ma Nuit Chez Maud』、監督:エリック・ロメール。ジャン・ルイ・トランティニャン、マリー・クリスティーヌ・バロー、アントワーヌ・ヴィテーズ、フランソワーズ・ファビアン、マリー・ベッカー。1968、仏Les Films du Losange)。人間関係を構築する上での気遣いとか、伴侶の過去に触れてしまう際の気遣いとか、そういう点が「教訓」なのかなとも思ったが、それでは少し表面的過ぎるか。フランソワーズの過去の仄かし方が印象的なので、その部分に注目して左記のような感想をまず思い浮かべる次第だが、どなたかの見解も読んでみたいものだ→夜0時過ぎ就寝。
3月22日(火) 朝6時起床。白湯、マヌカハニー、アサガラ→風呂→れんこんのおつけ、卵かけご飯(佃煮上あみ)、納豆、海苔→午前中二度寝→昼過ぎ起床→『2番目のキス』(原題『Fever Pitch』(最高潮)、監督:ボビー&ピーター・ファレリー。ジェイソン・スペヴァック、レニー・クラーク、ジャック・ケーラー、ジミー・ファロン、グレタ・オニエゴウ、イザベラ・フィンク、ブランドン・クラグス、ジョアン・マクラウド・フォローズ、ドリュー・バリモア、カディー・ストリックランド、イオネ・スカイ、マリッサ・ジャレット・ウィノカー、マイケル・ルベンフェルド、ゼン・ジェンサー、ジョニー・スニード、エヴァン・ヘルムス、アーマンド・リエスコ、ウィリー・ガーソン、ジョベス・ウィリアムス、ジェームズ・シッキング、スコット・H・セヴェランス、モーリーン・ケラー、リズ・アレクサンダー、ジェサミー・フィネット、ジョニー・デイモン、ジェイソン・ヴァリテック、トロット・ニクソン、ケン・ロジャーソン。2005、米Twentieth Century Fox)。三十歳くらいはまだ青春なんだなあとほのぼのいい気持ちにさせてくれる名作。変な趣味の男とそれを受け入れつつ反発しつつ受け入れる女の恋模様の描き方も素晴らしいし、笑いと泣かせの塩梅もよい。なによりもドリュー・バリモアの女優として女性としての魅力が味わえるのがうれしい。後世に残すべき、繰り返しになるが名作→本日はけっこう寒いが、うずらの卵(茹で)×5、素うどん(葱筒切り、おろし生姜)、御酒×4。寒かったが灯油も残り少なく節電要求も出てたので(先日の地震以来動いてない火力発電所があるとの由)燗酒(蒸し燗)にしてみる→晩の支度→『ジュディ 虹の彼方に』(原題『Judy』、原作:ピーター・キルター『End of the Rainbow』、監督:ルパート・グールド。ダーシー・ショウ、リチャード・コーデリー、ルウィン・ロイド、レネー・ゼルウィガー、ベラ・ラムジー、ルーファス・シーウェル、ジェマ・リア=デヴェロー、フィン・ウィットロック、ガス・バリー、ジェシー・バックリー、マイケル・ガンボン、ロイス・ピアソン、ジョン・ダグリーシュ。2019、米Roadside Attractions)。レネー・ゼルウィガーの芝居は鬼気迫るものがあり、また歌も見事だったが、ひとりの映画スターをこういう形で描くのだったら、伝記書物という形式のほうがよかったんじゃないかな、と思った。ジュディ・ガーランドの最晩年に焦点を当てたとのことだが、それを敢えて誰かが演じる意味がよくわからなかった。冒頭から各場面で取り上げている年代がぱっとよくわからないのも、わざとそういう演出にしているのだろうが、伝記を読むことで得られるわかりやすさを求めたくなった理由のひとつと思う→うずらホイル焼き、うずらと野菜の煮物(じゃがいも、ニンジン、玉葱、ブロッコリーの茎、ニンニク)、うずらの卵×5、れんこんのおつけ、ご飯、納豆、ビール中瓶×1、御酒×2→夜11時前就寝。
3月23日(水) 朝6時起床。白湯、マヌカハニー、アサガラ→風呂→犬飯(れんこんのおつけ、うずらの卵×3)→老父と昼食および買い物付き添い(〈幸楽苑〉にて㐂伝らーめん。サミット)→ガソリンと灯油(9リットルのみ)購入し帰宅。帰宅後午睡→夕方新宿に出て、まずは〈DUG〉にてダグットサンド、黒ビール×2→それから〈Con Ton Ton〉をなんと初訪問し、金宮お湯割×2。〈Vivo〉のほうではよくお会いするKさんが店番で、いろいろお話しできて楽しかった。店を開いて以来の空気が重なったとても居心地のよい空間だったが、ビルの取り壊しが決まってしまったそうだ。今の場所がなくなるまでは、たまに訊ねよう→〈アイソトープラウンジ〉にて『追悼・川柳川柳「ありがとう師匠・天国の川柳師を応援する会」』を見物。会場は普段はゲイやドラッグ・クイーンのイベントで有名な場所だそうだ。会は特に川柳川柳に対する追悼の意を主催者や司会者が述べたり説明したりということはなく、いきなり川柳つくしが川柳の悪口を面白可笑しく喋る「川柳ズ・ラブ」に始まり、大本営八俵は「川柳川柳伝」で大学の落研にいた際の川柳との思い出を語り、柳家小せんは直前に「川柳川柳がガーコンを演っている映像を流す」と伝えられ急遽予定の「ガーコン」からガーコン前夜的な、第二次大戦に突入するくらいまでの歌で伝った世相史に変更。ここまでいずれもいい塩梅に毒があるお通夜のいい感じが続き、満足。仲入り後はまず川柳川柳の「ガーコン」で、これが寄席でやるのよりも細かい要素が多く、この噺の奥深さを知ることができた。そしてトリは快楽亭ブラック「川柳の芝浜」。何度聞いてもよくできていて面白い噺だが、今回は談志晩年の(あの気色の悪い)「ベロベロになっちゃえ!」を真似ていたのが可笑しかった。おそらく定番になったのだろうと思うが、果たして。しかしいい会だった→二丁目探検も少し考えたが、懐中寂しいので〈Second Line〉へ。ラフロイグロック×4。高円寺〈マキノウチ〉(未訪だが)の女将が隣に座り、なんだか楽しくお喋りした→タクシーかなと思ったが、ぎりぎり終電で帰宅。帰宅後即就寝。夜1時頃。
3月24日(木) 朝6時起床。白湯、マヌカハニー、アサガラ→食事以外は宿酔いで終日横臥→朝はもやしと油揚のおつけ、鮭おむすび→昼は即席ラーメン(生卵、刻み葱、海苔)→昼のあとは夜9時過ぎまでこんこんと眠る→鶏唐揚げ、うずらの卵入り肉団子と春菊の煮物、犬飯(もやしと油揚のおつけ)、ビール中瓶×1→夜0時就寝。
3月25日(金) 深夜起床。風呂→『クレールの膝』(原題『Le Genou de Claire』、監督:エリック・ロメール。ジャン・クロード・ブリアリ、オーロラ・コルニュ、ミシェル・モンテル、ベアトリス・ロマン、ローランス・ドゥ・モナガン、ジュラール・ファルコネッティ、ファブリス・ルキーニ。1970、仏Les Films du Losange)。ローラとクレールの存在の意味の違いなど、深いところでの理解にはまったく至っていないが、自分にとっての美しい少女たちの意味≠自分で勝手に理解・消化したつもりになっている中年男の可笑しさには笑った。外交官という職業に就き財産もありながらも間抜けで、しかしそれに気付いておらず自分がすべてを制御しているように勘違いしている中年男の像をジャン・クロード・ブリアリが笑いを交えず体現しているのが、また可笑しい。エリック・ロメールの意地悪で暖かい視線を存分に味わった気がしているが、この感想が妥当なのかどうかはよくわからない→柿ピー、もやしと油揚のおつけ、卵かけご飯(温泉卵、もみ海苔)、ビール中瓶×1→朝8時就寝→朝10時起床→クルマで砧公園。四家卯大のチェロ演奏を鑑賞。曲目は、四家卯大『インドのとらがり』、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ『無伴奏チェロ組曲』第一番全曲、宮沢賢治『星めぐりの歌』、シャルル・カミーユ・サン=サーンス『白鳥』、カタルーニャ民謡『鳥の歌』。絵に描いたような平和な公園の中で、その平和を改めて噛み締め涙が浮かんでくるような演奏だった。今回(から?)演奏前後や曲間のお喋りを充実させたのも、各曲の背景などをひとつひとつ噛みしめながらの鑑賞につながり、今後も続けてくれれば有り難いと思う→四家夫妻にご挨拶しておいとま。とてもいい天気だったので公園内をぐるりと散歩したのち、〈世田谷美術館〉にてミュージアム コレクションV『ART/MUSIC わたしたちの創作は音楽とともにある』を見物。収蔵作品展だが、収蔵作品の中から音楽に触発された作品、レコードジャケットなどに採用された作品やその作家の作品、音楽活動も展開した作家の作品などを集めた展観。横尾忠則『聖シャンバラ』などインド旅行から細野晴臣との出会い〜YMOへの関わりの間の作品が展示されていたが、私には横尾忠則は一度ではこれくらいで十分。テーマがテーマだけに、展示作品はアンリ・ルソーからアウトサイダー・アートまで多岐にわたっていたが、その中で印象に残ったのは単純な要素の組み合わせながら各要素の輪郭の強弱が微妙に異なっているため奇妙な遠近感の錯覚をもたらすようなA.R.ペンク『TTT (RT) 1』と(作家はフリー・ジャズのドラマーでもある)、中林忠良のこの世の終わりを写した腐食した写真のような腐食銅版画『転位'90−地−上野(『東京百景』第2集より)』の二点だった。面白い展観ではあったが、同じテーマで収蔵作品だけにこだわらず展開してみてほしいとも思う→世田谷通り沿いの〈サミット〉にクルマを停め、〈タナカロボ〉にて昼食。本日は生姜塩の豚そばにしてみたが、確かに生姜が効いていておいしくはあるものの、好みからいうと少し甘過ぎた。焼豚麺はまだ食べていないが、先日いただいた豚と鶏の中華そばの醤油味の感じからすると、ここんちでは最初に食べた鯛煮干しの塩そばが一番かな→〈サミット〉で買い物して帰宅→『花形歌手 歌の明星』(監督:西村元男。笠置シヅ子、川田晴久、二葉あき子、田端義夫、美空ひばり、淡谷のり子。1953、大映)。当時の音楽映画の主題歌場面(かな?)を笠置シヅ子の司会でつなぐという、ありもの素材の二次利用映画ではあるが、それなのに幸せな気持ちになるのが不思議(理由はわかるが不思議)。特に終盤の笠置シヅ子メドレーは、こんな天国があるならあの世を信じてもよいと思わせられる。収録曲目は、『新作数へ唄』(川田晴久)、『バラのルンバ』(二葉あき子)、『タンゴの話』(笠置シヅ子)(以上映画『生き残った弁天様』)、『今宵夜空に』(田端義夫。映画『白蘭紅蘭』)、『月の出船』(田端義夫。映画『月の出船』)、『父恋し母恋し』(美空ひばり。映画『ひばりの子守唄』)、『夜のプラットフォーム』(淡谷のり子。映画『盗まれかけた音楽祭』)、『恋の峠道』(笠置シヅ子。映画『舞台は廻る』)、『恋愛学校』(川田晴久。映画『笑ふ地球に朝が来る』)、『ラッパと娘』『ヘイヘイ・ブギ』(笠置シヅ子。映画『舞台は廻る』)、『唄う三十石船』『買い物ブギ』(笠置シヅ子。映画『女次郎長ワクワク道中』)→『ザ・タイガース 世界はボクらを待っている』(監督:和田嘉訓。ザ・タイガース、久美かおり、浦島千歌子、天本英世、小松政夫、なべおさみ、高橋厚子、三遊亭円楽、田中淳一、広瀬正一、岩本弘司、美保くるり、松本めぐみ、小橋玲子、小沢昭一、武智豊子、石橋エータロー、加藤春哉、すぎやまこういち。1968、東宝)。これまた適当に(多分一週間くらいで)撮ったと思われる作品ながら、何故か楽しい気持ちになるのが不思議。それ以上でもそれ以下でもないが、時の勢いというものをきちんと記録しておくのも大事なことだなと思った。しかしそれには、捏造などで作った時の勢いではダメなところがまた難しい、とも→柿ピー、菊水堂ポテトチップス、鰯一夜干し、春菊とピーマンとトマトのサラダ、空豆、鰤刺身、鶏笹身燻製、冷や汁かけご飯、ビール中瓶×2、御酒×1→夜10時就寝。
3月26日(土) 日付変わる頃起床→『愛の昼下がり』(原題『L'amour L'apres-midi』、監督:エリック・ロメール。ベルナール・ヴェルレー、フランソワーズ・ヴェルレイ、マルヴィナ・ペンネ、エリザベス・フェリエ、ダニエル・セッカルディ、ズー・ズー。1972、仏Les Films du Losange)。本作でもまた、自分はわかってると思っている男の、その理解が妄想であり、現実に直面するとたちまちその理屈が通用しなくなるということを、実にユーモラスに(というのは人間を見つめる視点で)描いていて、笑わせようとしているわけではないが、とても可笑しい。特に主人公の男(ベルナール・ヴェルレー)がジャミラの格好になって我に帰るところなどは滑稽極まれりであるが(ジャミラの格好には伏線もある)、しかしエリック・ロメールがジャミラを知っているかどうかは知らない→午前5時就寝→朝6時起床。白湯、マヌカハニー、アサガラ→冷や汁かけご飯→風呂→昼過ぎクルマで西荻窪(カホンで参加しているバンドのリハーサル)に出かけ、いつものガード下の駐車場に停めてからまずは〈大岩食堂〉に立ち寄って持ち帰りの予約できるか尋ねるも、受付が午後5時からとの由。リハーサル済んだら電話することにして、〈ぷあん〉で昼(カオソイ、ビール小×1)→〈こけし屋〉の菓子売り場覗くも焼き菓子は昼過ぎで売り切れ。前回買ったのが今生最期の〈こけし屋〉の菓子となろう(まあ月末までまだ一週間あるが)→〈リンキーディンクスタジオ〉にてリハーサル。本日は『First Circle』と『Butterfly』中心。前者は22/8(11拍子)の部分を私がひたすらカウント(ドン23456ドン2345)を取ってそれに合わせてもらう練習。ギターのコードストロークの拍がときどき余る箇所などの矯正になったと思う。次回も同様の練習を行えば、あと一息まで到達するか。後者はおふたりにこれまで通りやってもらって、そこに私が乗っかる形でやってみたが、こちらは、自分が気持ちよくできるというレベルで言えば、何回か演れば慣れそうに思った→クルマに戻って〈大岩食堂〉に電話し持ち帰り予約。受け取りまで小一時間暇ができたので、三十年ぶりくらいで〈それいゆ〉にて珈琲。ひさしぶり過ぎてよくわからないが、雰囲気などは昔のままだったように思う→少し散歩しようと思って早めに店を出たら生憎の雨。ガード下で時間をつぶし、18時ちょうどに〈大岩食堂〉で持ち帰りを受け取って帰宅。途中環八が少し混んでいた→チキンビリヤニ、フィッシュイグルー、南インド風チキンカレー、かぶのクーラ、バスマティご飯、ライタ、春キャベツのマスタードサラダ、春菊トマトピーマン海苔のサラダ、茹でニンジンクミンバターソテー、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×1。ビリヤニ弁当とカレー弁当各一人前ずつを買って帰ったが、実際食べたのは1/3人前ずつかな→夜9時頃就寝。深夜起床し『出動!ラーメン刑事』(今回は三笑亭夢太朗・桂富丸、くれないぐみ(紅ジュン・紅チカコ)、東京二・大瀬ゆめじ、おしどり(ケン・マコ))見ながら金宮酎ハイ×3のち就寝。
3月27日(日) 朝8時半起床。白湯、マヌカハニー、アサガラ→昨夜の残り(チキンビリヤニ、フィッシュイグルー、南インド風チキンカレー、かぶのクーラ、バスマティご飯、ライタ、春キャベツのマスタードサラダ、春菊トマトピーマン海苔のサラダ、茹でニンジンクミンバターソテー)→『新婚さんいらっしゃい』、桂文枝・山瀬まみの最終回。『新婚さんいらっしゃい』で感動するとは思わなかった→花巻蕎麦(生卵、葱斜め切り)→『思い出の指輪』(監督:斎藤耕一。守屋浩、本間千代子、三遊亭歌奴、水森亜土、堺正章、華かおる、徳永芽里、上田みゆき、佐々木梨里、加賀雪絵、岩田直枝、ヴィレッジ・シンガーズ、ザ・スパイダース、石井伊吉、青空はるお、青空あきお、親桜子、山本リンダ、尾崎奈々、ザ・ダーツ、三遊亭歌一。1968、松竹)。ヴィレッジ・シンガーズが採り上げられ、当時の人気バンドの生き生きとした姿を見られるという以外、特筆すべき要素のない映画ではあるが、冒頭にザ・スパイダースが登場するがすぐに(間違って)タヒチに飛んでしまうとか、山本リンダの登場姿(野原に寝そべっている)とか、歌奴の「山のあな、あな」が少し聞けるとか、まあくすっと笑えるところがないわけでもない。物語が終わってスタッフのみのエンドロールの最中、ヴィレッジ・シンガーズへの取ってつけたような気のないインタビュー(多分水森亜土による)が流されるというのもなんだか可笑しい→粥その他製作→風呂→トマトきゅうりピーマン紫蘇のサラダ(胡麻ドレッシング)、鴨燻製炙り(わさび)、うずらの卵ウスターソース漬け×2、舞茸入り粥、納豆、ビール中瓶×1→夜9時頃就寝→深夜起床し『土曜夫人』(原作:織田作之助、監督:田中重雄。河津清三郎、伊東光一、水戸光子、片山明彦、伊達里子、近松里子、若原雅夫、三島愛子、上代勇吉、鈴木美智子、橘喜久子、吉川公一郎。1948、大映)。原作をどの程度映画にし得たのかはわからないが、物語の組み立て方が実にしっかりしているなという印象。堅実故に意外性などの面白さには乏しいが、主人公(中瀬古陽子=水戸光子)が家を出て不本意な生活を送る原因でもあるその父親の姿が出てこない(河津清三郎扮する成金に話しかけられはする)のは面白い。水戸光子、若原雅夫、片山明彦の三人がしっかりとこの映画の世界を作っていく傍の、チマ子=鈴木美智子の人物の作り方も面白かった→午前2時半就寝。
3月28日(月) 朝8時半起床。白湯、マヌカハニー、アサガラ→大根と油揚のおつけ、卵粥→『野火』(原作:大岡昇平、監督:市川崑。船越英二、伊達信、潮万太郎、守田学、Bing・Concepcion、石黒達也、滝沢修、ミッキー・カーチス、Antonio G. Cassimiro、Rosalinda J. Nicolas、稲葉義男、浜村純、Sonia Crisologo。1959、大映)。戦場(前線)では戦闘状態でなくても精神を蝕まれていく、ということを思い知らされる。もっとも実際の戦場(前線)から見たら呑気な映像かもしれないが、白旗の希望も絶たれる描写を見て、平和に暮らしている身としては、本作の映像からそういう教えを読み取ることができる。そして飢えの描写(塩を口にして涙したり、猿と称して人肉食に走ったり)。冒頭の目の覚めるようなビンタに始まり、主人公が弾丸に撃たれずして(多分)倒れたあとに吹く一陣の砂埃の描写に至る構成の妙にも感心。市川崑の名人藝を、本作ではずっしりと味わった→パパド、安心米ドライカレー、ビール中瓶×1→安心米ドライカレーは、ずっと以前〈さばのゆ〉の何かのイベントでいただいたものが賞味期限切れてたので食べてみた次第だが、熱湯を注いで15分待つだけでドライカレーが出来上がるのに驚いた(お湯を捨てる必要もない)。味はそれなりだが量は多く、ふたりでひとつで十分。災害に備えて備蓄してもいいねという話になった→『ファナティック ハリウッドの狂愛者』(原題『The Fanatic』、原案・監督:フレッド・ダースト。ジョン・トラボルタ、ジョシュ・リッチマン、アナ・ゴーリャ、ジェイコブ・グロドニック、ジェームズ・パクストン、デヴォン・サワ、ジェシカ・ウベルアガ、ドミニク・サルヴァトーレ、ジェフ・チェイス、マルタ・ゴンザレス・ロビン、マルティン・ペーニャ、ソウル・グリーン、ニック・ローレン。2019、米Quiver Distribution)。ストーカーを中心に置いて恐怖を描いた映画としてはよくできている、と思う一方で、主人公のムース(ジョン・トラボルタ)は明らかに発達障害(それも重度の)で善悪を判断する機能が幼児の頃から発達していないと見受けられる。その見方が(そして左記の表現が)妥当かどうかに自信はないが、社会生活を送る上で必要な判断能力が発達していないことは確かだし、そういう主人公を真ん中に置いた物語としては、かなり冷酷な描き方をしていると思った。その点と、あるいは主人公の行為は行為としては明らかに犯罪なのに、被害者である映画スターが逮捕されるところで映画が終わる(主人公が救われたようにも見える)という点とで、とても心地の悪い後味が残った。そうした諸々含め、いろいろなことを考えさせられる映画だったが、しかしそういう映画の物語の設計がとても雑に思えるという点で、なんだか複雑な思いも残った作品だった→風呂→晩の支度→先日感動した『2番目のキス』観ながら晩。トマトニンジンきゅうりピーマンのサラダ(揚げニンニクと酢)、空豆、鴨燻製炙り(わさび、紫蘇)、冷奴(胡麻、かつぶし)、大根と油揚のおつけ、豆入り粥、納豆(うずらの卵)、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×2→食後『ローズマリーの赤ちゃん』(原題『Rosemary's Baby』、原作:アイラ・レヴィン、監督:ロマン・ポランスキー。ジョン・カサヴェテス、ミア・ファーロウ、モーリス・エヴァンス、ヴィクトリア・ヴェトリ、シドニー・ブラックマー、ルース・ゴードン、パツィ・ケリー、チャールズ・グローディン、ラルフ・ベラミー、フィル・リーズ、マリアンヌ・ゴードン、ウェンド・ワグナー、ハンナ・ランディ。1968、米Paramount)。8年前にも観ていたが、忘れていたところが多かった(観る度にいろいろ考えるのに、何故だろう?)。悪魔云々という主題ももちろん怖いが、悪魔云々を外してご近所のお節介とか、味方と思っていた配偶者がいつのまにか味方でなくなっていたとか、そういう日常に潜む恐怖も、今回は感じた。悪魔崇拝者たちの行動がいちいち脇が甘かったり隙があったり、という点も可笑しいと同時に完璧な場合よりも却って怖い。ミア・ファーロウをはじめとする役者たちの芝居も、超現実的な物語や演出に比してとても現実的にも見え、その点もまた恐怖を促す、というようにも思うし、悪夢の映像から日常的な一コマまで、恐怖の種を綿密にばらまいたような絵造りにも感心する。主題をどこまで深刻に捉えるかという、観る側の受け取り方にもよるが、いずれにせよ劇映画として奇跡的な出来栄えであることは間違いないと思う→『クイズ!脳ベルSHOW』見て『ローズマリーの赤ちゃん』の恐怖を洗い流し、夜1時過ぎ就寝。
3月29日(火) 朝8時起床。白湯、マヌカハニー、アサガラ→大根と油揚のおつけ、卵舞茸粥(生姜)→B電子仕事に関して、修正の元となるテキストの確認など→昼前作業完了→午前中にひと仕事終えたのでまず一杯とビールの栓を抜いたその刹那、呼び鈴が鳴って菊水堂のポテトチップが届いた。なんていい間だ→『ザ・ファン』(原題『The Fan』、原作:ピーター・エイブラハムズ、監督:トニー・スコット。ロバート・デ・ニーロ、エレン・バーキン、ウェズリー・スナイプス、ジョン・レグイザモ、カート・フラー、ベニチオ・デル・トロ、ジェイムズ・マクドナルド、ジョー・ピッチラー、マーラ・スカレッツァ、パティ・ダーバンヴィル=クイン、クリス・マルケイ、アンドリュー・J・ファークランド、アーロン・ネヴィル、ブランドン・ハモンド、チャールズ・ハラハン。1996、米TriStar Pictures)。偶然だが、最近観た『2番目のキス』と『ファナティック ハリウッドの狂愛者』を混ぜたような映画だった。ただ主人公が自分勝手で狂った行動に走っていくのが、その背景もまあまあきちんと描かれているしデ・ニーロの芝居も素晴らしいので納得しないわけではないものの、いやむしろなまじきちんとしているからか、もうひとつ深いところの背景なり事情なりを飲み込ませてほしかった、という憾みは残った。ファンによる身勝手な行動、という点では、とてもよくできているがこの映画ならではの面白さ(完成されていたり納得できなくてもよいので)には乏しかったかな。デ・ニーロが終幕で主審に紛れ込んでるのは面白かったが、そこから結末までがありきたりだった→柿ピー、菊水堂ポテトチップ、うずらの卵目玉焼き(7ケ)、鮭缶とピーマンのスパゲティ(ニンニク、青唐辛子、赤唐辛子)、ビール中瓶×2→風呂→『ゴージャス』(原題『玻璃樽』(ガラス瓶)、原案:アイヴィ・ホー、監督:ヴィンセント・コック。スー・チー、エイレン・チン、チェン・スンヤン、リッチー・レン、チョン・ダッミン、タッツ・ラウ、トニー・レオン、エミール・チョウ、ブラッドリー・ジェームス・アラン。1999、香Golden Harvest Pictures)。アクションシーンの数は少ないが、いずれもあっと驚くし、また主演のスー・チーの可愛らしさも本作の魅力ではある。しかし結局それだけの映画でもある。日本でもこうした映画やドラマは撮られていたし、日本製だったらまず観ない類の作品。そう考えるとジャッキー・チェンのアクションだけで最後まで観なきゃと思わせられるのは、やはりすごいことだ。ところでなぜ邦題(英題が先かな)が『ゴージャス』なんだろうか→鴨燻製とトマトと茗荷と紫蘇の盛り合わせ(胡麻だれ)、オイルサーディン、カマンベールチーズ、御酒×5→あとはなんだかわからないままに就寝。夜0時頃。
3月30日(水) 朝8時起床。白湯、マヌカハニー、アサガラ→ニンジンと油揚のおつけ、黒豆入り粥→宿酔いという感じではないが、まだ酔いが続いていて眠くなってきたので、午前中は睡眠→昼過ぎ起きて、ニンジンと油揚のおつけ、卵粥→眠さが去らないので本日の外出はやめにする(ボウリングから夢亀、のつもりだった)→『由起子』(原作:菊田一夫、監督:今井正。津島恵子、宇野重吉、平田治子、賀原夏子、村瀬幸子、原保美、関千恵子、木村功、奈良岡朋子、大塚道子、吉行和子、中村是好、原芳子、小沢栄、西村晃、落合義雄、永井智雄、石島房太郎、中村伸郎、成瀬昌彦、左卜全、戸田春子、島田屯、清水将夫、加藤嘉、野添ひとみ。1955、松竹)。運命に翻弄される女性の半生を描いた、という点では、そう書いてしまえばありきたりの映画だが、田鶴子(関千恵子)のその後も追って欲しかったとか、主人公(津島恵子)の出生についてもう少しだけ具体的な話なり絵なりが欲しかったとかの憾みは残るが、観ている最中は名優たちの深い芝居、とりわけ津島恵子や宇野重吉や原保美や奈良岡朋子から滲み出る人のよさ、そして小沢栄や村瀬幸子や中村伸郎が醸し出す弱い立場の人間への意地の悪さ(西村晃と成瀬昌彦を加えてもいいかもしれない)に圧倒されて、「運命に翻弄される女性の半生」をしみじみと味わされた。地味ではあるし、主人公が自分の修正について十和田各所を訪ね歩くくだりはやや冗長な気もしたものの、名作として何度も味わってもよい作品ではあると思う→菊水堂ポテトチップスと、O形が〈あずまや〉で買ってきてくれたたこ焼き、豚玉、ニンニク焼きそばでビール中瓶×3、早めの晩→食後即就寝→深夜目が覚めなかなか眠れなかったが、朝方就寝。
3月31日(木) 朝7時起床。白湯、マヌカハニー、アサガラ→菜の花と油揚のおつけ、卵かけご飯、あおさ 海苔、海苔→風呂→老父と昼食および買い物付き添い(〈すし三崎丸〉にて寿司(小肌、煮穴子、するめいか、ハマチ、真鯛、中トロ)、あさり汁。サミット)→帰途三鷹北野郵便局にて頼まれた荷物の発送→帰宅して休憩したのち(菊水堂ポテトチップ、ビール中瓶×1)、昨日サボったボウリングへ(経堂ボウル)。最初は2ゲームだけのつもりが結局4ゲーム投げ、スコアは平均81.3。先週のレッスンの際より後退したが、3月頭の八九の会からは二回続けて上がっているので、まあいい感じといってよいのかな。周囲を見るとひとりで投げに来ている人もいたし、途中でゲーム数を増やせたりもするようだし、だんだん経堂ボウルの様子はわかってきた→〈カルディ〉〈オオゼキ〉で買い物してから〈夢亀らーめん〉と思ってたのだが、本日はお休み(あとで定休日と知る)。で、〈まことや〉で塩deなーら、おつまみ焼豚、ビール中瓶×1で本日終了→帰宅後即就寝→日付変わる前に起きて(激しくお腹が下った)『クイズ!脳ベルSHOW』見ながらビール中瓶×1→午前3時就寝。
posted by aokiosamublog at 23:00| 小ネタ/思考/日記