2022年08月10日

8月まとめ(1〜10日)


上野広小路〈井泉〉、杏林病院訪問、ジャン=ピエール・メルヴィル『モラン神父』、ペイトン・リード『恋は邪魔者』、老父退院、斎藤耕一『虹の中のレモン』、トニー・マーシャル『ソフィー・マルソーのSEX, LOVE&セラピー』、浅草二泊三日、〈歩盃〉、にゅうおいらんず 於〈浅草演芸ホール〉、〈ロック座〉。

8月1日(月) 朝9時起床。白湯、マヌカハニー→スパゲティナポリタン、目玉焼き→瀬川昌久/蓮實重彦『アメリカから遠く離れて』読書→冷やし山かけ納豆蕎麦(うずらの卵×3、刻み海苔)→植木屋来る。裏の勝手に生えた木よついにさらば→シャワー→夕方〈中江クリニック〉にて受診ののち薬局に寄ってから〈行辺〉。枝豆、アラ昆布〆刺身(青森)、真アジ刺身(島根)、新子握り、生マグロ鉄火巻き一本の半分、生ビール×2、御酒×1.5→買い物に行くO形と別れ先に帰宅→いったん就寝。午後7時過ぎ→夜11時過ぎ起床→『顔』(監督:大曽根辰夫。大木実、山内明、岡田茉莉子、永田靖、笠智衆、佐竹明夫、松本克平、乃木年雄、宮城千賀子、細川俊夫、小沢栄、森美樹、千石規子、草島競子、内田良平、笹川富士夫、十朱久雄。1957、松竹)。水原秋子(岡田茉莉子)も石岡三郎(大木実)も、それまでの自分にはないものをつかんで人生を向上させたいという思いに取り憑かれ高度していて、その顛末を描いた、ということになるのだろうが、まず原作に基づく物語として(もっとも映画化に当たり割と改変されているようだが)、その希望あるいは欲望を否定的な視線で描くことに関する考察をしないとならないという点があり、その(否定的な視線で描く)目的が私にはよくわからなかったので、劇中で捜査をするという以上に「その希望あるいは欲望」を明らかにする役割である刑事たち(笠智衆、佐竹明夫、松本克平)の行動動機もまた不明瞭であった(題名の『顔』が示すところを考えると、自分の「顔」を持たずにあるいは隠して成功を得ようとしても虚しい結果に終わるだけ、とか、「顔」を持たない人間の捜査は難しい、という教訓譚なのだろうか)。だからといって面白くないわけでないのは、岡田茉莉子の魅力と、岡田茉莉子扮する水原秋子を支える飲み屋の女将に扮する千石規子の演技力の賜物かなあと思ったが、果たして。しかし重要そうに思えた登場人物(宮城千賀子、細川俊夫、小沢栄、内田良平など)の退場もあっけない感じで、この映画のヘソのようなものをどこに置きたかったのかが観ている最中よくわからなかったのだが、二回三回と観たらまた違った感想になるかもしれない→菊水堂ポテチチップス、チッチャロン・バラット、ピザ1スライス(ボロネーゼ)、新子握り、ビール中瓶×1、御酒×1→午前3時就寝。
8月2日(火) 朝8時起床。白湯、マヌカハニー→シャワー→納豆卵かけご飯、海苔→食後急に眠くなり、昼過ぎまで就寝→午後湯島まで出て歩いて御徒町〈フジ時計サービス〉。Tuorの分解掃除を頼もうと思ったが、まだ分解掃除の必要はないとのことで(あと一年後くらいでよいそう)、失くしたバネ棒だけお願いした。1,100円也。助かった→〈井泉〉で特ロースカツ、ビール中瓶×1。土産にカツサンド(9切れ)と焼き豚。午後3時過ぎだと空いていていいが、それでも私のほかに客ふた組と、土産買いに来た人がふたり→平和に電車、タクシーで帰宅→シャワー→春雨サラダ(ニンジン、きゅうり)、ゴーヤチャンプルー(豚バラ、豆腐)、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×1→食中眠くなりいったん就寝→二時間ほどで起きたところ、姉より電話あり。杏林病院からなんの連絡も状況報告もなく不安だというので、それもそうだなと明日病院を訪ねて諸々確認することにした。そういえば父がお手洗いで倒れ、頭部のCTスキャンを撮ることになったはずだが、その結果もまだ知らされていない→DUから先日提出の原稿について修正依頼が来たが、初稿戻しに反映でよいのか、すぐに対応しなければならないのか、希望がまったくないので困る。こちらはご希望の日程に沿って動いたり、無理なら代替え案を相談するわけで、日程の管理は仕事ではない→『ビルとテッドの地獄旅行』(原題『Bill & Ted's Bogus Journey』、監督:ピート・ヒューイット。ジョス・アクランド、ジョージ・カーリン、ハル・ランドンSr、ロバート・ノーブル、ジム・マーティン、エレーニ・ケラコス、アレックス・ウィンター、キアヌ・リーヴス、サラ・トリガー、アネット・アスクイ、パム・グリア、ハル・ランドンJr、チェルシー・ロス、エイミー・ストック=ポイントン、J・パトリック・マクナマラ、ウィリアム・サドラー、ロイ・ブロックスミス、ブレンダン・ライアン、ウィリアム・ソーン、タジ・マハール、ジョニー・エーリン、エド・ゲイル、アルトゥーロ・ギル、トム・アラード、マイケル・チャンバーズ、ブルーノ・ファルコン。1991、米Orion Pictures)。全体を通じてバカなアイデアがダラダラ続くという趣だが、悪のビルとテッドのキレ具合や、地獄で死神とボードゲームをして勝ったら生き返るという設定もバカだし死神が子供のような態度を取る(負けたらいや三回戦だ、とか、やたら弱いとか)などは、バカバカし過ぎて大笑いであった。火星の科学者ステーションというのもバカだし、バンドバトルの展開も可笑しい。今観るとやはり爆発力に欠けるような気もするが、三作を続けて観てこそこのシリーズの面白さを味わえるのではないかとも思う。原題の『Bogus Journey』は直訳すれば「ニセの旅行」となるが、その真意はよくわからず。ビルとテッドのニセモノが現れて…… というだけのことなのかな?→『眼の壁』(原作:松本清張、監督:大庭秀雄。織田政雄、佐田啓二、三津田健、永井智雄、十朱久雄、鳳八千代、西村晃、小林十九二、福岡正剛、三谷幸子、渡辺文雄、多々良純、山路義人、宇佐美淳也、水上令子、朝丘雪路、伊久美愛子、高木信夫、左卜全。1958、松竹)。世話になった上司の自殺を巡り、最初は義憤から調査を開始した若い会社員が次第に謎を究明することに憑かれていく、という流れの映像化には成功していると思った。真犯人たちが人里離れた山村の出身ということろこで、映画を観ている最中はピンとこなかったが、原作では被差別部落がモチーフというのが云々されたそうで、そうと知って観ていたらまた印象が違っていたかもしれない。とはいえ、犯人たちの首魁が三国人≠ニ思しき、とされている点で、犯罪ミステリーの影に差別の問題を意識していることを表現する意図もあったと見るのが妥当かもしれない。首魁の過去を知る村の男(左卜全)が、好意的かつ懐かしそうに首魁を追い詰めていくところはこの映画の白眉と思うが、同時に、ぱっと思い出すのは新興旅行の場面にちょっとだけ登場する朝丘雪路(原作には登場しない)で、そういう点が映画の面白さだなあとも思う→カツサンド×3、金宮酎ハイ×2、御酒×2→午前3時就寝。
8月3日(水) 朝8時起床。白湯、マヌカハニー→わかめと油揚のおつけ、卵かけご飯、葉唐辛子ちりめん、海苔→本日も食後横臥ししばし入眠→午後そんぽの家にクルマを停め、〈なかじょう〉にて昼(しょうゆうどん、揚げ玉、ごぼう天)→そんぽの家の前で姉と待ち合わせ、杏林病院に入院中の父が所望の荷物を病院の方に預けつつ、様子を伺ったものの、軽い膀胱炎による発熱と血尿という所見で大事ではないと知りまあ安心。しかし細かいところは担当医に会えず聞けなかったので、これは姉への電話連絡待ち→帰途ガソリン補給と〈サミット〉で買い物→シャワー→業務連絡二点。取材対象者の顔とお名前を編集側(取材を担当)で把握していないのにちょいと驚いた→『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』のBlu-Rayも購入したので再見。新たな発見はなかったがつい最近観たにしてはそのときと同じくらい楽しんだ。やはり三作を続けて観ると面白いが、続けて観ても(あるいは繰り返し観ても)耐えられる力のある作品だと思う。このシリーズのフォーマットをそのまま使って登場人物を違う個性の人たちに置き換えるなどの試みがあっても面白いなと思ったが、それはまあ無理であろう→姉経由で病院より、父の退院は順調にいけば土曜日だろうとのこと。ひと安心→豚モツ炒め、鶏もも肉ピリ辛炒め、メカジキトマトソース、枝豆、ゴーヤチャンプルー、カツサンドイッチ、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×1、白葡萄種×1/2→早々に(夜7時頃?)就寝。
8月4日(木) 深夜起床。FacebookのN子さんの投稿で、揖保乃糸の最高級品(三神)の話題が載っていて、そういえば前から食べてみたかったんだよなあと思い思わず注文→朝方就寝→朝9時起床。白湯、マヌカハニー→シャワー→わかめと油揚のおつけ、カツサンド→午前中だらだらと『有吉の壁 2時間スペシャル』を見て笑う→B電子仕事。送られてきた文案を生かしたものと、既存の同種品のページの記載に合わせたものと、二種類書いて送付→『モラン神父』(原題『Leon Morin, Pretre』、監督:ジャン=ピエール・メルヴィル。エマニュエル・リヴァ、イレーネ・テュンク、ニコール・ミレル、モニク・ヘネシー、モニク・ベルト、マルコ・ベハー、ジゼル・グリム、シャンタル・ゴッジ、ジャン=ポール・ベルモンド、マルク・エイロー、ジェラルド・バー、セドリック・グラント、ジョージ・ランバート。1961、仏Lux Compagnie Cinématographique de France)。これは一回観ただけでは何も語れない映画だったが、難しく考えすぎたかもしれない。とりあえず、こんな神父(ベルモンド)がいたら女なら惚れるよなと思うし、エマニュエル・リヴァのような女が告解に来てどうにかならない神父がいるのかといった低俗な感想だけ書いておく。信仰と神への抵抗というテーマを、ナチス・ドイツの支配下のレジスタンス運動の渦中での抵抗、考え方のぶつかり合い、対独協力などなどが渦を巻く様子と対比させて…… みたいなことは考えたが、やはりヒントを見つけつつ再見しないとわからない。映画手法としては、会話の場面で会話の決着がはっきりしないうちにその場面を終えてしまうような撮り方とか、ナチス・ドイツによる強制収容の場面がショー・ウィンドウに反射した光景として描かれるところなどが印象に残った。あとはエマニュエル・リヴァとイレーネ・テュンクの強烈なケンカと、その後すぐに訪れる和解の場面の鮮やかさか。ちなみにエマニュエル・リヴァは『二十四時間の情事』が実質的なデビュー作(出世作か)、イレーネ・テュンクはまったく知らなかったが(1954年デビューで38作品に出演)、『恋のエチュード』でルータを演じた人だった(どんな役だったか失念)→菊水堂ポテトチップス、チッチャロン・バラット、梅干し、まつのはこんぶ、葉唐辛子ちりめん、海苔、冷やし山かけ胡麻そば(生卵、刻み葱)、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×3→午睡→『パンチライン』再見しながら焼きなす、ズッキーニとマッシュルームとベーコンの炒め、長芋ときゅうりとわかめの酢の物、ビール中瓶×1、御酒×3→夜10時頃就寝。
8月5日(金) 午前11時起床。軽い宿酔。アイスコーヒー→目玉焼き、プチトマト、レバーペーストパン→録画消化→『恋は邪魔者』(原題『Down with Love』、監督:ペイトン・リード。レニー・ゼルウィガー、サラ・ポールソン、レイチェル・ドラッチ、ジャック・プロトニック、ジョン・アイルワード、ウォレン・マンソン、ベイジル・ホフマン、マット・ロス、マイケル・エンサイン、ティモシー・オマンソン、ユアン・マクレガー、デヴィッド・ハイド・ピアース、ドリー・バートン、ジェリ・ライアン、イワナ・ミルセヴィッチ、メリッサ・ジョージ、ウィル・ジョーダン、トニー・ランドール、クリス・パーネル、ロバート・ケイティムズ、フローレンス・スタンリー、ブラッド・ハンソン、リン・コリンズ。2003、米Twentieth Century Fox)。Wikipediaによれば「1960年代初頭のロマンティック・コメディ、特にドリス・デイとロック・ハドソンのコンビ作品へのオマージュ」とのことで、同コンビの『夜を楽しく』(1959)などに出演したトニー・ランドールが出版社の社長役で少し顔を覗かせているが、そうした60年代を題材にしたラブコメとしては、突出してはいないが及第点は軽くクリアした作品、かなと思った。冒頭の、バーバラ(レニー・ゼルウィガー)の登場からキャッチャー(ユアン・マクレガー)のプレイボーイぶりが披露されて役者勢揃い、までの展開のスピード感は心地よかったし、女編集者ヴィッキー(サラ・ポールソン)がエレベーターから副流煙もくもくの中登場するところや、電話で話している二人がちょうどセックスしているように見える二分割画面の演出など笑いも冴えていたが、中盤から失速し、あまりクライマックス感がないまま終わった、という印象もある(バーバラの正体がわかるところも、意外性がなかったわけではないが、もっと意外性を際立たせてもよかったように思う)。ただしそうしたいささかもっさりした感じも含めてなんとなく昔っぽい味わいも感じ、客観的な評価ではないが自分にとっては愛すべき作品と思った。ヴィッキーの「女は職場に向いていないなんて、職場が女に向いていないのよ」という台詞は、今から20年前の作品と考えると先進的と言っていいかもしれない(当時も言われていたかもしれないが、今なお実現しているとは言い難いので)→菊水堂ポテトチップス、チッチャロン・バラット、ヤムヤム・グリーン・カレー・ヌードル(焼豚、ニンジン、玉葱みじん切り、ニンニクみじん切り、針生姜)、ビール中瓶×1→姉より電話。父明日退院決定。朝10時少し前に杏林病院循環器内科(中央病棟三階)集合との由(我々は9時半にそんぽの家に寄って車椅子を借りる)→シャワー→『恋は邪魔者』を再見。色合いとか色の組み合わせについては確かに(O形の言うとおり)気になるな。それを自分なりに汲み取って整理するという作業が、この映画にはまだ残っていると思ったが、観て幸せな気持ちになる映画だということは、二回めも変わらなかった→オイルサーディン、きつねスパゲティ(油揚、玉葱、ニンニク、プチトマト、オリーブ、クミンシード)、ビール中瓶×1、ホッピー×3→午前1時就寝。
8月6日(土) 朝7時起床。白湯、マヌカハニー→きつねスパゲティ→本日老父退院につき、まずそんぽの家を訪ねて車椅子を借りてから杏林病院へ。歩けないと聞いてたが、病室から待合室まで普通に歩いてきてひと安心。受け答えも通常通りだし、入院費のカード決済の際のサインも問題なかった。食欲も、入院食の七割くらいは食べていたそうで、特に痩せ衰えた感じもなくなにより。車椅子押して部屋まで戻り、少し今後のことを打ち合わせして車椅子の畳み方を伝えおいとま→〈サミット〉に寄って寿司買って帰宅→寿司11.5個(イカ×2、ゲソ×1、鯵×2、サバの押し寿司×1.5、いくら、穴子、昆布〆ひらめ各×1、ほたて、イカ、サーモン、マグロ赤身各×1/2)、ビール中瓶×1→午睡→シャワー→『虹の中のレモン』(監督:斎藤耕一。葉村エツコ、美川陽一郎、尾崎奈々、ヴィレッジ・シンガーズ、牧伸二、中山仁、天路圭子、竹脇無我、白木みのる、押売トリオ??、加東大介、沢村貞子、ケロヨン。1968、松竹)。冒頭の子供たちの狂乱が可笑しく、それが物語を通じて重要なモチーフになっていたり、竹脇無我と子供たちのにらめっこも可笑しかったり、一応ヴィレッジ・シンガーズが売れてるからこそ撮られた映画のはずなのに台詞の端々に「ヴィレッジの連中」という言い回しが出てきたり、なんだかとても面白かった。同じヴィレッジ・シンガーズの『小さなスナック』の数倍出来がよい。というのは、沢村貞子、加東大介、竹脇無我の芝居が画面をぐっと締めるからというのもあろう。GS映画としては繰り返し観るに耐える作品と思った→『ソフィー・マルソーのSEX, LOVE&セラピー』(原題『Tu veux... ou tu veux pas? (SEX, LOVE & THERAPY)』、監督:トニー・マーシャル。ソフィー・マルソー、ケンゴ・サイトウ、パトリック・ブリュエル、ブノワ・モレ、アンドレ・ウィルム、フランソワ・モレル、ベルナール・マルベ、オリヴィエ・ティル、フィリップ・ルルーシュ、スカリ・デルペラト、カミーユ・パノナクル、シルヴィ・ヴァルタン、クロード・ペロン、パスカル・デモロン、アレクシア・バルリエ、デボラ・アムセン、ジャン=ピエール・マリエール、パトリック・ブラウデ。2014、仏Warner Bros.)。二度めだが、これはやはり傑作。セックス依存症の男女が結ばれるというだけなのだが、タイトルバック、お色気(エロ)、すっとぼけたかつあっけらかんとした可笑しさ、恋のもやもや、深刻さも含む親子関係、画面の色彩設計、屋外で服を脱ぎながらセックスに突入するところからのエンドロール、何をとっても満足。そして50手前のソフィー・マルソーが完璧でありながら隙だらけな感じで、まったく素晴らしい。日本未公開なのが不思議なくらいだ→塩豆腐揚げ、うずらの卵揚げ、枝豆、ピーマントマトきゅうりのサラダ、鴨燻製、ぶなしめじと油揚のおつけぶっかけご飯、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×3→夜11時頃就寝。
8月7日(日) 朝8時起床。白湯、マヌカハニー→ぶなしめじと油揚のおつけ、ご飯、温泉卵、葉唐辛子ちりめん、海苔→父に電話。まだ食欲はなく、姉が昨日用意しておいたそうめんを少しずつ食べているそうだが、電話で話した感じでは会話は普通。足の痛み止めを飲んでいないのでいつもより痛いほかは、少しずつ日常に戻れそうだということではあった。車椅子を自分で操るのは難儀なので、事務所に返却するとの由→『現金に手を出すな』(原題『Touchez pas au Grisbi』、原作:アルベール・シモナン、監督:ジャック・ベッケル。ジャン・ギャバン、ルネ・ダリー、ドラ・ドル、ジャンヌ・モロー、ドニーズ・クレール、ミッシェル・ジュールダン、ギャビー・バセット、リノ・ヴァンチュラ、ポール・フランクール、ヴィットリオ・サニポリ、ジャン・リヴィエール、アンジェロ・デシー、マリリン・ビュフェル、ポル・オットリー、ルキラ・ソリヴァーニ。954、仏伊Les Films Corona/Cino del Duca)。常識的に考えれば苦い結末≠ネのだろうが、5000万フラン(相当の金塊)を失ってもなお友情を守った、ということに満足を感じることを理解できるかどうか、観る者がそれについて悩むことが、この映画の味わいなのだろうなと今回は思った。友情を守ったのち若い女に現を抜かす終幕をどう捉えるかで、主人公マックス(ジャン・ギャバン)の心境をいろいろ推測することができるのも、やはり本作の味わいと思う。前回観たときに書いた「何度観てもハーモニカを主にした主題音楽の情けない感じは好みではないな。でもこれが主人公マックス(ジャン・ギャバン)の老いを表しているのだろうから、そう考えると文句をつけたいわけではないのだが、ほかになにかなかったのかなあとはやはり思う」という感想は変わらず→菊水堂ポテトチップス、チッチャロン・バラット、オイルサーディン、冷やしぶっかけそうめん(オクラ、うずらの卵×3)、金宮酎ハイ×1、御酒×2→午睡→一部晩の支度→『食べて、祈って、恋をして』(原題『Eat Pray Love』、原作:エリザベス・ギルバート、監督:ライアン・マーフィー。ジュリア・ロバーツ、ハディ・スビヤント、ビリー・クラダップ、デリア、マイク・オマレイ、ジェームズ・フランコ、ツヴァ・ノヴォトニー、ルカ・アルジェンテロ、ジュゼッペ・ガンディーニ、リチャード・ジェンキンス、ソフィー・トンプソン、ルシータ・サイン、クリスティン・ハキム、アナキア・ラパエ、アリエンヌ・ター、ハビエル・バルデム。2010、米Columbia Pictures)。主演のジュリア・ロバーツの役の上での年齢はわからなかったが、実年齢は本作当時四十うん歳。特に若作りしているわけではなかったから、中年女の自分探しをモチーフにした映画と言って差し支えないものと思うが、たとえ主人公の年齢がどうであれ、なに自分探ししているんだよという感想しかない映画だった。バリが舞台になるところもあると聞いて観てみたが、主人公がエゴを振り回すだけで旅情のかけらもなし(イタリアもインドも同様)。旅というのは旅をする人によってその価値は様々なものになるんだなあという感想を得ただけだった。ジュリア・ロバーツがスパゲティをずるずる啜ったり、バリでブラジル音楽が流れたり、それぞれ意味はあるのかもしれないが、ディテイルも杜撰だなあという感想を得るばかりだった→キャベツとピーマンとトマトとオクラと新生姜と鴨燻製のサラダ(オリーブ油、バルサミコ酢)、茄子炒め(ニンニク、煎り酒)、吉兆うずら、ぶなしめじと油揚のおつけ、ご飯、梅干し、葉唐辛子ちりめん、錦松梅、ビール中瓶×1、ホッピー×3→夜11時頃就寝。
8月8日(月) 朝7時起床。白湯、マヌカハニー→シャワー→ぶなしめじと油揚のおつけぶっかけ飯(生卵)→9時半頃出立→甲州街道を四谷三丁目付近まで進み、津の守坂経由して靖国通り。柳橋から江戸通りに入って、11時少し前浅草着。お目当ての駐車場(24時間2,000円)に無事駐車→宿に荷物預けてとてもひさしぶりに〈並木藪〉。天ざる、蕎麦お代わり、ビール一口、御酒×2。蕎麦や天ぷらがいいだけではなく、いい気持ちで食事できた→〈染めの安坊〉で土産の手拭い、〈高久〉でO形が下駄を購入。〈高久〉は、忘れていたが偶然、先年友人の祝いの扇子を求めた店だったが、今日の店のお姉さんもとても話しやすくて、いい店だな→三社様参拝→浅草寺のお手洗い前の休憩所で休憩→も一度〈高久〉寄って雪駄購入。今度は店の人は違う女の人だったが、やはり気持ちのよい接客で、いい買い物だった→宿に戻ると一時間近く早く部屋に入れてもらえた。ありがたい→ビール飲んで午睡→ちょいと寝坊したが、宿近くの〈歩盃〉で本日の口開け。久々の黒百合嬢も交え、〈一代〉にもハシゴして楽しく痛飲。酎ハイ十杯くらい飲んで記憶喪失のまま帰還。
8月9日(火) 宿酔で終日横臥。演芸ホールもなってるハウスも諦め。バカだ(演芸ホールは明日にした)。朝なし。昼ハンバーガー、オレンジジュース。夜餃子、天心盛り合わせ、レタスチャーハン。
8月10日(水) 昨夜抜いただけあってすっきり起床。朝7時頃。昨夜の残りのレタスチャーハンをかっ込み演芸ホールへ。当日券用整理券は一番と二番だった→宿に戻ってシャワーそして荷造り。チェックアウトして荷物をクルマに放り込み、ついでにクルマの駐車位置変えて(48時間が上限とのことなので)、再び演芸ホールへ。食欲が明確でなかったので、演芸ホール前のコンヴィニエンスストアでサンドイッチ購入→ことしのにゅうおいらんず興業、演目は下記の通り。

桂南乃助・・・・・・・初天神
三遊亭遊子・・・・・・熊の皮
おせつときょうた・・・漫才
春風亭柳雀・・・・・・疝気の虫
三遊亭遊馬・・・・・・酢豆腐
ナオユキ・・・・・・・漫談
三遊亭圓雀・・・・・・大安売り
三遊亭遊之介・・・・・たらちね
コント青年団・・・・・コント
春風亭柳橋・・・・・・子ほめ
瀧川鯉昇・・・・・・・うなぎ屋
(仲入り)
神田伯山・・・・・・・源平盛衰記扇の的
桂小すみ・・・・・・・音曲(越後獅子、さつまさ、ウェイブ、薔薇色の日々、相撲甚句)
瀧川鯉斗・・・・・・・強情灸
春風亭昇太・・・・・・看板のピン
北見伸&スティファニー
 ・・・・・・・・・・マジック
三遊亭小遊三・・・・・夏泥
噺家バンド「にゅうおいらんず」
 ・・・・・・・・・・大喜利
01 茶色の小瓶
02 タイガーラグ
03 オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート(小遊三歌唱)
04 ブルー・ライト・ヨコハマ(浅草?)(昇太歌唱)
05 リンボージャズ
06 セントルイスブルース(小遊三歌唱)
07 聖者の行進
にゅうおいらんず:三遊亭小遊三(tp, vo)、林家小すみ(p)、春風亭昇太(tb, vo)、春風亭柳橋(banj, mc)、片山士駿(ss)、高橋徹(dr)、ベン片岡(b)

前座の桂南乃助はすこぶる真面目風な芸風で、「初天神」のお父さんが現代の会社員のよう。続く三遊亭遊子は打って変わって噺家っぽい空気をまとっていたように思う。神田伯山から桂小すみへと続く流れはある種神がかっていたが(桂小すみは「ウェイブ」の途中で歌詞を見失ったが、そこでのあーーとうろたえる振る舞いもなんだかいい感じではあった)、次の瀧川鯉斗の声が聞き取りづらくいささか興醒め。その辺を除けば、ああ寄席に来たなあとしみじみ思う、いい流れだった。よりによって声の小さいのが藝風でもある瀧川鯉昇のときに、私の真後ろでおしゃべりをやめない二人連れがいたので注意。

にゅうおいらんずは新曲二曲。デキシーランドジャズ風味が少しずつ失われていくようだが、それについては寂しくも思うし、あるいは新しい方向に向かう萌芽であると思う。なんとも言えない。桂小すみのピアノはジャズど真ん中な感じではないが、曲によっては新鮮な話声を試みたりもしているし、最後の「聖者の行進」でなかなか演奏をやめないというネタの際の爆発ぶりは地味によかった(もっと分かりやすくてもいいかもしれないが)。来年も楽しみである→〈梅園〉で豆かんと土産買ってから、〈翁蕎麦〉でカレーそば。外が蒸し暑いのでうっかり頼んでしまったかなといささか後悔したが、冷や台(冷たい蕎麦)にしてもらったらそれほど暑苦しくなく、腹の空き具合にもちょうどいい塩梅だった。とてもひさしぶりだったので満足→〈ローヤル〉で少し休憩してから〈ロック座〉へ。おとつい飲んだ黒百合嬢が主役の踊り子たちを盛り立てるダンサーでご出演とのことで、ひさびさに。香盤は下記の通り。

1景 桜庭うれあ(原美織 前田のの ダンサー4名)
2景 原美織(南まゆ)
3景 前田のの(沙羅 鈴香音色)
4景 鈴木ミント(ダンサー4名)
5景 鈴香音色(南まゆ 鈴木ミント 原美織 沙羅 前田のの 桜庭うれあ)
6景 沙羅
7景 南まゆ(鈴木みんと 鈴香音色 桜庭うれあ ダンサー4名)

1景の(多分)「トップガン」、2景の(多分)「スヌーピー」のモチーフに、なんだか意表を突かれる。この2景は踊りの表現にもなにかハッとするものがあった。3景4景は私にはよくわからず(単にモチーフになっているものをよく知らない所為)。5景で「La-La (Means I Love You)」(ただしデルフォニックスではない)が使われたのが、踊り子・鈴香音色の個性に合っていて感激。6景の沙羅はソロでの踊りに貫禄を感じ、7景では「ダンサー4名」(特に黒百合嬢)の爆発ぶりが楽しかった。あまり来ていないうちに地下アイドル劇場風味がより濃くなってきたような気もするが、相変わらず疾走感のある楽しい時間を過ごさせてもらえたのは間違いない→帰途は上野を経由して上野公園通りを南下。須田町から靖国通りに入り、市ヶ谷左折して麹町四丁目から新宿通り〜甲州街道。環七から赤堤通り経由で帰宅。帰途は夜だったこともありスイスイ→荷解き、シャワー→枝豆、菊水堂ポテトチップス、チッチャロン・バラット、チーズ、オリーブ、ビール中瓶×2→午前1時就寝。
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