2022年09月10日

9月まとめ(1〜10日)


ラウラ・アントネッリ、三ヶ月ぶりのMRI〜腰椎椎間板ヘルニアその後、『勝新太郎特別公演・夫婦善哉東男京女』、散髪と帽子と眼鏡修理、『ラテン音楽の殿堂・トローバの家 〜キューバ 若き鼓動〜』、『KURAGE TRAVOLTA 2022』と高円寺逍遥。

9月1日(木) 朝9時起床。白湯、マヌカハニー→豚汁、卵かけご飯、錦松梅、海苔→O形サイト更新(絵日記)→胡麻そば(うずらの卵×3)→『昨日のあいつ今日のおれ』(監督:大槻義一。田村正和、三津田健、早瀬操、呉恵美子、国景子、荒木道子、松村達雄、柳沢真一、小瀬朗、柳谷寛、大泉滉、桜むつ子、加賀美智子、芳村真理、長門勇、山本幸栄、楠トシエ。1965、松竹)。なんとも平和な作品。息子がちょっと変装したくらいで親や兄弟が気づかないはずないじゃないか、という当たり前の指摘がどうでもよくなるくらい平和。長門勇はじめ脇を固める役者たちが達者な所為もあるが、田村正和もこの作品の世界によく馴染んでいたと思う(少なくとも『無理心中 日本の夏』よりは)。とはいえ、気弱で優柔不断の青年があれだけのことであれだけ強くなるのかな、という無理は少し感じた。芳村真理は、役者としては大成しなかった?が、たまにこうして昔の映画に出ているのを見ると華と存在感はかなりある人だったんだなあと思う→チッチャロン・バラット、合鴨スモーク、鶏もも肉ハム、枝豆、鴨血と春雨のスープ(大根、茗荷)、ご飯ふたくち、ビール中瓶×1、ホッピー×4→食後午睡→夜9時頃起床→シャワー→『若妻の匂い』(原題『La bonne』、監督:サルヴァトーレ・サンペリ。フローレンス・マンゾッティ、ロレンツォ・レナ、カトリン・ミケルソン、イーダ・エッケル、サイラス・エリアス、リタ・サヴァニョーネ、シルヴィオ・アンセルモ、アントネラ・ポンツィアーニ。1986、伊CIDIF)。若妻がメイドに惹かれて同性愛関係になりさらに主従が逆転するところはなかなかグッとくるが、終幕の変質者≠ェ登場する前からその関係は成り立っていたので、それだけで話を組み立てたほうがよかった気がする。サルヴァトーレ・サンペリにしては?笑いどころもなくやや退屈のほうが勝った作品であった→『薔薇の貴婦人』(原題『La Venexiana』(ヴェネツィアの女)、監督:マウロ・ボロニーニ。ラウラ・アントネッリ、クリスティーナ・ノーシ、クラウディオ・アメンドラ、ジェーソン・コネリー、モニカ・ゲリトーレ、クレリア・ロンディネッラ。1984、伊Titanus)。セックスを描いたというよりは恋愛模様の機微の一要素としてセックスを採り上げたという趣。たまたまヴェネツィアを訪れた留学生(ジェーソン・コネリー)が貴婦人?ふたりの目に留まるというだけの話だが、侍女のひとりのオリア(クレリア・ロンディネッラ)が地味ながら動きが面白かったり、留学生に先に目をつけたヴァレリア(モニカ・ゲリトーレ)の男装が艶っぽかったり(男にはまったく見えないが)、ぼーっと眺めていて楽しい要素がけっこうあった(仮面は使用していなかったが即興演劇風の街頭芝居が採り上げられているなど、ヴェネツィアの風俗や風景が堪能できるのもうれしい)。もうひとりの貴婦人アンジェラ(ラウラ・アントネッリ)が家の窓から留学生が立ち小便をするのを眺めてうっとりと「ほんとうにハンサムな方ね。特別な人」と呟くのが可笑しいし、特に優れた点がある作品ではないと思うが、何度も眺めたくなる魅力は感じた→チッチャロン・バラット、コンビーフ、ビール中瓶×2→朝方5時就寝。
9月2日(金) 昼過ぎ起床→冷や茶漬け(まつのはこんぶ、麦茶)、卵かけご飯(錦松梅)半膳ずつ→『めぐみへの誓い』(原作:野伏翔 舞台劇『めぐみへの誓い 奪還』、監督:野伏翔。原田大二郎、石村とも子、鈴木康仁、上杉陽一、半井小絵、坂上梨々愛、大鶴義丹、仁支川峰子、小松政夫、藤井弘平、安座間美優、森川翔太、笠菜月、小林麗菜、栗原ゆうき、上島尚子、北煬子。2020、アティカス)。どこまで事実に基づいたのかは厳密には私にはわからないが、拉致の様子と北朝鮮での生活の描写が生々しいのに加え、日本国家の元々の無策と日本人の無理解にまで踏み込んでいて、胸に迫るものがあった。また後者(日本国家の〜)については、北朝鮮の犯罪行為だけでなくそれもまた本作の重要な主題ではないかと思った。キリスト教へ救いを求めるような描写(重要な場面での『カッチーニのアヴェ・マリア』の使用など)は、拉致被害者である横田めぐみの両親が川崎市・中野島福音キリスト教会の会員であることからではあろうが、拉致問題全体について啓蒙することが目的であるならば、クライマックス(になるのかな?)の夢(あるいは空想か夢想か)の場面と併せて、表現手段の選択としてやや疑問には思った。そう思ったのは、やはり我々が直接見て知ることのできない「拉致の様子と北朝鮮での生活の描写」の生々しさに加えて、大鶴義丹の工作員としての芝居の巧みさ(心の底からその人物に見えた)が影響しているのかもしれない。企画協力のクレジットに差別主義者はすみとしこの名前があったが、北朝鮮工作員が従軍慰安婦の話は日本の小説家が書いたもの≠ニいったことを述べる、要は従軍慰安婦はでっちあげとの主張を本作で採り上げるに至った経緯に関係あるのかどうかは気になった→鶏もも肉ハム、ホッピー×1→シャワー→『裸の青春』(監督:水川淳三。加東大介、田村正和、市川瑛子、鹿内タカシ、嘉手納清美、大泉滉、上田吉二郎、春川ますみ、富田仲次郎、藤岡琢也。1965、松竹)。本作での田村正和はずっと笑いのないいわゆるシリアスな芝居に終始しているが、後年のように華があったりキザだったりするわけではなく、それなりに志はあるが無知でバカなためにうまく行かない不良少年という役どころを見事にこなしていると思った(それにしては野性味に乏しく、やや上品ではあるが)。物語自体に突出した何かがあるわけでもなかったが、加東大介、上田吉二郎、春川ますみ、富田仲次郎、藤岡琢也といった面々が作品世界に現実味を与えつつ人情の機微(負の面も含めて)も伝えてきていて、ある青春の顛末として見応えは感じた。主題歌と挿入歌を歌う鹿内タカシが重要な役で出演もしているが、歌といい存在感といいすごいなと思ったのだが、ジャッキー吉川とブルー・コメッツの前身のブルー・コメッツが解散したのち再結成させた人物だったのか(いろいろな歌手のバックバンドとして活動)。知らなかった→『ザ・スパイダースのバリ島珍道中』(監督:西河克己。マイク・ダニーン、郷^治、内田良平、高品格、ザ・スパイダース、伊藤るり子、杉本エマ、楠トシエ、瞳美沙、桂小かん、青空はるお、青空あきお、小川ひろみ、ワヤン・スパルタ。1968、日活)。ザ・スパイダース映画としては、(全作観たわけではないが)他の作品に見られる早撮り感やグダグダな感じが感じられず、劇映画としてかなり寝られ作り込まれたという印象。特にバリ島の場面は、バリ島でのロケとスタジオ・セットと思われるカットで構成される流れが複雑な割に(そしてそれとわかるのに)不自然さがない点が、丁寧に作られたという印象につながった。ビートルズの『Help!』を意識したストーリーらしいが、堺正章と井上順が女装して追手から逃れる(それで香港からインドネシアに渡る)というくだりは『お熱いのがお好き』の引用か→チッチャロン・バラット、フライドポテト、レンコン天ぷら、揚げパパド、わかめとオクラの酢の物、合鴨スモーク、鴨血スープかけご飯、ビール中瓶×1、ホッピー×3→夜9時過ぎ就寝。
9月3日(土) 朝10時起床。白湯、マヌカハニー→大根と油揚のおつけ、ご飯、江戸むらさき、梅干し、海苔→『落葉とくちづけ』(監督:斎藤耕一。尾崎奈々、早瀬久美、ヴィレッジ・シンガーズ、白木みのる、佐藤蛾次郎、福田妙子、藤岡弘、柳沢真一、香山美子、中村是好、山本リンダ、獅子てんや・瀬戸わんや、オックス、佐々木梨里。1969、松竹)。真面目な好青年の描く真面目で可愛らしい漫画が売れていく様や記憶喪失をモチーフにした恋愛譚として物語がよくできているだけに、ヴィレッジ・シンガーズの真物贋物取り違えとか、ましてや白木みのるや獅子てんや・瀬戸わんやの笑いは却って要らなかったようにも思った。せっかくの佐藤蛾次郎やオックスも効いていない(もっともこの頃の佐藤蛾次郎はまだそれほど売れてなかったか?)。忙しいバンドの連中を効率よく使うために、周囲にその時代の手練れや人気者を配するというGS映画の方法を採ったことが仇になったのではなかろうか。もっともそうした邪魔に感じた&舶ェをカットするような脳内編集をしながら短編として観れば手応えはあるとも思う。劇中の漫画は仲倉眉子という人が描いているそうだが(「倉」の字は映画のクレジットではひとやねの下に「一」と「君」に似た字)、絵本・童話作家として活躍している方だそうだ。また全体を通して仲倉眉子の漫画以外は色彩に無頓着と見たが、尾崎奈々と藤岡弘が落ち葉の中で眠る終幕だけは美しかった→シャワー→夕飯は外にしようと出掛けついでに〈ベッカライダンケ〉と〈大橋とうふ店〉で買い物→〈行辺〉にて晩。ししとう焼きじゃこ炒め添え、玉ネギ・いんげんのポテトサラダ、枝豆、刺身(カツオ、真ダコ)、小うどん、ビール中瓶×1、御酒×1→帰宅後即就寝。夕方7時頃→夜9時過ぎ起床→『スキャンダル 愛の罠』(原題『La Gabbia』(籠、檻)、監督:ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ。トニー・ムサンテ、フロリンダ・ボルカン、ラウラ・アントネッリ、クリスティナ・マルシラック、ローラ・トロシェル、ブランカ・マルシラック。1985、伊Acta)。少女の頃に自分を弄んだ男(トニー・ムサンテ)と再会した女(ラウラ・アントネッリ)がその男に復讐する、という話が土台だが、憎しみだけでなく捨てきれない愛情がすべてを狂わせていく様の描き方がとても面白い。そして男のほうの、焼けぼっくいへの火の着き方も。ついでにいうと、男の現在の恋人は(何人かは知らないが)エディ・バウアーみたいなものを着ているのが、ラウラ・アントネッリのねっとりした色気と対照的なのも面白い。とはいえ、ラウラ・アントネッリも完璧ではなく、トニー・ムサンテと同じく大人の男女の間抜けなところを容赦なく表現していて、そこへの娘(ブランカ・マルシラック)の切り込み方がなんとも残酷でよい。SMをひとつのモチーフとしながら、SM的記号をあまり用いておらず、でも嗜虐の面白さを感じるのは、そういう関係の構築によるものかもしれない(と思ったが、果たして)。インテリアがバカみたいに豪華なところとか、タイトルバックも含めた音楽とか(娘が唐突に弾く狂ったキーボードの演奏も可笑しい)、笑いを多分に含んだ狂気の味付けも効いていたと思うが、とにかくエロと間抜けさの塩梅のよさが気に入った→『激突! 2015』(原題『Wrecker』、監督:マイケル・バファロ。アンディ・ネズ、ロリ・ワット、アンドレア・ホイットバーン、アンナ・ハッチソン、ジェニファー・ケーニッヒ、ドン・ノデル、スティーヴ・ザックレイ、セリア・リード。2015、加IW Wrecker Productions)。『激突!』の主人公を女性にしたらどうなるか、という発想だけの映画。その発想だけでリメイクすればまだよかったかもしれない(原題が『Wrecker』なのでリメイクと言い切っていいのかどうかは不明)。女性をふたりにしていろいろ性格づけした所為で、オリジナルにあった怖さが薄れてしまった。もともと誰でも知っている話だけに、ただ主人公を置き換えただけでは通らないと思ったのだろうが、設定の作り方があまりに雑だった。トラックの運転者が邪教崇拝と思わせるような仕掛け(逆十字やダビデの星など車内の飾り。そういえばことの発端も「悪魔の道」だったか)も運転者像を想像させてしまう点でマイナス。さらに女性ふたりのうちひとりを殺害しクルマのトランクに放り込んだということはトラック運転者が車外に出て殺し等を行ったということで、これも『激突』の世界では反則ではないかと思う。と言いつつまったく面白くなかったわけではないのだが、なんだか文句をつけたくなる要素が満載ではあった→チッチャロン・バラット、鶏唐揚げ、御酒×2→午前3時就寝。
9月4日(日) 朝9時起床。白湯、マヌカハニー→大根と油揚のおつけ、ご飯、納豆、海苔→ギター練習。ここのところ毎日やっているから書かなくてもよいか。『髪が揺れる』の間奏のテンポを倍にするところ、BPM92で乗れるようにはなってきた。何ヶ月かかってるのか→ベーコンエピ、珈琲牛乳→『眠狂四郎 卍斬り』(原作:柴田錬三郎、監督:池広一夫。松方弘樹、小柳圭子、永田靖、北野拓也、田村正和、南美川洋子、亀石征一郎、伊達岳志、笠原玲子、内田朝雄、しめぎしがこ、松岡きっこ、御影京子、水上保広、加藤嘉、中谷一郎。1969、大映)。薩摩示現流の連中が必ず一列になってひとりひとり眠狂四郎に挑んでくるのがなんだか可笑しかったし、松方弘樹の眠狂四郎もそれなりの静かな迫力は感じたが、映画としては眠狂四郎を知らない人に淡々とその人物を紹介しているような感触で、心躍るような展開はほとんど感じることができなかった。田村正和の役は、田村正和でなくてもいい感じであった。その他、魅力を感じた人物もいなかったかな。石段での立ち回りで転げ落ちる役者が痛そうなのが実感できたのが、ほぼ唯一心に響いたところだったかもしれない→チッチャロン・バラット、鶏唐揚げ、ひじき白和え、キャベツ千切り、冷や茶漬け(まつのはこんぶ、ほうじ茶)、ビール中瓶×2、御酒×2→『笑点』大喜利に蝶花楼桃花が出たが、若手大喜利のときのような面白さはなかった。地上波だから大人しくしたのか。いずれにせよ、『笑点』にとっても自身にとっても、出演した意味は希薄だったように思う。あれでは名前を売ることにもならなかったのではなかろうか→午睡→夜10時起床→『映画:フィッシュマンズ』(監督:手嶋悠貴。茂木欣一、佐藤信子、UA、ハナレグミ、原田郁子、フィッシュマンズ、小嶋謙介、柏原譲、HAKASE-SUN、こだま和文、山本玲彦、川ア大助、関口“dARTs”道生、ZAK、木暮晋也、佐野敏也、植田亜希子、小宮山聖、西川一三、川村ケンスケ、HONZI、佐藤伸治。2021、ACTV JAPAN=イハフィルムズ)。フィッシュマンズには馴染みがなかったが、どういう存在なのかはよくわかった。ひとりひとりの証言について何か思うところがあるわけではないが、証言の広い方や編集については佐藤伸治という人物を伝説化しようという意図が見えるようなところが(ほんとうのところはわからないが)いささか気になった→ビール中瓶×1→午前5時就寝。
9月5日(月) 朝10時半起床→冷や茶漬け(まつのはこんぶ、ほうじ茶)→シャワー→約三ヶ月ぶりに〈田中脳神経外科〉受診。本日は先週失敬したMRI検査で、医師によれば思ったほど出っ張った椎間板が引っ込んではいないが、自覚症状がほとんどなく痛み止め等のクスリも二週間飲んでないことを告げると、じゃあまた半年様子見ましょうということになった。加えて、現状で行って差し支えない体幹トレーニングもご指南いただいた(説明紙をもらっただけだが)→帰途西荻窪に寄り、〈笠置そば〉で遅い昼(天玉そば、ニンジン天)。ここは意外にも初訪問だが(覚えてないだけかもしれない)、天ぷらがちゃんと天ぷららしくてよい→〈フランクフルト〉でコンビーフ、ロースハム薄切り、ウィンナーソーセージとマスタード購入し帰宅→シャワー→『海月姫』(原作:東村アキコ、監督:川村泰祐。能年玲奈、太田莉菜、池脇千鶴、馬場園梓、篠原ともえ、中村倫也、菅田将暉、長谷川博己、速水もこみち、平泉成、片瀬那奈、内野謙太。2015、アスミック・エース)。観ている最中はいろいろ注文を思いついたが(ファッションショーでまとめるなら「おしゃれ人間」とオタクたちがぶつかり合いながらファッションショーに向けてひとつになっていったら面白かったのにとか、オタクたちのキャラクターが今ひとつ活きていないとか、菅田将暉は終盤ぎりぎりまでオネエ風味を強調して終幕で男っぽい性格に変貌したほうが鮮やかだったのではないかとか)、観終えてみると楽しんで観ていたことに気づいた。主に能年玲奈の可愛らしさ、菅田将暉の女装の仕上がりのよさ、片瀬那奈の思い切りのよさと抑制との塩梅のよい芝居とか(この人はもともと常人離れした面相とプロポーションだが、その特徴がよく活きていた)、その辺に由縁するものだろう。前述のとおり物語の細かい部分でいろいろ口を挟みたくなる余地があるが、物語の骨格がしっかりしている点も、そういう感想につながったのかもしれない→プチトマトとピーマンと茗荷と新生姜のサラダ、自家製がんもどき、鶏唐揚げ、軟骨入りウインナー、コンビーフとポテトサラダ乗せトースト、ビール中瓶×1、小瓶×1→夜9時就寝→深夜起床→『スキャンダル』(原題『Lo Scandalo』監督:サルヴァトーレ・サンペリ。フランコ・ネロ、アンドレア・フェレオル、リザ・ガストーニ、カルラ・カロ、クラウディオ・マルサーニ、レイモン・ペルグラン、アントニオ・アルトヴィティ。1976、伊Cineriz)。無邪気なエロ映画かなと思って観始めたところ、なんだか陰湿な感じで、男が性の手管で女を支配するのは好みでないなと思って観ていたが、最終的にはインテリは状況を受け入れるしかできない。家も財も持たない酔っ払いの浮浪者と同じ≠ニいうメッセージがあったのかなとも思った(主人公が使用人の性の奴隷になったことを告げられた夫の大学教授は特に何もしないし、戦時下の空襲の最中なのに道を誤った妻をベッドに受け入れる。そこに路上で腰を抜かした酔っ払いのカットに切り替わったと思ったら空襲にやられる)。しかしエロ部分に私個人が面白いと思う部分がなかったので(リザ・ガストーニが失礼ながら年齢の割にはとてもいい身体で、路上で下着姿から裸になったところを見せつけるように命じられるところは面白かったが)、また観るかといったらそれは難しい→『侠勇の花道 ドス』(監督:松野宏軌。月形龍之介、長門勇、佐々木功、小松方正、高橋とよ、香山美子、田村正和、菅原文太、安部徹、渡辺紀行、関根ゆり子、山本幸栄、中田耕二。1966、松竹)。古くて正直なやくざと新興で悪賢いやくざの争いという点では、類作がたくさんあるような作品ではあった。長門勇が地味にカッコいいのと、菅原文太が珍しく蝙蝠っぷりのいい悪賢いやくざなのと、まあとは田村正和が二代目を継いだとたんに調子に乗って結局騙されるバカで世間知らずの二代目にハマっていたのと、そんなところが見どころだったかな。そこをもってしても、昔からあるやくざ映画の二番煎じ感は拭えなかった→チッチャロン・バラット、軟骨入りウインナー、ラム炭酸割り×2 、御酒×2→午前4時就寝。
9月6日(火) 朝10時半起床。白湯→塩パン1/2、カレーパン1/2、牛乳→『鯨神』(原作:宇能鴻一郎、監督:田中徳三。河原侃二、杉田康、村田知栄子、橘喜久子、志村喬、ウィリアム・ヒューズ、藤山浩二、本郷功次郎、高野通子、見明凡太郎、藤村志保、江波杏子、勝新太郎、上田吉二郎、竹村洋介、藤原礼子、橋本力。1962、大映)。人間あるいは特定の集団が何かに取り憑かれることが主題と見たのは、原作を読んでないので断言はできないが、まあ間違いではなかろう。それを批判するわけではなく、人間あるいは特定の集団が何かに取り憑かれるというのはこういうことだ、という寓話として捉えたが、それはまあ果たして。登場人物に名があってもカタカナかあだ名というのも、その証左ではないかと思うのだが。一度何かに取り憑かれたら破滅が待っている、と示唆しつつ、冷静に判断する人間と、最も取り憑かれた人間が疑問を抱く様を描いたところに救いはあると思った。勝新はそれなりにアクがあって印象を残すものの、あくまでも脇役という、その撮り方の塩梅はよかった→ぶっかけそうめん(おろし生姜、うずらの卵×3)→〈中江クリニック〉受診。特にいつもと変わりはないが、かかりつけ医が血圧一覧の夜の血圧を見て、降圧剤が効きすぎているようだから軽くしようと仰った。一応、夜の血圧は飲酒のせいですよと申し出たが、結局軽くなった→薬局でクスリ受け取り、〈八兆〉の跡地にできた〈箱根そば〉にて冷やしかき揚げそば。〈箱根そば〉はどこまで行っても〈箱根そば〉であった。店内の配置はほぼ〈八兆〉のままなので、行くたびに悲しくなるかもしれないな→帰宅してシャワー→『私をくいとめて』(原作:綿矢りさ、監督:大九明子。のん、声:中村倫也、片桐はいり、臼田あさ美、若林拓也、林遣都、吉住、橋本愛、前野朋哉。2020、日活)。当然のこと、私(還暦前男性)がターゲットでないことはわかっているので、主人公と同じく三十代会社勤め独身女性の気持ちを想像しながら観てみたが、この主人公に感情移入できる人たちはかなり恵まれているのではなかろうか、という感想。恵まれていてもいいのだが、恵まれているなりにヒリヒリした感情を抱えている、という人たちをターゲットにしていると思うのだが、そのヒリヒリした感情の描写が足りない、またはうまくデザインされていない気がしたのが、感情移入云々の感想を持った所以。能年玲奈(本作では「のん」名義)の可愛らしさが活かされていない気がしたのも残念なところだったが、観終えてから早送りでもう一度観ていたらのんの表情の豊かさが却ってよくわかったのが不思議。途中で橋本愛が出てくるところで、どうしても『あまちゃん』を思い出すわけだが、監督はそれを意識していなかったように思えたのもマイナスと思う。面白かったところがないわけではないが(しかし「A」の姿が前野朋哉なのが可笑しいと思った以外は忘れた)、残念な気持ちのほうが強い→自家製がんもどき、枝豆入りポテトサラダ、茄子とどんことピーマンと長芋の炒め、ひじき煮付け、ウィンナーソーセージ、じゃがいもとニンジンとキャベツのポタージュ、トースト1/2、コンビーフ、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×4→夜0時就寝。
9月7日(水) 朝7時半起床。白湯、マヌカハニー→じゃがいもとニンジンとキャベツのポタージュ、コンビーフトースト1/2→老父買い物代行。今回はうちから近いほうの〈サミット〉で全部揃ったので楽だった。父はかかりつけ医も自分で歩いて行ったし、食堂も歩いて行くようになったとのこと。〈そんぽの家〉の人によれば、気力は戻ってきているように見えるとのことだった→ガソリン入れて(そのつもりはなかったが満タンになった)帰宅→『勝新太郎特別公演・夫婦善哉東男京女』(勝新太郎、中村玉緒、遠藤辰雄。1996年、新歌舞伎座ほか)。勝新太郎最後の舞台にして、中村玉緒とは舞台初共演とのこと。とにかく勝新太郎の藝にしびれる。癌が見つかる少し前なのか、声の調子が悪そうで、台詞も聞き取りにくいが、それでも三時間弱の映像をしっかり堪能。そして中村玉緒が、舞台はいつぶりなのかは知らないが、とてもしっかりとした芝居。ふたりの見せどころだけでなく、生で観ていたら見逃してしまいそうなちょっとした表情や仕草に、意外に泣かされた。映像化に関しては、勝新太郎の指示の元に編集とのことだが、いろいろ吟味した上での完全版をパッケージ化してもらいたいとも思う→チッチャロン・ブラット、菊水堂ポテトチップス、ロースハム薄切り、コンビーフ、胡麻そば、ビール中瓶×2→午睡→『明日の食卓』。(原作:椰月美智子、監督:瀬々敬久。菅野美穂、尾野真千子、柴崎楓雅、大東駿介、真行寺君枝、山口紗弥加、和田聰宏、外川燎、高畑充希、阿久津慶人、渡辺真起子、烏丸せつこ、藤原季節、山田真歩、大島優子。2021、KADOKAWA/WOWOW)。主役三人の女優はじめ子役含めた役者たちの芝居もうまく(不満がないわけではないが、感心するところのほうが多かった)、物語もわからないところはほぼまったくないのだが、最も肝心な、この物語を誰にどう受け止めてほしくて撮ったのか、という点が最も不明だった。小学生くらいの男の子を持つ、夫婦仲が悪かったりもう気持ちが通じ合わなかったりする家庭に向けて、夫(男)や世間の無理解に負けずにがんばれというメッセージ、と考えればわかりやすいが、そういうなにかの教本のような映画を撮りたかったわけでもなかろうし、またそんな企画に予算が下りるとも思えない。これを観てどうすればいいのか、ちょっと困ってしまった。もう一度観ることはないと思うが、考えの縁になるようなものが見つかったらまた考えてみたい→サラダ(キャベツ、プチトマト、茗荷、オリーブ)、ポテトサラダ(ロースハム、ニンジン)、焼きとうもろこし、チッチャロン・ブラット、コンビーフ、アジア焼きそば(卵)、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×5→夜11時就寝。
9月8日(木) 朝10時起床→シャワー→生卵→午前中表参道に出て、まずは〈GENT & HONEY〉で散髪。前回までより全体に長め、特に上を長めに仕上げてもらったが、希望通りで満足。本日は朝早いからと、御酒でなくビールにしてくれたのも気が利いていてうれしい→せっかく表参道まで出てきたからと、〈オプティシアン・ロイド〉にて七年前に作ってもらった跳ね上げ式の調整とレンズ交換を依頼。店の人といろいろお話ししていて、高い店(よそと比較してだが)にはそれなりの理由があるのだなと再確認。こちらも無くなってしまうと困るので、多少無理をしてもこういう店を利用するのだなと考えた。ちなみに数年前に〈金子眼鏡〉のグループに入ったそうだが、まあそれは客には関係ない話か→〈CA4LA〉に寄ってネット経由で取り置きを頼んでおいたフェルトの中折れ帽を試着。愛用のレースのパナマと同じKNOX社の品なので、まったく問題なし。購入→どこかで昼をと思ったが、いろいろ考えているうちに家でビールでいいやとなって帰宅→シャワー→『忍術武者修行』(監督:福田晴一。三木のり平、宮城千賀子、アチャコ、眞木康次郎、海江田譲二、中村是好、山路義人、西田智、ユスフ・トルコ、上田寛、天王寺虎之助、雲井三郎、西川ヒノデ、林章太郎、田端義夫、森八郎、高木新平、滝沢ノボル、サトウ・サブロー、曽呂利祐平、宮坊太郎、小笠原省吾、美珠さちよ、西川サクラ、伴淳三郎。1960、松竹)。二年前と感想は同じ>「戦いの相手が熊に化けると三木のり平は金太郎に化けるとか、アヒルに化けた三木のり平がアヒルの首に三木のり平のミニチュアをくっつけただけとか、終幕の伴淳とか、くすっという笑いは随所にあるが、それでも数は少なく、大笑いとなるとなかなかない。エノケン時代劇のほんわかした雰囲気をも少し現代的にした、という感じだろうか。一説によれば三木のり平は1960年辺りがピークで(私はそうとは思わないが)、とするととても忙しい日々だったろうから、やっつけで撮った、という想像もまあできる作品であった。だからといって嫌いなわけではない」 →菊水堂ポテトチップス、チッチャロン・ブラット、ハムサンドイッチ、ビール中瓶×2→『1941』(原題『1941』、原作:ロバート・ゼメキス 、監督:スティーヴン・スピルバーグ。三船敏郎、クリストファー・リー、ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド、ジョン・キャンディ、ジョン・ランディス。1979、米Universal Pistures)。もうどんなに適当に観ても満足の映画であるが、そろそろ腰を据えて分析的に観てもいいんじゃないかという気持ちに、本日はなった。しかし傑作→キャベツとプチトマトとピーマンとハムのサラダ、ポレンタ、鰯ニンニクソテー、ぶなしめじ炒め、じゃがいもとニンジンのスープ(牛乳、玉葱、ニンニク、鶏ガラ顆粒)、ビール中瓶×1、白葡萄種×1/2、金宮酎ハイ×2→夜11時就寝。
9月9日(金) 昼ごろ起床。白湯、マヌカハニー→じゃがいもとニンジンのスープ、ハム卵サンドイッチ→先日〈田中脳神経外科〉で教えてもらった体幹トレーニング(軽めのプランクのようなもの)を初めてみる。体幹よる腕と肩の弱り方のほうがひどい気がする→ギター練習→シャワー→NHK BSプレミアム『ラテン音楽の殿堂・トローバの家 〜キューバ 若き鼓動〜』(2003年)観る。いいドキュメンタリー。日本だって大昔は辻々や町内に音楽が溢れていたはずなのに、なんで今みたいになったか、とちょいと思った→菊水堂ポテトチップス、チッチャロン・ブラット、セグロイワシ唐揚げ、キャベツサラダ、スパゲティ・ペペロンチーノ(プチトマト)、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×3→夜11時頃就寝。
9月10日(土) 朝9時半起床。白湯、マヌカハニー→じゃがいもとニンジンのスープ、ウィンナーソーセージ、ピーマンとトマトのソテー、ポレンタ、ハム卵サンドイッチ→夕方まで特に何もせず→夕方高円寺に出て、まずは〈ちんとんしゃん〉で一杯。小一時間ほど。鯖南蛮漬け、おむすび一ケ、ビール中瓶×1/2、御酒×2ずんちゃんやって来るというので、またあとで顔を出すことにする→〈JIROKICHI〉にて『KURAGE TRAVOLTA 2022』見物。かわいしのぶ(b, 司会進行)、葛岡みち(pf)、イトケン(dr)、小川美潮(vo)、大友良英(g)、坂田明(sax,vo)、豆奴(vo)。ひたすら楽しいライブだったが、終演後の飲み過ぎで、坂田明『A Good For Nothing』や小川美潮『はじめて』に感動した以外ほとんど記憶なし。かわいしのぶさんに久々に会えたのと、客席にもやはり久々に会う方々がいらしたのはうれしい。ミックスナッツ、ポテトチップス、ビール×2、ハイボール×2→〈ちんとんしゃん〉に戻ってずんちゃん、いつものおふたりと一杯→それから〈鳥渡〉。この辺から記憶が飛び始め、このあと阿佐ヶ谷だったか西荻窪に河岸を変えたそうだが記憶なし。

補遺 2022/9/12)
『KURAGE TRAVOLTA 2022』、その後〈JIROKICHI〉の映像アーカイブを参照し、記憶を取り戻した。セットリストを確認。

01 誕生日の歌
02 Goodbye Pork Pie Hat
03 カエルの子
04 A Good For Nothing
05 ニッチモ・サッチモ
06 ひまわり
(休憩)
07 ズボン
08 いたずらのうた
09 Cry Me A River
10 はじめて
11 Wha-ha-ha音頭
12 Octopus March
13 マリリン・モンロー・ノー・リターン
14 福の種
enc. 闇の回廊
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