2023年10月20日
10月まとめ(11〜20日)
谷口千吉『カモとねぎ』、三浦綾子/山本薩夫/若尾文子『氷点』、酒井俊/関島岳郎/高岡大祐 於中野〈Sweet Rain〉、『突撃!アド街ック天国』の下高井戸特集、ところてん三昧、杉江敏男『大当たり三色娘』、世田谷名住宅建築訪問(取材)。
10月11日(水) 朝7時半起床。白湯、マヌカハニー→味噌湯、磯部焼き→老父買い物代行(サミット)→帰途下高井戸に寄ってひさしぶりにカレーうどん、そして先週買って当たりだった秋鮭があれば…… と夢想してクルマを走らせたが、駐車場満車で停められず憮然。なにもかも面倒になり、〈サミット〉世田谷船橋店まで戻って(割と無駄な大回り)鯖の押し寿司と野菜類だけ買って帰宅→鯖押し寿司3ケ、納豆巻き6ケ、冷やし山かけそば(刻み海苔)、ビールロング缶×1→午睡→ハゼ佃煮、サラダ(キャベツ、ピーマン、トマト、ちりめんじゃこ)、おでん(はんぺん、蛸足、うずらの卵、ミニトマト、玉葱、じゃがいも、鶏もも肉)、わかめのおつけ、ご飯半膳(ちりめんじゃこ)、ビールロング缶×2→夜11時頃就寝。
10月12日(木) 深夜起床→『カモとねぎ』(監督:谷口千吉。高島忠夫、森雅之、砂塚秀夫、緑魔子、小沢昭一、山岡久乃、藤村有弘、ロミ山田、東野英治郎、桜井浩子、若月輝夫。1968、東宝)。森雅之のみ苦味走って渋くて何か重みがあるのだが、それがまったく活かされていないところが気持ちのよい映画。詐欺師仲間の高島忠夫、砂塚秀夫の軽妙な芝居もいいアクセントだが、物語の中の具体的な役割以上に緑魔子の存在≠ェいい味わいとして映画全体の味わいとして結構効いているのではないかと思う。一方小沢昭一と藤村有弘の印象が意外に薄いのは残念といえば残念だが(山岡久乃と東野英治郎、それに歌を歌うだけのロミ山田も、存在感はなかなかではあるが際立っているというほどでもない)、まあそういうことはどうでもよくなるような、軽くて楽しくて社会へのメッセージも少しだけある、小気味のよい喜劇だった→ちりめんじゃこ入り蕎麦粉のクレープ、ビールロング缶×1、赤葡萄酒二杯→午前5時就寝→朝10時起床。白湯、マヌカハニー→犬飯(わかめのおつけ、ご飯半膳、生卵)→昼過ぎ歩いて下高井戸へ。到着しても腹は減らなかったので、〈三友〉で魚買うついでに寿司の折りを買い、八百屋と豆腐屋で買い物して帰宅。帰途は電車にしようかなと思い世田谷線に乗ったが、山下−豪徳寺の乗り換えを考えると松原から歩いたほうが早いかなと思い、結局ひと駅しか乗らなかった→寿司5ケ、ビール中瓶×1→暫時休憩後賄い当番→風呂→サラダ(キャベツ、にんじん、ピーマン、トマト、しらす干しおろしニンニクドレッシング)、油揚煮たの(うずらの卵)、鰯ローズマリー焼き(ニンニク)、わかめのおつけ、鶏粥(ちりめんじゃこ、刻み青葱、刻み生姜)、揚げ玉、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×2。我ながらいいご飯だった→『黒の商標(トレードマーク)』(原作:邦光史郎『仮面の商標』、監督:弓削太郎。夏木章、伊東光一、武江義雄、宇津井健、早川雄三、藤由紀子、南方伸夫、江波杏子、浜村純、高松英郎、此木透、三島雅夫、杉森麟。1963、大映)。推理ものとしてもサスペンスものとしてもたいへん楽しく観たものの、もう少し華≠フようなものがあってもよいと思ったが、その辺は日活アクションなどを思い起こしてのことで、これはこれでよいのかもしれないとも思う(終幕のカーチェイス含め、映画的な華≠フ場面は、あとからゆっくり思い起こすとまあまああったのかもしれないなと思ったりする)。華≠ニいえば、悪を暴く側の藤由紀子(田子雪子役)と悪の側の江波杏子(浜中順子役)の非現実的とも思えるような美しさで十分かもしれない。藤由紀子の相手役と考えると宇津井健の容貌とまっすぐな青年ぶりは中途半端かなと思わないでもないが、シリーズをここまで四本観た限りでは(四作めの『黒の死球』はまだ観ていない)、私の中では第二位。三島雅夫の悪人っぷりをもっとねちっこく描けば第一位になったかな、いや物語が単調だから、それはないか→『ポルノの女王 にっぽんSEX旅行』途中まで→金宮酎ハイ×2→午前3時頃就寝。
10月13日(金) 朝9時起床。白湯、マヌカハニー→わかめのおつけ、鶏粥、佃煮(あさり、葉唐辛子)、生卵(しらす干し)、揚げ玉→『ポルノの女王 にっぽんSEX旅行』(監督:中島貞夫。荒木一郎、多賀勝、アレキサンダー一世、高木志麻、クリスチナ・リンドバーグ、川谷拓三、片桐竜二、日高ゆりえ、粟津號、下馬二五七、関睦夫、水城マコ、岩尾正隆。1973、東映)。川谷拓三が珍しく?ビシッとした格好のヤクザだったり、荒木一郎が早漏だったりスウェーデン娘(クリスチナ・リンドバーグ)を笑わせようと腹踊りをしたり等はまあ可笑しいし、言葉の通じない者同士が情を通わせるというモチーフは面白くはあるのだが、しかしなんだよこれ、という映画ではあった(中島貞夫が作りたい映画を撮りたいように撮ったそうだが、ほんとうにこれをやりたかったのだろうか)。もっとも公開当時のクリスチナ・リンドバーグの人気や、荒木一郎がポルノの裏の帝王≠セったなど背景の諸事情を考えると、当時は話題になっただろうことを実感したような気にならないでもない。ところでクリスチナ・リンドバーグがスウェーデンのポルノ女優だから、題名の「ポルノの女王」はまあいいとして、東京(銀座、羽田)と京都しか描かれずセックスは京都でのみしか行われないのだから、「にっぽんSEX旅行」は言い過ぎではなかろうか→秋鮭とぶなしめじのスパゲティ(ニンニク、キャベツの芯みじん切り、バター)→『氷点』(原作:三浦綾子、監督:山本薩夫。若尾文子、船越英二、成田三樹夫、明星雅子、鈴木瑞穂、森光子、安田道代、山本圭、津川雅彦。1966、大映)。元々がいやあな話ではあるが、映画ではそのいやあな感じを若尾文子が代表して醸し出しているようで、心の中が真っ暗で空っぽのような雰囲気をまといつつ強気な口調で自分の娘を殺した犯人の娘≠ニ思い込んでいる陽子(安田道代)とその男友達(津川雅彦)に陽子の出生の秘密を語る場面など、背筋が凍るほど怖い。若尾文子の芝居を中心に周囲−全体を組み立てたところに、この映画の価値があるのかなと思った。ちなみに物語は『続氷点』へは踏み込んでいないが、まるで映画の幕開けのタイトルロールのようなエンドロール(北海道の風景や、発車する機関車やバスが映される)は、その意味するところはよくわからないものの何かを暗示するようで、普通の風景なのにとても不気味に感じた→シャワー→夜は中野〈Sweet Rain〉にて酒井俊、関島岳郎、高岡大祐のダブル・テューバ・トリオを鑑賞。
01 Drunk On The Moon
02 I'm Gonna Sit Right Down And Write A Letter
03 回想
04 ヨイトマケの唄
05 香港ブルース
06 ナーダム
07 For All We Know
08 買い物ブギ
09 Cheek To Cheek
10 香水
11 思ひで
12 Alabama Song
13 Both Sides, Now
enc. とんかつの唄
「I'm Gonna Sit Right Down And Write A Letter」と「ナーダム」の酒井俊のスキャットがこれまで聴いたことがないような表現で心震えた。それ以外は毎回聴いていて心踊るのと同じ心の反応で、今回もたいへん楽しませてもらったが、ふと、テューバの音域と女声の音域(酒井俊の音域というべきか)の塩梅が絶妙なのではないかな、とも思ったが、音色だって関係するだろうし、音色をコントロールする演奏者の腕もあろう。結局のところ歌手と演奏者の腕と相性ということになるのだろうが、しかし過去に聴いたアルト・サックスやコントラバスとのデュオなど単音楽器との組み合わせをを思い出すと(コントラバスは単音楽器ではないが、単音で演奏することのほうが多いということで)、やはりこのテューバ二本とのトリオ一番が最もしっくりくると思う。ただし、各楽器の音域をちゃんと調べてからでないと、迂闊なことは言えまい。
会場では牛スジ赤ワイン煮込み、ミックスナッツ、手作りミックスピザ、赤葡萄酒カラフェ×2(都合葡萄酒一本分くらい)→最後は俊さんの打ち上げテーブル?に混ざって乾杯。さあ帰ろうと勘定をお願いしたら、チャージ入れて二万五千円近くになっていて、見当していたのをだいぶ超えたので狼狽える。ただしこちらが甘く見積もっていただけで、店の会計は明朗→最終的には平和に気分よく電車で帰宅→帰宅後即就寝。
10月14日(土) 朝9時半起床。白湯、マヌカハニー→即席で納豆汁製作。鰹出汁のかつぶしを漉さなかっただけで、納豆は一応挽き割り風に叩いたし、まあ即席でもないか→納豆汁(生卵)、鶏粥→ひと月前に1kg購入した天草をようやく開封し、50gを煮出してところてん製作。やってみると、時間はそれなりにかかるが最終的にふきんで天草絞る意外は、意外に簡単であった。二番天草はコーヒー牛乳ゼリーに→チッチャロン・バラット、花巻うどん(稲庭うどん、うずらの卵×2、白髪葱、おろし生姜)、ビール中瓶×1→昨夜の演奏会の感想を書いたりなど→風呂→キャベツとトマトとピーマンと柿のサラダ(しらす干し)、きんぴらニンジンわかめ、鰯刺身(紫蘇)、鰹佃煮、納豆汁、鶏粥、ビール中瓶×1.5→『出没!アド街ック天国』の下高井戸特集、参考になった。〈Jazz Keirin〉と〈fischiff VERLAG und KÜCHE〉の紹介はなかったが、「下高井戸百景」というコーナーで店の外観だけ映されていた→夜11時就寝。
10月15日(日) 午前2時起床→ところてん、金宮酎ハイ×1→朝7時就寝→昼頃起床。白湯、マヌカハニー→納豆汁、卵かけご飯、佃煮(あさり、葉唐辛子)、海苔→フランスの粉寒天「Agar-agar」と、寒天とは異なる「アガー」という凝固剤などについて付け焼き刃調査。なにもわからず力尽きた→『朝を呼ぶ口笛』(原作:吉田稔『新聞配達』、監督:生駒千里。加藤弘、真塩洋一、瞳麗子、沢村貞子、佐山彰二、田村保、吉野憲司、田村高廣、織田政雄、井川邦子、羽江まり、鳥居博也、殿山泰司、土紀洋兒、吉永小百合、後藤泰子、秩父晴子、山内明。1959、松竹)。以前(2018年3月)観ていたのをすっかり忘れていた(途中で思い出した)。新たな感想はないので、前回の感想をそのまま引いておく「原作は読売新聞社全国中小学生綴方コンクール文部大臣賞受賞作。吉永小百合のデビュー作で、まだ端役だが、すぐあとの青春もので少し顔がむくんだような作品と比べると、本作のほうが魅力的だと思った。貧しいなりに楽しく暮らしているが肝心なことがうまくいかない市井の人々を誠実に描いた地味な映画ではあるが、演出も芝居もとても丁寧で引き込まれる。みんなでカンパを集めているときの沢村貞子の「いい話だねえ」には感動させられる。主演の加藤弘がとてもよいのだが(劇団こまどり所属)、出演映画はこれのほかは翌年の『まぼろし探偵 地底人襲来』だけのようだ。どんな事情があったのだろう。監督の生駒千里の作品で見たのはほかに『日本よいとこ 無鉄砲旅行』だけで(柴田錬三郎原作の『図々しい奴』も撮っているが、これは1964年の東宝谷啓版ではなく1961年の松竹杉浦直樹版で、こちらは見ていない)、どんな特徴の監督かわからないが、この映画はよかった。物語を貧乏人は貧乏人のまま手を取り合って明るく暮らせ、と取ると辛いものはあるが」賄い当番→ところてん(ちりめんじゃこ、酢2、出汁醤油1、胡麻油1、わさび、刻み海苔)、ところてん(鰹梅、オリーブ油ティースプーン1、おろし生姜、刻み海苔)、キャベツ千切りとピーマン梅和え、トマトちりめんじゃこ和え、秋鮭と舞茸のバター焼(玉葱)、じゃがいもと油揚のおつけ、ご飯半膳、金宮酎ハイ×2、ビール中瓶×1→早々に就寝。
10月16日(月) 朝8時半起床。白湯、マヌカハニー→じゃがいもと油揚のおつけ、ご飯、納豆、うずらの卵×2、海苔→カホン練習。『Time Functioning Patterns』を取りに行くのが面倒だったので、自分で思い出しながらリズム・パターンのメモを書いてその通りやってみる(BPM=60、70、80)。二本の手でバスドラム、スネア、ハイハット(的なレガート)をやるのでややこしいといえばややこしい、と、今さらながら認識→リズム・パターンのメモをMuse Scoreで清書し、その清書のPDFをiPadで表示しての試し練習。基礎練習が格段にやりやすくなった。早くやっとけばよかった→ところてん(酢2、出汁醤油1、胡麻油1、わさび)→風呂→MKB師匠、ナッツ夫妻と〈ホルモンやま〉で飲酒。MKB師匠とナッツ夫妻は初対面だが、そうは思えないほど話は弾んだ。もう一軒行ってまあまあ泥酔→帰途カップヌードルカレー買って、帰ってから啜って、歯も磨かず就寝。時間不明。
10月17日(火) 宿酔につき昼頃まで横臥→じゃがいもと油揚のおつけ、卵かけご飯、納豆、佃煮(あさり、葉唐辛子)、海苔→引き続き横臥→ところてん(酢3、出汁醤油2、胡麻油1、ちりめんじゃこ、あおさ海苔)→賄い当番。リクエストによりカレー→風呂→菊水堂ポテトチップス、キャベツとトマトのサラダ(ちりめんじゃこ、おろしニンニク、ウスターソース、胡麻油、バルサミコ酢)、わかめと油揚のおつけ、チキンカレーライス(じゃがいも、ニンジン、玉葱、キャベツの芯みじん切り)、ビール中瓶×1→『黒の駐車場』(原作:黒岩重吾「廃虚の唇」、監督:弓削太郎。小沢栄太郎、見明凡太朗、田宮二郎、松村達雄、志保京助、日高加月枝、藤由紀子、仲村隆、加茂良子、穂高のり子、横山明、川畑愛光、工藤堅太郎、中田康子、早川雄三、谷謙一、田中三津子、中条静夫、大山健二、津田駿二、伊東光一、千波丈太郎、清原万栖子。1963、大映)。映画として深い表現があるわけではないように思ったが、サスペンス作品としてはかなりの出来と思う。ひとつの殺人事件と会社乗っ取りと新薬の秘密を狙う産業スパイのみっつの謎を追う物語の組み立て方も、パズルのピースがスポンスポンとはまっていくような快楽を味わわせてくれるし、丸木製薬の新社長角沼(小沢栄太郎)とライバル会社吉野製薬の女社長吉野夏子(中田康子)と主演である下請けの泉薬品社長泉田(田宮二郎)とが繰り広げる、軽く揉みくちゃにされるような終幕のどんでん返しの応酬も楽しい。各役者の芝居も物語の中にいい塩梅に溶け込んでいて文句ないし、その中で田宮二郎が他の有名作と比べても見劣りせずに光っているのもよい。業界史の女記者北見典子(藤由紀子)とバーの女たち(加茂良子、穂高のり子)の美しさも、本作の魅力を高めていると思う。「黒」シリーズでは第一作『黒の試走者』がやはり頭抜けてはいるが、ここまで五作観た限りでは『黒の商標』を抜いて第二位と思う。敢えてケチをつければ、映画冒頭で泉薬品の若い女性社員が貧血気味だと描かれるのが特に意味がなかったことと、乗っ取り社長の角沼の悪事を泉田が暴いたあとの角沼の命運がはっきり描かれなかったことか→午前2時就寝。
10月18日(水) 朝7時起床。白湯、マヌカハニー→わかめと油揚のおつけ、チキンカレーライス、目玉焼き→老父買い物代行(サミット)。買い物を届けたのち老父と昼を一緒。ひさしぶりの〈なかじょう〉にて、しょうゆうどん小盛り、揚げ玉、とり天、ごぼう天、なす天→父が薬屋で買い物したいというので〈クリエイト〉に寄ったのち父を住居の駐車場でおろしておいとま→〈サミット〉世田谷船橋店で買い物してから帰宅→三島由紀夫原作の『純白の夜』を観ながら飲み始めたが、なんだか退屈な映画だったので、三十分くらい観てやめる→午後午睡→夕方起きて風呂→『大当たり三色娘』(原作:中野実『三色娘』、監督:杉江敏男。美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ、江原達怡、小泉澄子、御橋公、英百合子、三原秀夫、若山セツ子、出雲八重子、宝田明、草笛光子、三好栄子、水の也清美、高島稔、伊豆肇、松山なつ子、小沢経子、若原雅夫、飯田蝶子、左卜全、山田真二、浪花千栄子。1957、東宝)。三人娘がそれぞれその家のお嬢さんに間違われるようなお手伝いさん≠ニいう設定だったり、絵に描いたような豪邸が実際に外観を絵に描いたものだったり、お坊ちゃんの宏(江原達怡)がミチオ(雪村いづみ)を見染めたことに端を発し、苦学生(宝田明)が宏の身代わりを務めたりしているうちに三者三様の恋に落ち着くという物語の組み立て方だったり、だからなんだという映画ではあるが、とにかくただただ楽しい。三人娘それぞれの見せ場も豊富だが、終幕の、三人(三組のカップル)が延々と水上スキーをしながら歌う場面には、これこんなに尺要らないよなあと爆笑→菊水堂ポテトチップス、キャベツとピーマンとトマトのサラダ、ところてん(酢4、出汁醤油2、胡麻油1、あおさ海苔)、秋鮭どんこ舞茸のバターソテー、ビール中瓶×2、赤葡萄酒3/4くらい→『純白の夜』(原作:三島由紀夫、監督:大庭秀雄。河津清三郎、木暮実千代、森雅之、高橋豊子、山田英子、津島恵子、信欣三、佐田啓二、森川まさみ、村瀬幸子、十朱久雄。1951、松竹)。『仮面の告白』に続く三島由紀夫三作目の長編小説を原作とする映画。原作は読んでないか読んでも記憶になかったので、この映画を観てフランスあたりの道ならぬ恋をからめた恋愛小説を下敷きにした物語かな≠ニ思ったところ、果たして「『クレーヴの奥方』から『ドルジェル伯の舞踏会』に至るフランス心理小説の流れを『純白の夜』は明確にくんでいる」(蘆原英了)という評があったそうだ。その辺の印象をよく映像化した映画だとは思うが、原作も記憶にないので、それ以上の感想はないが、冒頭の十分ほど、橘(森雅之)と村松夫妻(河津清三郎、木暮実千代)が出会い、村松宅で橘と村松夫人郁子がふたりきりになって惹かれ合う、という場面がない所為もあるかもしれない(佐田啓二の登場も唐突で意味がよくわからなかった)。森雅之の不敵さと、森雅之に裏で通ずる沢田役の信欣三の小悪党ぶりは印象に残った→午前2時就寝。
10月19日(木) 朝10時起床。白湯、マヌカハニー→わかめと油揚のおつけ、チキンカレーライス、うずらの卵×2→『黒の死球』(原作:高原弘吉『あるスカウトの死』、監督:瑞穂春海。酒井三郎、大山健二、北原義郎、宇津井健、藤由紀子、杉田康、早川雄三、神山繁、村田扶実子、河野秋武、倉石功、春本富士夫、遠藤哲平、杉森麟、花布辰男、小原利之、近藤美恵子、花井弘子、浦辺粂子、風間圭二郎、菅井一郎。1963、大映)。仕事の上での駆け引きの最中、主人公(宇津井健)を育ててくれて今では競合関係にある先輩(河野秋武)が死に、その死の真相を追う−−という物語は、別にプロ野球のスカウトである必然性はないのだが(とはいえ野球をモチーフにした意味がないわけではない)、しかしシリーズのこれまでの作品同様、いくつかの謎の提示の仕方とその解決の仕方はうまいなあと思う。途中、この物語はどこに向かっているのだろうと思わせる進み方をしながら終幕に向けて宇津井健が追い詰めるように謎を解き明かす流れはけっこうな迫力で楽しめた。「競合関係にある先輩」の人物の真価を明らかにするかのような物語の終わり方も、スカッとさせられる。ここまで観たシリーズの水準には十分達していると思う→午後は本日午前中に決まったDUとの打ち合わせに。希望ヶ丘の辺りを抜けてゴミ焼却場裏の緑道経由。仕事内容を聞くと、以前の散歩仕事に近い、ひさしぶりの気楽で楽しそうな仕事のようだ→中途半端な時間に終わったので、帰途環八沿いの〈サイゼリヤ〉に寄り休憩。柔らか青豆の温サラダ、スパゲティタラコソースシシリー風、生ビールジョッキ×2。たったこれだけで、朝食からけっこうな時間も経っていたのに、お腹パンパンになった→〈サミット〉に寄り買い物してから帰宅。途中団地の中を通ったら鳥(雀?)の声がかなり喧しかったので、録音などしてみる→帰宅後、今回の仕事の見積もりと本日の打ち合わせの議事録作って送ってから午睡→明日クルマで三件取材に回ることにして、道順調べたり成城の駐車場(特P)予約したり→風呂→『ひばり・チエミ・いづみ 三人よれば』(監督:杉江敏男。美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ、高島忠夫、清川虹子、高田稔、石橋エータロー、田崎潤、宝田明、北川町子、夏木陽介、朝比奈愛子、岡田眞澄、福田公子。1964、東宝)。三人娘シリーズの映画としては最終作。回想シーンで『ジャンケン娘』が使われるが、『ジャンケン娘』の続編というわけではないのが可笑しい(人物設定もまったく異なる)。三者三様の恋の鞘当てが混戦しつつ成就するというのはシリーズ他作と同じだし、それを彩る歌と踊りの楽しさも同じ。ただ、本作ならでは、という特徴はなかったように思う。強いて言えば、終盤の三人でレビューの音楽がスパイク・ジョーンズ(またはフランキー堺風)の『ウィリアム・テル序曲』だった点か。あとハリウッド・ミュージカル風にしようとして成りきれない、しかしそれが独特の可愛らしさを醸し出している点は、これはシリーズ他作と同じかもしれないが、本作の不思議な魅力でもあると思う→キャベツと黄ピーマンとしらす干しのサラダ、鰯骨煎餅、うずらの卵天ぷら、鮭と舞茸とどんこのバターホイル焼き、あさり汁、ご飯半膳、しらす干し、納豆、ビール中瓶×1、御酒×2→午前1時就寝。
10月20日(金) 朝6時起床。白湯→本日の取材の予習。見どころと写真撮影ポイントの確認→あさり汁、卵かけご飯、納豆、しらす干し、海苔→まだ時間あるので一時間ほど仮眠→クルマで〈玉川病院〉駐車場、そこから歩いて〈旧小坂家住宅〉を取材(カメラマンへの撮影指示のための撮影含む)→成城に移動、しかし時間が早過ぎ、〈特P〉の利用開始時間まで成城の町をグルグルするはめに(〈特P〉に電話するも、早めに停められるかの確認など個別対応はしないとのこと)→ 13:00ちょうどにクルマを入れ、まずは〈増田屋〉にて腹ごしらえ(花巻そば)→〈旧山田家住宅〉〈旧猪俣邸〉と取材。写真は心許ないが、取材は有意義だった→帰途缶ビール買って帰宅→本日撮った写真整理してから一杯→午睡→キャベツとピーマン塩昆布和え、ポテトサラダ(ニンジン多め)、秋刀魚塩焼き(大根おろし、おろし生姜)、あさり汁、ご飯半膳、たらこ、紫蘇、ビール中瓶×1→風呂→『黒の爆走』(監督:富本壮吉。千波丈太郎、大川修、田宮二郎、花布辰男、早川雄三、夏木章、藤由紀子、大辻伺郎、藤巻潤、滝瑛子。1964、大映)。観終えて一日経ってみると、ずっとオートバイが走っているのを見させられていた、という印象。冒頭の轢き逃げの犯人が割と早めにわかるので、ある意味倒叙ミステリーなのか(いや違うか)。自分が犯人を挙げなければという若い白バイ警官(田宮二郎)が恋人(藤由紀子)を巻き込んで捜査に突っ走ったり、犯人グループが田宮二郎の正体を暴きそうで暴かなかったりといった辺りは面白かったが、犯人グループの親玉がまったく重要な存在として描かれなかったり(犯人たちが挙げられても轢き逃げの背後にある重大犯罪の責任者として登場しなかった)、藤由紀子の兄(藤巻潤)がやはり重要な役どころのようでそうでもなかったりなど、物語の設計に不満は残った→ところてん、ビールロング缶×1、御酒×2→午前2時頃就寝。
posted by aokiosamublog at 23:00| 小ネタ/思考/日記