2024年07月31日

7月まとめ(21〜31日)


The Band「Life is A Carnival」のリズム研究、山川直人/三上博史『ビリィ★ザ★キッドの新しい夜明け』、ヴィンセント・ミネリ『バンド・ワゴン』、:ジョン・スチュワート『スイング・ステート』、オリヴァー・ハーマナス『生きる Living』、海音寺潮五郎/内田吐夢『酒と女と槍』、井沢雅彦『長谷川伸シリーズ 獄門お蝶』(江波杏子と工藤明子が共演)、イングマール・ベルイマン『第七の封印』『野いちご』。

7月21日(日) 宿酔にて終日横臥→昼過ぎ犬飯(ブナシメジのおつけ、生卵、ちりめんじゃこ)→夕方冷やし花巻そば(刻み葱、揚げ玉)→「水色の恋」「Me, Japanese Boy」の紙芝居のラフができてきたので、さっそく短縮した曲にはまるか合わせてみる。なかなかなんとかなりそうなので録音→夜しこいわし丸干し、キャベツの塩昆布和え(生姜)、心太、ビール中瓶×1→食後横臥→シャワー→録画消化、整理→『タカダワタル的』復習。昨夜は酔っ払ってよく覚えていない特典ディスクの内容を再確認。特典ディスクの内容があってようやく完成する世界と思い、しかしパッケージソフト化するなら〈スズナリ〉のライブは再編集してひと連なりにすればいいのにと思ったりもしたが、まあ予算その他制約がある中では仕方あるまい(というか、結局これが最も理に適ったやり方)と、当たり前のことを考えた→金宮酎ハイ×3→午前3時就寝。
7月22日(月) 朝9時半起床→玉葱とわかめのおつけ、ご飯、たらこ→「水色の恋」短縮版のバックトラック制作→冷やし花巻そば(刻み葱、揚げ玉)→午後〈中江クリニック〉。血圧は特に問題ないとのことだが、クスリは減らず。なお、8月18日〜25日休診とのことだが、クスリが切れるのが休診直後のようなので、休診に入る前に予約必要(覚えておかなければ)→クスリ受け取り〈土井商店〉で卵買って(おまけの初産み卵をひとつ余計にくれた)帰宅→シャワー→菊水堂ポテトチップス、海苔巻き煎餅、豚生姜焼きとキャベツ、心太、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×3→食後仮眠→深夜起床→『必殺仕事人』『長谷川伸シリーズ』などで一杯。煮干し出汁殻、うずらの卵の目玉焼き×4、生卵(出汁醤油、胡麻油、青海苔)、即席熊本ラーメン(おろしニンニク)、金宮酎ハイ×4、御酒×2→『長谷川伸シリーズ 越後獅子祭』 (原作:長谷川伸、監督:佐々木康。森進一、新藤恵美、山口いづみ、川谷拓三、葉山良二。ナレーター:小沢栄太郎。1973、東映/NET)。いつ観たか忘れてしまったので、とりあえずこの日に記録。そして森進一が、地味ながらスター性は感じさせるものの芝居は下手くそだった、という印象しか残っていない。後日再確認のこと→『長谷川伸シリーズ 暗闇の丑松』(原作:長谷川伸、監督:マキノ雅弘。山本富士子、長谷川一夫、水島道太郎、伊達三郎、清川虹子/柳沢真一、赤木春恵。ナレーター:小沢栄太郎。1973、東映/NET)。長谷川一夫はこのとき実年齢65歳、山本富士子42歳、水島道太郎61歳。長谷川一夫と山本富士子が丑松、お米というのは無理があるし(確か丑松は原作では20代の設定)、水島道太郎演じる四郎兵ヱが長谷川一夫演じる丑松の兄貴分というのも無理がある。監督のマキノ雅弘が無理を言ったのか、長谷川一夫が無理を言ったのか、製作の背景はまったくわからないが、作品の出来よりも配役の無理ばかりが印象に残ってしまった。ただし後編の、宿場女郎(でいいのかな?)に成り下がったお米=山本富士子の落魄れた様子は見事だった→『長谷川伸シリーズ 髯題目の政』(原作:長谷川伸、監督:工藤栄一。菅原文太、小池朝雄、工藤堅太郎、殿山泰司、渚まゆみ。ナレーター:小沢栄太郎。1973、東映/NET)。全編演出に無駄がなくてタイト≠ネ感じ。その味わいは主に菅原文太が醸し出しているわけだが、宿場女郎(でいいのかな?)の渚まゆみが色と艶と膨らみを添え、序盤ではちょっとだけ顔を出した旅法師の殿山泰司が最後の最後に今日がダメなら明日、明日がダメならその次の日、今月がダメなら来月〜=i正確な引用は後日)と菅原文太に説教して作品をぐっと締める、見事な構成。菅原文太が走りに走る場面も含めて名作と思った。このまま映画化してほしかったと思う→午前4時就寝。
7月23日(火) 朝8時半起床。白湯→玉葱とわかめのおつけ、ご飯(塩昆布、うずらの卵×2→午前中、映画/TVドラマ(昔の時代劇)の感想書いたり、Love Handlesのレパートリー一覧からやりたい曲を選んだり→昼、下高井戸まで歩いて(さすがに暑かった)、まずは〈Jazz Keirin〉で昼(青ぶっかけ、ビール小瓶×1.5)→〈三友〉でどぜう、鰯、しじみ、ちりめんじゃこ、〈前田商店〉で天然鰤の刺身、〈いづみや〉で油揚買って帰宅。往復とも徒歩。さすがに体力を消耗したが、終わってみれば気持ちのよい散歩であった→シャワー→Love Handlesの希望曲選択、二曲に絞るとなると私の場合はレパートリー一覧からではなく、The Band「Life Is A Carnival」、The Doors「Alabama Song」になりそうだな→とぜう唐揚げ、ごぼう素揚げ、天然鰤刺身(紫蘇)、ビール中瓶×1、御酒多数→いつの間にか就寝。
7月24日(水) 朝9時半起床→玉葱とわかめのおつけ、卵かけご飯(ちりめんじゃこ)、海苔→The Band「Life is A Carnival」のリズム研究。複雑で難しい、と思っていた部分は意外にあっさり理解できた(レヴォン・ヘルム自身による解説動画を見つけたのもあるが)。あとは16分の変則パターンをタムで組み立てるかバスドラで組み立てるだな→〈松葉茶屋〉に揚げ玉もらいに行こうと思ったら雨が降ってきたので、昼は家でそばにする。冷やかけそば(刻み葱、うずらの卵×2)→明日の昼、老父が出かけるのは暑いからいやだというので(確かに熱中症は心配である)、〈はま寿司〉に寿司注文(まぐろ、大切り中とろ、活〆まだい、大葉漬けアカイカ、炙りうなぎ)→シャワー→老父のPCのインターネット通信速度が遅くなっている件、プロバイダとの契約内容を確認したら、結局今月の通信量が7GBを超えた≠スめ通信速度制限がかかっているとわかった(そうじゃないかと思って契約内容を確認した)。解決策としてはプロバイダを乗り換えるしかないが(現在のプロバイダがすでに新規会員受付を停止しておりコース変更も行えないため)、しかし契約月(来年3月)より前だと解約料がかかる。ああ面倒くさい→鰯ワタ焼き、きんぴらごぼう(ニンジン)、鰯ハーブ焼き(ニンニク)、ちりめんじゃこ入り炒り卵、ビール中瓶×1、御酒×3→夜9時就寝。
7月25日(木) 日付変わる前に起床→『涙を、獅子のたて髪に』(監督:篠田正浩。高野真二、永田靖、早川保、藤木孝、田中晋二、南原宏治、山村聡、ハロルド・S・コンウェイ、岸田今日子、浜村純、加賀まりこ、小池朝雄、神山繁、十朱久雄、丹波哲郎。1962、松竹)。脚本に寺山修司が参加。観ている最中はいい塩梅の緊張感を楽しんだが、一日経って感想を書こうと思うと何も出てこない。港湾労働者から搾取する組織の搾取現場のボスに南原宏治を配しているものの、物語の中心にあるのは南原宏治の配下のサブ(藤木孝)、正義感の強い若き港湾労働者の加賀(早川保)、そのふたりから思いを寄せられるウェイトレスのユキ(加賀まりこ)という若手のみ。岸田今日子扮するボスの元女の玲子がサブを執拗に誘惑し翻弄する役どころではあるけれども、あとは浜村純、小池朝雄、神山繁、十朱久雄、丹波哲郎、そして山村聡に至るまでの手練れがほぼちょい役に徹している点が、面白いといえば面白い、というか、記憶に残る。あとは藤木孝のアカペラ・ロカビリー(地獄)の熱唱か→昆布出汁殻、金宮酎ハイ×4、御酒×1。しじみ汁とめんつゆ仕込んでから、午前4時半就寝→朝8時起床。白湯→しじみ汁、ちりめんじゃこご飯(紫蘇、醤油、胡麻油)→老父買い物代行(サミット)。昼は老父宅にて、〈はま寿司〉に注文しておいた寿司(まぐろ、大切り中とろ、活〆まだい、大葉漬けアカイカ、炙りうなぎ)→脚用マッサージ機を預かり帰宅。途中自宅近くのセブン-イレブンより発送→シャワー→録画消化と『ビリィ★ザ★キッドの新しい夜明け』(原案:高橋源一郎、監督:山川直人。三上博史、内藤剛志、加藤善博、戸浦六宏、室井滋、石橋蓮司、鮎川誠、石井章雄、オーラ・ラニ、高橋源一郎、木内みどり、北村魚、南雲京子、釣井三千男、立原繁人、日比野克彦、海琳正道、栗本慎一郎、杉恵以子、真行寺君枝、上村柚梨子、神戸浩、北林谷栄、原田芳雄、平田純一、奥村公延、肥後克広、井上明子、東千恵、小川盛子、伊藤与太郎、細川俊之、アンティサ、山口晃史、ゼルダ(小嶋さちほ、高橋佐代子、石原富紀江、小澤亜子)、郷田ほづみ、塩野谷正幸、浅葉克巳、三宅裕司、小倉久寛。1986、パルコ)。高橋源一郎の原案(および脚本参加)と初期三作(『さようなら、ギャングたち』『虹の彼方に』『ジョン・レノン対火星人』)の題名の援用、登場人物への命名、「パロディやパスティーシュを駆使」(Wikipediaの「高橋源一郎」より引用)したと思わせるような物語の組み立て方、俳優以外の配役(鮎川誠、ラサール石井、高橋源一郎、日比野克彦、海琳正道、栗本慎一郎、伊藤与太郎、浅葉克巳、三宅裕司、小倉久寛、そしてゼルダの面々)、台詞の中での頭いいでしょといわんばかりの引用などなど、ザ・80年代の恥ずかしさが満載されている作品だが、思ったよりも恥ずかしさがあとを引かなかった。その辺は大林宣彦の初期作品に通じる感触があったように思う。しかしその秘密がなんなんのかは、まったくわからなかった。ちなみに山川直人の映画はこれまで一本も観ておらず、本作が初めて→煮干し出汁殻醤油煮、キャベツちりめんじゃこ塩昆布和え(青海苔、胡麻油、酢)、ビールロング缶×2、御酒×3→午睡→起床後菊水堂ポテトチップス、冷やしきつねそば(生卵、どんこ)、ビール中瓶×1、ビールロング缶×1.5、金宮酎ハイ×1→午前2時就寝。
7月26日(金) 朝10時起床。白湯→しじみ汁、ちりめんじゃこご飯(紫蘇、かつ節、うずらの卵×2、胡麻油、醤油)→『バンド・ワゴン』(原題『The Band Wagon』、監督:ヴィンセント・ミネリ。フレッド・アステア、エヴァ・ガードナー、オスカー・レヴァント、ナネット・ファブレー、リロイ・ダニエルズ、ジャック・ブキャナン、ロバート・ギスト、ジェームズ・ミッチェル、シド・チャリシー。1953、米MGM)。アラを探せば、たとえば往年の大スター、トニー・ハンター(フレッド・アステア)が落ちぶれた様子があまり鮮やかでないとか、ジェフリー・コルドバ(ジャック・ブキャナン)がマートン夫妻(オスカー・レヴァント、ナネット・ファブレー)の脚本をどんどん変えていってしまうことでの衝突が描かれないとか、鳴物入りの公演が失敗に終わったあとにポール・バード(ジェームズ・ミッチェル)が去っていったあとの様子がまったくわからないとか、再起をかけた公演旅行が成功して最後にニュー・ヨークに戻ってからがやや冗長とか、まあいろいろあるのだが、それはそれとして、何度観ても素晴らしい! の一言に尽きる。映画冒頭のアーケードでのトニー・ハンターのソロおよび黒人の靴磨き(リロイ・ダニエルズ)とのデュオ(Shine on your shoes。リロイ・ダニエルズは「uncredited」とのことだがあまりに素晴らしかったので上記の出演者一覧に名前を入れた)、ジェフリー・コルドバがトニーの出演を口説こうと、マートン夫妻と四人で踊る場面(That's Entertainment))、一度は仲違いしたトニーとガブリエル・ジェラード(シド・チャリシー)が誤解が解けたのちに公園で踊る場面(Dancing in the dark)、「鳴物入りの公演が失敗に終わった」直後の「愚痴パーティ」で若手俳優たちとトニーらが歌い踊る場面(Something to remember you by、I love Luise)などなど、ミュージカル映画史に残る場面の数々は、やはり嬉しくなって泣けてくる。他の名作と併せ、折に触れて観たい作品→キャベツちりめんじゃこ和え(青海苔、生姜、オリーブ油、酢)、じゃがいも玉葱油揚の煮物(ニンニク、鶏がらスープ顆粒)、ソーセージハーブ焼き(ローズマリー)、冷やし月見花巻そば(刻み葱)、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×2→食休み(午睡)→『スイング・ステート』(原題『Irresistible』、監督:ジョン・スチュワート。スティーヴ・カレル、ローズ・バーン、クリス・クーパー、ブレント・セクストン、アラン・アイゼンバーグ、トファー・グレイス、C.J.ウィルソン、ウィル・サッソー、ウィル・マクラフリン、イヴ・ゴードン、ブレア・サムズ、マッケンジー・デイヴィス、クリスチャン・アダム、グレッチャン・コーナー、ラッセル。デイヴィス、パット・フィッシャー、ブルース・アルトマン、ナターシャ・リオン、ビル・アーウィン。2020、米Busboy Productions、Plan B Entertainment製作/Focus Features配給)。「スイング・ステート」(swing state)とは、米国の選挙(主に大統領選挙)に於いて民主党と共和党の支持率が拮抗し勝利政党が変動する州のこと。本作ではウィスコンシン州(実際にスイング・ステートのひとつとされているとのこと)のディアラーケンという小さな田舎町の町長選挙での民主党・共和党の戦いをモチーフに、田舎町の面白さや抱える問題、田舎と都会(国の中心部)の拮抗を、喜劇的に描いている。前半は「喜劇」とは気づかせぬ作りで、徐々に笑いを散りばめていくがなかなか喜劇とは気づかせず、終盤で一気に喜劇であることを明らかにする緩急が素晴らしく、そう思って思い返せば民主党の選対を担うゲイリー(スティーヴ・カレル)と共和党ののそれ(ローズ・バーン)との衝突が、ちゃんと最後には喜劇であること≠示しつつ、一見単なる変わり者の衝突≠ノ見えるように撮っているのが心憎い。そしてあっと言わされるどんでん返しの鮮やかさ。地味ながら繰り返しの鑑賞に耐える佳作と思った。なお原題の「Irresistible」はたまらない、抗えないといった意味のようだが、ネイティブ・スピーカーでないとこの語の真味はわからないのかな? 邦題も知らないと意味がわからないが、ぎりぎりのところを耐えた邦題であると思った→キャベツちりめんじゃこ和え(青海苔、生姜、オリーブ油、酢)、じゃがいも玉葱油揚の煮物(ニンニク、鶏がらスープ顆粒)、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×4→午前1時就寝。
7月27日(土) 朝8時半起床。白湯→しじみ汁、ちりめんじゃこご飯(紫蘇、うずらの卵×2、胡麻油、醤油)→パリ五輪については特に興味があるわけではないが、たまたま開会式の様子を目にして、図書館の場面でラディゲ『肉体の悪魔』やラクロ『危険な関係』の表紙が映るのを目にした(ほかにもいくつか書名が映し出されたが、確認できなかった)。「ジェンダー平等」を謳った大会だから様々な愛の形の肯定≠熕キり込んだのか? と思ったが、確認はできなかった。イスラエルの参加については、パレスチナオリンピック委員会が排除を求めていたものの、IOCバッハ会長が「IOC内では二つの各国五輪委員会が平和的に共存してきた」「政治問題には関わらない」、フランスのマクロン大統領がそれに追随する形で参加が決められたようだ。五輪休戦にも至らず、違和感は否めない。オリンピックの役割とはなにか、改めて問われなければ(問われ続けられなければ)ならないと思う→『生きる Living』(原題『Living』、原作:黒澤明/橋本忍/小国英雄、監督:オリヴァー・ハーマナス。アレックス・シャープ、オリヴァー・クリス、ヒューバート・バートン、エイドリアン・ローリンズ、ビル・ナイ、マイケル・コクラン、エイミー・ルー・ウッド、ゾーイ・ボイル、リア・ウィリアムス、ジェシカ・フラッド、バーニー・フィッシュウィック、パッシー・フェラン、バーニー・フィッシュウィック、マーク・ジェイムズ、エドワード・ウォルステンホルム,、ニコラ・マコーリフ、トム・バーク、ローリー・デンマン、ロージー・サンサム。2022、英Film4、Number 9 Films製作/Lionsgate Films配給)。一見したところ、正直なところ、黒澤のを観た日本で育った人間が改めて見る必要もないと思ったが、とりわけ役者陣がとてもよく−−こんな褒め方もいかがなものかと思うが、エイミー・ルー・ウッドの前歯を効果的に使った芝居がとても印象に残った−−、改めて作り直した意義はあったと思った。いっそのこと、世界中の国で再映画化しても面白いのではないか。以下は再映画化ではなく小説の映画化だが、かつてマルチェロ・マストロヤンニでカミュ『異邦人』、ドストエフスキー『白夜』が映画化された(監督はどちらもヴィスコンティ)際の意外な面白さ−−可笑しさと言うほうがいいかもしれない−−を思い起こすと、人間というものの普遍性なんていう代物ではなく、お国柄というか地域性というか国民性というか、そういうものの面白さを改めて味わわせてもらえるかもしれない。と、初見時には思ったが、すぐに観返して、料理の仕方によって(本作の料理の仕方も含めて)普遍的な映画になるのだろうなとも思った。そういう意味で言えば、「いっそのこと、世界中の国で再映画化しても面白いのではないか」という感想は的外れではなかったかもしれない→菊水堂ポテトチップス、きつねとじ(生姜、青海苔)、冷しきつねそば、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×6→午睡→帰宅したO形と『生きる Living』『スイング・ステート』再見しつつひよこ豆のカレー製作、そしてつまみながらビール中瓶×1、金宮酎ハイ×4→夜11時過ぎ就寝→と思ったが飲み足らず、『風と女と旅鴉』観ながらもう一杯→もう一本『酒と女と槍』を観ようとしたが、酔っ払って話が頭に入ってこず断念。午前2時頃就寝。
7月28日(日) 宿酔にて昼過ぎまで横臥→じゃがいもとわかめのおつけ、ひよこ豆カレーライス→特に何もせず→シャワー→ソーセージ盛り合わせ(キャベツピーマントマト)、じゃがいもとわかめのおつけ(うずらの卵×2)、ビール中瓶×1→食休み(仮眠)→昨夜Y嬢よりご用命いただいた仕事の下調べ。今まで触れたことも考えたこともない分野だが、ひとまず何を参考に何を考えればよいのかの道筋はついた→『酒と女と槍』(原作:海音寺潮五郎、監督:内田吐夢。大友柳太朗、片岡千恵蔵、黒川弥太郎、東野英治郎、小沢栄太郎、山形勲、淡島千景、須賀不二夫、原健策、十朱久雄、花園ひろみ、徳大寺伸、織田政雄。1960、東映)。ひとつ前に観た『風と女と旅鴉』と同じ東映だし、題名も製作年も近いのでシリーズものかと思ったら違った。こちらは槍を持たせたら随一の武士富田高定(大友柳太朗)が、主君関白秀次(黒川弥太郎)の失墜−−ただしこれは徳川家康(小沢栄太郎)と本多佐渡守(須賀不二夫)の奸計による−−によって、そして富田家を守るためと兄知信(原健策)に迫られたことによって切腹することになるが、すんでのところで太閤秀吉(東野英治郎)からあてつけがましい切腹をするなと待ったがかかる。富田家も無理を通して切腹されてはお家の大事と態度をころりと変えて切腹を止め、高定は武士の世界を去ることを決意。かねてから懇意にしていた女藝人采女(花園ひろみ)を娶って隠遁生活に入る。ここまでの流れが、物語をまったく知らないで見るとどこにどう向かうのかわからないのに山場があるようでないようで、少しもやもやする。とはいえそこに采女のいる一座の太夫である村山左近(淡島千景)が、采女への心配と高定への想いを表現していい塩梅の色を添え、あるいは高定の、見物人を集めた切腹の場で大いに酒を喰らい酔いつぶれるなどの見せ場を設けて、飽きさせずこの先どうなるんだろうと興味を惹く工夫がされているのはわかった。そして終盤の、高定が前田利長(片岡千恵蔵)とその家来で昔から友人だった内藤茂十郎(徳大寺伸)に口説かれて−−厳密には口説かれたのをきっかけに、そして秀吉の死を受けて再び富田家から切腹を迫られ、しかしその兄知信が実は石田三成(山形勲)に内通していたのが発覚して斬首されていたのをきっかけに自発的に−−槍を持ち、徳川側に加勢。豊臣−石田三成の陣に斬り込むその大笑と慟哭を伴った大暴れっぷりに、高定の子を孕った采女の叫び(花園ひろみにそれまで見せ場らしい見せ場がなかったのは、この叫びを際立たせるためではなかろうかとも思った)、侍には戻らぬと誓った高定に裏切られた左近の自害とが重なり、高揚感に加速度をつけたような、一大破局に突っ走る演出は見事であった。物語を知っていても何度も鑑賞に耐える名作(今となっては隠れた≠ゥ)と思った。大友柳太朗のある種の不器用さ≠ェ活かされていた、とも思ったが、Web上の感想を見てみると、その辺逆に捉えている人もいるようだ→ソーセージ盛り合わせ、ひよこ豆のカレー、金宮酎ハイ×4→午前2時過ぎ就寝。
7月29日(月) 朝10時半起床。白湯→昨夜作成したキャッチコピー文案検討用資料を、一応依頼主と共有したほうがよいと思い、PDF化して送付→じゃがいもとわかめのおつけ、ひよこ豆のカレーライス(ポーチドエッグ)→朝食後特に何もせず→ぶっかけそうめん(うずらの卵×2、紫蘇、おろし生姜)→シャワー→『長谷川伸シリーズ 獄門お蝶』(原作:長谷川伸『股旅新八景』、監督:井沢雅彦。江波杏子、工藤明子、小松方正、待田京介。ナレーター:小沢栄太郎。1973、東映/NET)。やくざの男を愛し裏切られ刺し殺しお尋ね者となった女お蝶(江波杏子)が、やはり男に裏切られて死に至る女お辰(工藤明子)看取る。旅の途中でお蝶が救った色男松三郎(待田京介)が、お蝶を裏切った男にそっくりなばかりか、お辰を裏切ったその本人だった…… という物語の構成や登場人物の心情の描き方の見事さはおそらく原作どおりだろうが、原作を知らなくても、江波杏子と待田京介の芝居だけでも十分堪能できる作品と思う。待田京介のひとりふた役、なよなよした色男松三郎とやくざの○との演じ分けがなによりすごかった。待田京介の芝居はもっぱらヤクザ映画やアクションものでしか知らなかったが、改めて奥の深い役者と思った→天ぷら(ゴーヤ、紫蘇)、枝豆、ビール中瓶×1、金宮酎ハイ×2→食休みの仮眠→日付変わる前に起床→『必殺仕事人』『剣客商売'73』の録画消化しながらピーマン天ぷら、鰯骨煎餅、冷やし花巻たぬきそば、金宮酎ハイ×4。『必殺仕事人』見ながらふと思い浮かんだキャッチコピー案を書き始めたら、十点ほどするすると出てきたので、いったんメモ用紙に書き留めたのち、iPhoneのテキストエディタで清書。精査はいったん寝て起きてからにする→「水色の恋」短縮版のAメロを1コーラス分増やすことにしたので、音源を編集→午前4時就寝。
7月30日(火) 朝11時半起床。白湯→ぶなしめじと油揚のおつけ(揚げ玉)、ちりめんじゃこご飯(青海苔、醤油、胡麻油)→『長谷川伸シリーズ 抱き寝の長脇差』(原作:長谷川伸、監督:松尾正武。渡哲也、嵐寛寿郎、丘みつ子、玉川伊佐男、春川ますみ。ナレーター:小沢栄太郎。1973、東映/NET)。土地の対立するやくざの弟を斬ってしまった磯の源太(渡哲也)が旅に出て、三年経って戻ってみたら親分(嵐寛寿郎)が病み一家は離散状態、恋仲だったお露(丘みつ子)は苦界に身を沈めていた。その上無理を通そうとする敵方大洲一家を磯の源太が殲滅させる…… という物語は、東映のやくざ映画によく見られるパターン。というのは長谷川伸などを参考に映画を作って行ったからだろうが(本作の原作戯曲『源太時雨』は1931年発表)、それに加え主演が渡哲也というのであまり興味が持てなかった一本(単なる好みの問題)。そういえば、茨城の民謡「磯節」と本作の磯の源太の関係が本作で述べられていたが、あとで調べたがよくわからなかった(橋幸夫に「磯ぶし源太」という歌があるが、民謡とは関係なさそうだった)。ちなみに、本作に先立ち1932年に山中貞雄によって映画化されているが、その際の磯の源太役が嵐寛寿郎だったというのが面白い→めんつゆ仕込み。醤油みりん酒で昆布出汁を取ったあと、昆布を(かつ節で出汁を取る前に)水煮するとそのまま口中でとろけるような佃煮風に仕上がるのを発見→Love Handlesの新曲希望二曲を連絡。結局The Doors版の「Alabama Song」とThe Band(およびThe Wild Magnolias)の「Life is A Carnival」にした。さて反応はどうかな→シャワー→かつ節出汁殻(出汁醤油)、昆布出汁殻(醤油味醂酒煮)、磯部納豆(納豆乗せ海苔)、キャベツとピーマンとトマト(酢、オリーブ油)、鰯なめろう(葱、生姜、味噌、醤油、胡麻油。海苔乗せ)、冷やしたぬきそば、ビール中瓶×2、御酒×1→8/26の催しへの準備について、「水色の恋」の尺変更に伴う譜面と音源の修正、および先生への進捗状況報告。だいぶ整理されてきたかな→『第七の封印』(原題『Det sjunde inseglet』、監督:イングマール・ベルイマン。マックス・フォン・シドー、グンナール・ビョルンストランド、ベント・エケロート、ニルス・ポッペ、ビビ・アンデショーン、エリック・ストランドマーク、グンナー・オルソン、モード・ハンソン、ベティル・アンデルベルイ、グンネル・リンドブロム、インガ・ジル、アンデルス・エック、オーケ・フリーデル、インガ・ラングレ。1957、典Svensk Filmindustri) 十字軍、ペスト、魔女狩りを背景にした、神の存在を問いかける&ィ語。ではあるが、その辺りをちゃんと勉強していない身としては何も言うことはできない。ちなみに本作で採り上げられた「十字軍」とは北方十字軍(デンマーク、スウェーデン、ポーランド、リヴォニア帯剣騎士団、ドイツ騎士団による、北ヨーロッパ、バルト海沿岸南東の異教徒や、フィンランド南部、ラップランド、カレリアとルーシ(ノヴゴロド共和国)の正教会地域に対する遠征)のことだろうか、スウェーデンは13世紀からバルト海東岸の制服を試みたりノヴゴロド公国に侵攻したり、しかしいずれも失敗に終わり1323年には十字軍活動は終了したが、その後も15世紀半ばまでスウェーデンとノヴゴロド公国の軍事衝突は断続的に継続していたそうだ。で、ペストの流行(第二次)が14世紀から17世紀、スウェーデンにおける魔女狩りの大規模な発生が17世紀中頃のようだから、これらの歴史を照らし合わせると、本作の背景はよくわからなくなる。と、結局わからず仕舞いに終わった映画鑑賞ではあったが(まだまだ勉強が必要)、しかし絵造りははっとするほど見事。何もわからなくとも、繰り返し鑑賞したくなる作品であることには違いはない→ペヤングソース焼きそば1/2、金宮酎ハイ×6、御酒×1→午前2時就寝。
7月31日(水) 朝8時半起床。白湯→宿酔にて半日横臥。老父の用事は、結局明日にしてもらう→ぶなしめじと油揚のおつけ、ちりめんじゃこご飯、納豆→午後も横臥→jAFの更新料支払いが本日までと思い出し、あわててセブン-イレブンへ。ついでに『タカダワタル的』代も支払い。あとフレンチカップヌードルなる代物を買ってしまった(チキンのシュプレームソース味トリュフ風味、真鯛と帆立のプロヴァンス風ブイヤベース味)→フレンチカップヌードル→晩と明朝用にきつねスパゲティ製作(キャベツ、ピーマン、葱)→本日も『必殺仕事人』『剣客商売'73』だが飲酒なし→ぶっかけ月見そうめん(揚げ玉)→食後ちょいと横になったらそのまま眠ってしまった→起きてシャワー→『野いちご』(原題『Smultronstället』、監督:イングマール・ベルイマン。ヴィクトル・シェストレム、ユルラン・キンダール、イングリッド・チューリン、ビビ・アンデショーン、ペール・シェストランド、ヨーラン・ルンドクヴィスト、レナ・ベルイマン、モニカ・エールリング、シフ・ルード、グンネル・リンドブロム、モード・ハンソン、少年時代のイーサク、イングヴェ・ノルドウォール、エヴァ・メラー、ジオ・ペトレ、フォルケ・サンドクィスト、ビヨルン・ビェルヴヴェンスタム、グンナー・シェーベルイ、グンナール・ブロストロム、マックス・フォン・シドー、アン・マリー・ワイマン、ナイマ・ヴィフストランド、オーケ・フリーデル、イェートルド・フリード、グンナール・ビョルンストランド。1957、典Svensk Filmindustri)。途中、ヒッチハイカーの若者三人による神学論争(というまでのものではないかもしれない、神の存在≠ノ関するいい争いと殴り合い)があるものの、基本的には人間が生きて生活を営み年老いていく中で、考えさせられたり忘れたことを思い出したり望まない出来事に遭遇したり乗り越えたりなかったことにしたり自分勝手に時間を過ごしたことがあったり、という、人間誰にとっても普遍的な物語と見たが、果たして。主人公イサーク(ヴィクトル・シェストレム)の、実人生と夢(悪夢)と追想を垣根がないかのように行き来する映像表現は秀逸と思った。長年支えてくれた家政婦(ユルラン・キンダール)、息子の嫁のマリアン(イングリッド・チューリン)、最初に書いたヒッチハイカーの若者たち(ビビ・アンデショーン、フォルケ・サンドクィスト、ビヨルン・ビェルヴヴェンスタム)、若き日の恋人サーラ(ビビ・アンデショーンが二役)、クルマでの旅の途中で出会う仲の悪い夫婦(グンナー・シェーベルイ、グンナール・ブロストロム)、イサークを慕う故郷ガソリンスタンド経営者夫婦(マックス・フォン・シドー、アン・マリー・ワイマン)、イサークの母親(ナイマ・ヴィフストランド)などなど、イサークを巡る人たちの人物造形いい按配の多彩さにも感心した。最後に印象に残ったイサークの台詞を二点引用しておく「いわゆる人付き合いの/おもな中身は−−/そこにいない誰かの噂をし/悪口を言うことだ/私はそれがいやで友を/持たなかった/人との付き合いを断った/年を取った今では/いささか孤独な日々だ」「名誉博士号か/バカバカしい/愚者の称号のほうが/ふさわしい」→きつねスパゲティ、ビール中瓶×1→午前4時就寝。
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